決め手はサービスエリア サウンドバーとホームシアターシステムを選ぶ決め手はどれくらい音が広がるか、だ

後悔しないサウンドバーとホームシアターシステムという記事を書いた。最初は何が決め手になるのかわからなかったのだが、そのうち「どのくらいの音場を作れるか」が選択の決め手だと気がついた。サービスエリアとかサービス領域というそうだ。ブログで説明しようと思ったのだがこういうものはグラフィックにしたほうがわかりやすい。そこでYouTubeビデオを作った。

SONY HT-K31というシステムを持っている。2003年に発売されたシステムだ。確か3万円から4万円くらいの価格だったと記憶している。プラグが不安定で時々音が出なくなる。これにストレスを感じるようになった。

さらにスピーカーを置く場所にも困る。そこでサウンドバーがいいのではないかと思った。最初に見つけたのがYamahaのYS-101である。1,100円か2,200円くらいだったと思う。光ケーブルしかついていないので5.1chがブルーレイレコーダーと接続することしかできなかった。5.1chコンテンツはあまり豊富ではないため本当に効果があるのかないのかがよくわからない。

次に見つけたのがSONYのHT-CT380だった。最初は2,200円の本体だけを買ったのだが、次第にウーファーがついたらどうなるだろうかと気になりだした。接続のためにはリモコンが必要なのでAmazonでそれも購入した。次第に「沼」にハマり出していたのかもしれない。

このシステムはHDMI端子が付いているのでFireTV StickとChrome Cast with GoogleTVを買ってきた。サウンドバーなのでまあこんなもんなんだろうなあという程度の音の広がりだった。HT-K31を知っているのでどうしても不満が残る広がりなのだ。ところがある日テーブルの上に置いて音を聞いてみて驚いた。バーチャルではなくきちんと立体感がわかる。置き場所(正確には座る場所)で効果が変わるのだと初めて知った。最初はMacの音を出していたが、プロジェクターに接続してFireTV Stickをつなぐと机の上で立体音響が楽しめることがわかった。5.1ch立体音響が楽しめる映画館の完成である。

これについて調べたところYamahaのAIR SURROUND XTREME技術は「サービスエリアが広い」とする記事を見つけた。音が広がる空間のことをサービスエリアというのだ。

SONYサウンドバーの音場イメージ

こうなるとさらに知りたくなりYHT-S351というシステムを買ってきた。YAS-101と同時期に発売された旧型のホームシアターシステムだ。最初は2.1chサウンドバー(YHT-S401)として使えるのだが、後でスピーカーを足して設定を変えるとホームシアターシステムに拡張ができるという製品だ。2.1chで使ってもAIR SURROUND EXTREMEのおかげでかなり広い範囲で立体感が味わえる。

2.1chのセッティング
YAMAHAシステム(2.1ch)の音場イメージ

ちょうどSONY HT-K31のサテライトスピーカーが流用できるのだが、リモコンがなく設定が変更できない。YAMAHAの別のリモコンでも使えるのではないかと考えてHARDOFFの青箱を探したところ1つだけリモコンが見つかった。330円だった。試行錯誤したところ設定を変えるのに成功した。なんでも探してみるものだなあと思う。

ダメもとで買ってきたリモコン(左)

SONY HT-K31の経験で音場が部屋全体に広がることはわかっていた。だが、やはり期待通りに部屋全体に音場を広げることができた。黄色いエリアに音を広げることができた。

ホームシアターシステムの音場イメージ

よく「サウンドバーを手に入れたがあまり立体感が得られなかった」などと言っている人がいる。おそらく使い方が良くないのだろうと思う。だがメーカーのウェブサイトを見ても「部屋全体で立体感が広がります」などと書かれていて実際の音場がどれくらいになるのかという情報は出ていない。このため逆に期待通りの結果が得られないとがっかりしている人もいるのではないかと思う。

YAMAHAのYHT-S351は発売当初4万円から5万円という価格帯だったそうだ。最初はサウンドバーのようにして使い後で拡張できるという良心的な製品だ。調べてみたところ、YAMAHAは今でもエントリーモデルのAVレシーバーを出しているそうだが、レシーバーのみで4万円弱という価格帯になっている。YAMAHAはリアルな立体音響にこだわっていてフロントにスピーカーを集めつつも音の反響で実態のある響きを出すことができるリアルサラウンドにこだわっていた。このシステム群をYSP(ヤマハサウンドプロジェクター)という。しかしYSPは軽量化が果たせずバーチャルのサウンドバーに負けてゆく。

SONYやSONOSでも拡張型のシステムを出しているがどうも高価になりがちである。FireStick TVやChrome Castに必要なのはあくまでも5.1chが再生できる機器なのでかつてのように廉価にホームシアターが実現できるようなシステムが売り出されるといいなと思う。で、なければサウンドバーに合わせてパーソナルな立体音響空間が楽しめる製品で気軽に映画を楽しんだ方あいいのかもしれない。

いずれにせよサービスエリアの概念さえわかれば正しい音響システムを選びメーカーの期待通りの音場を楽しめるだろう。


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