ヤフオクでフォルダーにはてなマークが表示されたMacが売られていることがある。このはてなマークのあるMacは起動可能状態なので適切なやり方を覚えればすぐにOSがセットアップができる。Windowsと違ってOSは無償でありダウンロードもできる。
つまり、はてなマークが入っているMacは追加費用なしで起動可能なMacなのである。それではどうすればこのMacを利用可能な状態に再セットアップすることができるのだろうか。2.5インチハードディスクケースとハードディスクを買ってから読み進めてほしい。USBメモリスティックでも代替可能だができればハードディスクの方がいいと思う。理由は後ほど説明する。
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まず必要なものを準備しよう
準備しなければならないものはOSのバージョンによって違う
- ハードディスクのないMac1台
- OSをインストールするためのハードディスクドライブ1つ
- El Capitan以降
- MacOSの起動可能なインストラーを作ることができるMac1つ
- インストーラーに利用するUSBメモリーか外付けハードディスク1つ
- LION、Leopardなど
- インストーラーディスクあるいは起動可能なOSの入ったMac1台
macOS の起動可能なインストーラを作成する方法
El Capitan以降のOSをインストールするためにはインスーラーを作るために別のMacが必要だ。例えばEl CapitanをインストールするためにはEl Capitan以降が動くMacにUSBメモリなどを挿してEl Capitanのインストーラーを作成する。
やり方はAppleのサイトに書いてある。ターミナルでコマンドを打ち込む必要があるがコピペするだけなのでそれほど難しくはない。
インストーラーができたらMacに刺してopitionキーを押して起動すればインストーラーにアクセスができる。あとはディスクユーティリティで内臓ドライブを初期化したら作業開始である。
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El Capitan,High Sierra, MontereyくらいのOSのインストーラをまとめて作り1つのハードディスクにして持っておくとどんなMacを手に入れてもだいたいセットアップができるようになる。160GBで10.5、10.7、10.11、10.13、11の6つのOSのセットアップができるディスクを作ることができた。USBメモリでも構わないのだが滅多に使うものでもないので速度の遅いハードディスクでも構わないのではないかと個人的には思う。
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古いOSはパッケージを有償で入手する
OS10.6、OS10.7、10.8はインストーラを買わなければならない。
Leopard(10.5)のOSディスクはAppleでは売られていない。このためAmazonかヤフオクの中古品を探さなければならない。だがおそらくこのあたりのMacをOSなしで買おうとする人はそれほど多くないのではないだろうか。持っている環境を保持するために中古品を物色する人が多いはずだ。つまりこういう人たちは今ある環境を新しい環境に移すことができさえすればいい。
具体例 1 – iMac Mid 2007の場合
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この機種は10.5から10.11までがインストールできる。
iMacのMid 2007は画面に筋が入っているなどの理由で安く売られていることがある。このiMac Mid 2007はEl Capitanまでしかアップグレードできないからか割と安く売られている。
外付けのドライブに入っているOS10.5で動作することを確認したのだが、OS10.5ではAppストアが使えないのでOSのアップデートができない。そこで手持ちのOS10.7が動くハードディスク取り出して外付けにして起動したのちにAppストアにアクセスしEl Capitanをダウンロードした思い出がある。
当時はEl Capitanが最新だったのでAppストアからインストールできたのだが今はAppストアからはダウンロードできずインストーラーを作成する必要がある。ダウンロードバージョンでインストールしようとすると「パッケージがない」というエラーが起きる、これで苦労している人がたくさんいる。迷わずにインストーラーを作っておこう。
具体例 2 -MacBook Early 2008の場合
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この機種は10.5あたりから10.7までが動く。
OSのインストール方法は3つある。
- ディスクを持っている人はMac OS 10.5を新規にインストールするためにDVDを使う。幸いにこの筐体はDVDがなんとか動いたのでDVDドライブ経由でセットアップした。だが光学ディスクが壊れている中古Macがが多く出回っている。スーパードライブは壊れやすいのだろう。新規インストールにこだわるなら外付けのDVDドライブを持っていると安心だ。
- USBで接続できる外付けドライブに動作するOSごと入れてしまってもいい。この場合3台(外付け2台と内蔵1台)のハードディスクが必要になる。コピー自体はハードディスクドライブが2つあればいいわけだが、コピーするためにはMacが動かなければならない。ハードディスクがコピーできたらそれぞれの機種にあったやり方でハードディスクを入れ替えて使おう。
- かなりのオールドMac限定だが、Firewireでつないでターゲットディスプレイモードにするという方法もある。この場合、当然だがFirewireのケーブルとFIrewireポートのついたMacが必要だ。
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これとは別にOS10.7.5が動くMacBookを中古で買っていた。無料で手に入れられなかった人はAppleからOSが購入できる。価格は2222円(税別)だ。
知らない人もいるかもしれないがMacOSは一回セットアップしてしまえば別のMacでも使い回しができる。ただし、設定の一部(マシンのネットワーク名)など古いものが残ってしまうので設定の変更は必要になる。
このMacBookはハードディスクの抜き差しが簡単なのだが、一度OSを入れようとしてMacを壊してしまったことがある。おそらくハードディスクが完全に抜かれていない状態で起動したのだと思う。簡単とはいえ手順を間違えると思わぬ事故につながるので作業は慎重に行ってほしい。
具体例 3 -MacMini PowerPCの場合
PowerPC系は10.5までしかアップグレードできない。
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MacMiniのPowerPCのセットアップは簡単だ。ハードディスクを内蔵したのちOSのディスクを手に入れてから光学ドライブ経由でインストールすれば良い。おそらく今の時代わざわざPowerPCを買おうという人はOSを持っているに違いない。
だが、今となってはOS10.5の正規品ディスク手に入らない。Amazonでも売られているののだが中古品しかなく価格も割高である。
一番の問題点は光学ドライブだろう。外付けのドライブからインストールしようとしてもうまくゆかないことがある。
このため、この手のマシンを手に入れるならTimeMachineでバックアップを作っておくか起動可能なハードディスクを確保するのが重要になる。
なお、PowerPCとIntel系で起動ディスクを共有することはできない。PowerPCはUSBを起動ディスクとしては使えないのでFirewireの外付けドライブを持っている必要がある。意外と忘れている人が多いかもしれない。
OSのセットアップにはいろいろな方法がある
MacOSのセットアップにはいろいろな方法がある。
- 動いているMacのハードディスクを抜いてそのまま使うやり方だ。外付けでも内臓でも構わない。
- ディスクユーティリティを使ってコピーする方法。Macではコピーと言わずに復元という。ただし、現在起動しているディスクは復元できないので、復元をする場合には余分なHDD/SSDが必要になる。
- Appleが薦めるやり方はTimeMachineを使って復元する方法だ。OSの復元方法はネットワークから持ってくる方法とTimeMachineから復元する方法がある。ただしネットワークから復元する場合には以前に同じバージョンのOSダウンロードしている必要がある。TimeMachineの方が簡単だ。
Macの回復をしたい人は複数の選択肢を知っていると良い。「TimeMachineでバックアップを作ってそれを別のマシーンにコピーするという方法があるな」というように迂回策を思いつくことができるだろう。余分のハードディスクがないからといって、動いているものを引っこ抜いてくるよりも普段からのバックアップを使ってコピーした方が早道だと思う。そのためには外付けのハードディスクケースを1つは持っているべきだ。
まとめ
MacOSの再セットアップはそれほど難しくはない、Windowsと違って起動ディスクを使いまわせるからだ。ただし、OS10.6以前はAppストアが使えないとか、10.9以降はディスクが手に入らないなどの癖がありそれを理解しないと複雑に感じられてしまうかもしれない。
またEl Capitan以降の復元には古い情報が出回っているが、今はインストーラーを使うやり方でしかOSをインストールすることはできない。古い情報に惑わされないようにしよう。
作者について
Macを使って、写真撮影・管理、レタッチと加工、MIDI楽器を使った作曲、YouTubeに使う動画の撮影と編集などがやりたかった。お金がないので「古いMacを使ってどうにかしよう」とヤフオクなどを漁り始めた。
だんだんガジェットMacを物色すること自体が楽しくなり、家に使いもしない古いMacBookなどが溜まりつつある。MacBookだけで、MacBook Late 2007, MacBook Early 2008, Late 2008, EarlyかMid 2009, MacBook Air 2010がある。どれも古いものばかり。
時々短いiMovieで加工したYouTubeビデオなどを上げているが、まだ編集の仕方がよくわかっていない。
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