個人的経験を元にMac miniとサウンドバー接続の正解を検証。モニター経由だとステレオに化ける罠を回避し、Audio MIDI設定で「出力8ch」を認識させる方法を解説。中古機活用やセレクター選びなど、リーズナブルに最強の音響環境を作るコツを紹介する。
Mac miniのいいところは手持ちの機器と組み合わせて自分に最適なシステムを構成できるところである。そこで今回はサウンドに絞って最適なシステムを探してみた。Appleシリコン世代に入りMac miniもドルビーアトモスに対応するようになったのでサウンドバーを接続すると格段に音響環境が良くなる。
目次
まずは接続のゴールを明確化する
サウンドバーは確かにデスクで幅を取る。しかし正しく設定するとびっくりするくらい良い音がするのである。理想はDolby Atmos対応のサウンドバーを設置することなのだが、いくつか注意事項がある。
- 理想: Dolby Atmosを100%楽しむ対応サウンドバー
- 複数機器を接続したい場合には対応HDMIセレクター(1万円程度)を買い足す。
- ないしはMac mini専用にドルビーアトモス専用機を使う。
- 現実的な正解: 中古のHDMI入力豊富なサウンドバーを使い、Macの設定で7.1ch化する。
- ⚠️ 注意: モニターをセレクター(ハブ)にすると音は劣化する。
Mac miniもドルビーアトモスに対応しているので理想はドルビーアトモス対応サウンドバー
理想はドルビーアトモス対応サウンドバーなのだが、最近のサウンドバーはHDMI端子が1つしか付いていない。一方でMacのドルビーアトモス対応はAppleTVとAppleMusicだけ。専属で使うのはちょっともったいない……
⚠️ モニターのHDMIハブ機能を使いたい人が注意すべきこと
最近のサウンドバーはHDMIポートの数を制限しているため、モニターのHDMIポートを使って複数機器を接続したい人がいるだろう。
しかしMac miniは直接接続されている音響機器の処理可能チャンネル数に従って出力を設定してしまう。モニターが2chしか処理できなければ当然その先にもマルチチャンネルの音は送られない。ここが最大のイライラポイントになる。せっかくアトモス対応のサウンドバーをもっているのに「望んだ音が得られない」と検索する人が大勢いるのである。
HDMIセレクターが探しにくい
実際にHDMIセレクターをAmazonで探すと「お目当て」のドルビーアトモスパススルー機能がない安いものが多数表示される。こうなるとレビューを見てアトモスが使えたと書いてあるものを探さなければならないのが現状だ。現在公式にドルビーアトモス対応を謳っているメーカーはラトックシステムとUGREENだけ。
他のメーカーが対応を謳えないのはおそらくはライセンス料やテストなどの問題と見られる。このうちUGREENはレビューでPCとの接続が不安定だったなどの書き込みが見られる。そう考えるとエレコムなど他社製品もドルビーアトモスが通る可能性は高い。しかしライセンス料の関係やサポートの関係から「スペック表のとおりです」としか言えないというわけだ。
ちなみにラトックの999円セレクター(フルHD対応)はきちんとドルビーアトモス信号を通すことができる事がわかった。ただしリモコンがちゃちで動作しなかった。さらにDHT-S217の電源た自動でオフする不具合を克服できなかった。自動電源オフ機能を切ってみたがやはり症状が収まらないので直挿しに戻した。またフルHD対応なので4K映像では利用できない。4K対応を探してみたが2500円だった。4K対応製品はテストしていない。もしかしたらサウンドバーとの相性なのかもしれないし4K製品ではこうした不具合は起きないかもしれない。
現実的な妥協策としての中古サウンドバー
わざわざセレクターを買いたくないという人はちょっと古いサウンドバーが使える。意外とHDMI端子が複数あるものがハードオフに売られているのだ。Macはg通常運転ではバーチャル7.1があればいいので「安定」を選ぶならこっちのほうが良いソリューションだと思う。
例えばSONY CT-HT380はブルーレイ対応で7.1chがデコードできる上にサウンドバーがオフでもそのまま信号をモニターに流す機能が付いている。またHDMIポートも3つ付いている。サウンドバーが少し高級品だった頃の名残で機能が豊富なのだ。
SONY CT-HT380のメリット
⭕️ サウンドバーがオフでもモニターに信号が通せるため夜中の作業のときに音を出さなくても済む
⭕️ HDMIポートが3つある
⭕️ バーチャル7.1チャンネルなので適切に設定すれば音が格段に良くなる。
機器構成が決まったら設定してゆく

構成機器が決まったら設定してゆく。正しく設定するとびっくりするほど良い音がする。
YouTubeなどの2.1ch音響を立体的に響かせる構成(普段遣い用)
機器構成が決まったら設定してゆく。極めて不思議なのだがMac miniはサウンドバーではなくモニター名を「ソース」として表示してしまう。ここではSONY CT-HT380(サウンドバー)からPL2290(モニター)に接続されているのだが、サウンドバーの名前は出てこない。


MacのAppleTVでドルビーアトモスを楽しみたい時(本気設定)
ちなみにDHT-S218を接続するとアトモスという設定が出てくる。これでサウンドバー側の設定は終わり。

このあとAppleTVでドルビーアトモス音源対応のコンテンツを流せばいいのだが、必ず「HDMIパススルーを優先」を選択する必要がある。ただしこの設定にするとMac miniのスピーカーから音を流すことはできなくなる。DHT-S218はバーチャル・ドルビーアトモスなのだがなかなか侮れない音がする。お一人様ホームシアターとしては贅沢な構成だ。

参考までにこれまでのスピーカー遍歴をご紹介
Mac miniを多く使ってきたのでこれまでも様々なサウンドシステムを試してきた。そのうちのいくつかをご紹介したい。
Victor XS-SR3

最初の機種はVictor XS-SR3である。2010年にiPod用のスピーカーシステムとして発売されたのだが光端子とアナログ端子が各一つついている。割と主張するデザインだがデスクに置いて使うにはいいのかもしれない。ドルビーサラウンドに対応していた。内蔵スピーカーに比べれば格段に音の立体感は増す。購入価格は800円だった。いわゆるアクティブスピーカー代わり。
- 定格出力:2.5W+2.5W
- ちなみにiMac 2010のスピーカーは17W x 2なのでやはりこの手のスピーカーは必要ない。あくまでもスピーカーが貧弱だった当時の工夫といったところ。
ONKYO LA21TW

次はHDMIケーブル経由でONKYO LA21TWから音を出してみた。HDMI経由で音を拾うことができる他、アナログの音声出力端子が1ついている。HDMI経由で音声がデジタル出力できるものであれば、実はこれで十分なのではないかと思った。
少なくともわざわざアクティブスピーカーを接続する必要はない。ONKYOは元ともサウンドに強い会社だし、このモニターはスピーカーとモニターユニットが独立していてお互いに干渉しないようになっている。驚いたことにある程度の立体感が得られる。
- 定格出力:1.6W+1.6W
- ちなみにiMac 2010のスピーカーは17W x 2だった。iMacだとアクティブスピーカーのようなものは必要がないことがわかる。
YAMAHA SoundBar YAS 101

次はいよいよ本格的なサウンドバーシステムを試した。とはいえHDMI端子がないYAMAHAのYAS-101だった。YASシリーズの最も最初のバージョンでサブウーハーがついていないバージョンである。
このサウンドバーは2,000円で手に入れた。リモコンがついておらずYamahaに問い合わせて別途購入した。リモコンは860円(税込)だった。Yamahaと取引のある電機店なら取り寄せてくれる。
ちなみにYAMAHA独自のAIR SURROUND XTREMEというシステムを使っており7.1ch相当の音場が得られることになっている。
- 120W(フロントL/R:30W×2+サブウーファー:60W)
- 実はSONYのホームシアターシステムよりもサブウーハーの出力が大きい。ただしおそらく別途スピーカーを買ってきて接続しないと「ズンズン」と重低音が響くことはない。つまり普通は60W相当の出力なのだろうと思う。
- ちなみにiMac 2010のスピーカーは17W x 2なので、この辺りから「iMacの単体の音よりもこっちの方が良い経験ができる」ということになるのかもしれない。
AppleTVで無線化対応もやってみたが……
もちろん2003年のホームシアターシステムなので無線化対応されていない。今回Macを接続できたのはAppleTVの第二世代を持っていたからである。
AppleTVがネットワークに接続されているとスピーカーの切り替えにAppleTVが表示される。これを選択するだけで簡単の出力先を切り替えることができる。ただしWi-Fiの設定によっては音が途切れるという人もいるかもしれない。とにかく光ケーブルに接続できるスピーカーであればなんでも使えるため、わざわざBluetoothやWi-Fi対応しているスピーカーを買ってくる必要はないのだ。

AppleTVというくらいなので映像出力端子(HDMI)がついているのだがスピーカーと接続するためだけであればHDMI端子を接続する必要はない。ただしスイッチがないのでリモートコントローラは別途入手したほうがいいかもしれない。High Sierraだと自動的に電源を入れてくれるようだが、El Capitanだと見つからないことがあった。

このAppleリモートは時々ハードオフの青箱に入って売られていることがある。Macも操作できるので見かけたら買って置くといいかもしれない。ただ、特定のMacとのペアリングのようなことはできないので必要のないMacはリモコンに反応しないように切って置く必要がある。


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