はじめに
普段はMacを使っているのだが家族のWindows機のメンテナンスを行う中で恐怖の無限アップデートに陥った。調べると「KB5062553」問題でMicrosoftでも原因を解明できていないそうだ。結論だけを書くと回復アップデートで解決した。
目次
回復アップデートで解決
しかしそこまで行き着くのがかなり大変だった上に回復アップデートにはリスクもあるそうだ。Microsoftはこんなことをユーザーにやらせるのかと呆れた。
まず解決策を書いておく。ただしこれは通常のやり方ではないので「リスクが有る」そうである。普段Windowsに馴染みがない人がなぜこれをやるに至ったのかと言うのが今回のテーマだ。
- Windows 11で「システムから回復」を選ぶ
- 「Windows Updateで問題を解決する」を選ぶ
- 「今すぐ再インストール」を実行
きっかけは家族のWindowsPCの再起動問題だった。結局「新しいPCが欲しい」ということになりDynabookからSurface Laptop GO3に乗り換えた。その後原因を調べる中でCPUの稼働を抑えると再起動が発生しないことがわかった。
この問題が起きたのは2回目だった。春先に問題が起きたときにはMcAfeeの解約をしてもらった。このときも「そう言えばWindowsのアップデートが失敗していたんだよな」と思った。
Windowsアップデートが無限ループ状態に
そこで、Windows Updateも行おうと思ったのだがKB5062553と呼ばれる更新ファイルを何度もインストールしようとして失敗していることがわかった。

偶然かもしれないが、不具合が起こり始めた7月18日から同じ更新ファイルを何度もインストールしようとして失敗しているようだ。因果関係はわからないものの可能性としてはWindowsアップデートそのものが問題を引き起こしているか中途半端に導入されたシステムのために制御ができなくなっているのではないかと思った。

AIのアドバイスはアテにならない
そこでAI(Copilot)に相談するとSFCやDISMでの修復を勧めてくる。やってみたのだが問題は見つけられなかった。軽く1行で書いたがこの修復作業に半日を費やした。
Microsoftのオペレータもアテにならない
ついにMicrosoftのサポートに連絡することにした。どうやら英語を話す人が自動翻訳ソフトを使って日本の対応も行っているようだ。この人曰く「エンジニアは問題を認知しているが原因がわかっていない」とのこと。そこでとりあえずKB5062553を隠すためのツールを送ってきた。
確かにKB5062553のアップデートは止まったのだが、代わりに別の更新ファイルを入れようとして失敗する。失敗したのに「最新の状態です」となっており、明らかになにかおかしいよねといった感じ。

ちなみにMicrosoftのオペレータは修復インストールを知らなかったらしくWindows 11のインストールメディアをダウンロードしてしろというのだがWindows10のインストールメディアのページにリンクされている。どうやらWindows10にしてからWindows11にアップグレードしろということらしいのだがメールが整理されていないため一体何を指示しているのかさっぱりわからない。AIの助けを借りながら数分でメールを仕上げているらしい。これで生産性を挙げているつもりなんだろうが単にデタラメをユーザーに吹き込んで混乱させているだけだ。
最後は要するにクリーンインストールしろという指示になってる。
ネット掲示板は親切な無能と悪夢のマウンティング状態
ネットで情報を調べてみたのだが「自分で調べてから質問しろ」とか「それくらいのこともわからないのか」など自称PC通のマウンティングで酷い有様。そもそもエンジニアが問題のありかをわかっていないのになぜこんなに偉そうなのだろうと感じた。ネットではありとあらゆる中途半端な情報が飛び交っているようだ。またこの問題に当たる人と当たらない人がいるようだ。アドバイスを送るのは問題を経験していない人。このためありとあらゆる対策を場当たり的に試すように勧めてくる。
解決はWindowsの修復インストール
その中に「回復」で問題を修復できたという人がいた。すでに所有者が新しいPCに乗り換えておりファイルが無事に転送されている事はわかっているのでダメ元で試してみることにした。それが冒頭の解決策だった。結果的に26100.4652に持ってくることができた。


後にChatGPTとGEMINIにWindows 11 version 24H2(修復バージョン)について聞いてみた。AIの情報は比較的古いため「これは正式な表現ではない」という。MicrosoftのUIに書いてあるではないか!と思ったがAIと口論しても仕方がないので、口論したい気持ちをぐっと抑えて冒頭の操作について質問したところChatGPTは次のような返事をよこした。
それは、「Windowsの修復インストール(In-Place Upgrade)」と呼ばれる操作です。
やたらと「原則」と書かれている。要するにリスクが高い方法なわけだが継ぎ足しファイル更新で整合性が取れなくなったWindows 11をできるだけユーザーデータを残しながら再インストールしろということだったのだろう。非破壊的な上書き修復と表現されている。
システムファイルを最新の状態に再インストール | 破損・欠損・変更されたWindowsの中核部分を公式の最新ファイルで修復 |
ユーザーデータは保持 | ドキュメントやデスクトップのファイル、アプリは基本的に消えません |
アプリや設定も原則保持 | レジストリやアプリはそのまま残るため再設定不要(ただし例外あり) |
Windows Updateの問題解決に特化 | アップデートが失敗する、適用できないなどを解消する目的で実行される |
もともとISOファイルを使って自分で実行する手法だったのだそうだ。
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