MacMiniのいいところは手持ちの機器と組み合わせて自分に最適なシステムを構成できるところである。そこで今回はサウンドに絞って最適なシステムを探してみた。とはいえ最新の機器ではなくハードオフで手に入れられるものを中心に探してみた。
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});Victor XS-SR3
最初の機種はVictor XS-SR3である。2010年にiPod用のスピーカーシステムとして発売されたのだが光端子とアナログ端子が各一つついている。割と主張するデザインだがデスクに置いて使うにはいいのかもしれない。ドルビーサラウンドに対応している。内蔵スピーカーに比べれば格段に音の立体感は増す。購入価格は800円だった。いわゆるアクティブスピーカー代わりに使うには良いかもしれない。
- 定格出力:2.5W+2.5W
- ちなみにiMac 2010のスピーカーは17W x 2なのでやはりこの手のスピーカーの音量はあまり大きくない。iMacだとアクティブスピーカーのようなものは必要がないことがわかる。
ONKYO LA21TW
次はHDMIケーブル経由でONKYO LA21TWから音を出してみた。HDMI経由で音を拾うことができる他、アナログの音声出力端子が1つついている。HDMI経由で音声がデジタル出力できるものであれば、実はこれで十分なのではないかと思った。少なくともわざわざアクティブスピーカーを接続する必要はない。ONKYOは元ともサウンドに強い会社だし、このモニターはスピーカーとモニターユニットが独立していてお互いに干渉しないようになっている。驚いたことにある程度の立体感が得られる。
- 定格出力:1.6W+1.6W
- ちなみにiMac 2010のスピーカーは17W x 2なのでやはりこの手のスピーカーの音量はあまり大きくない。iMacだとアクティブスピーカーのようなものは必要がないことがわかる。
このモニターはHDMI機器との相性が良くないものがある。SHARPのHDプレイヤーやBDプレイヤーを接続したときに正しく信号を出力してくれないことがあった。AppleTVとの相性もあまり良くない。さらにモニターの設定もやや面倒だ。そもそもONKYOという会社がなくなってしまった。スピーカーは非常に優秀だったために惜しい会社だなあと思う。
YAMAHA SoundBar YAS 101
次はいよいよ本格的なサウンドバーシステムを試す。YAMAHAのYAS-101である。YASシリーズの最も最初のバージョンでサブウーハーがついていないバージョンである。欠点は無線対応されていないという点だ。今回は光ケーブルの長いものを買ってきて接続した。光ケーブルの線を接続するだけで簡単にホームシアターシステムが実現する。現在では各社からBluetooth付きのシステムが発売されている。
このサウンドバーは2,000円で手に入れた。リモコンがついておらずYamahaに問い合わせて別途購入した。リモコンは860円(税込)だった。Yamahaと取引のある電機店なら取り寄せてくれる。
コツはできるだけ部屋の真ん中に置くことである。傍にスピーカーが二つついていて部屋の反響を生かして擬似的なサラウンド環境を実現する。サラウンドモードは1つしかない。またおそらくこの時代のバージョンは部屋に合わせて音の響きを調整するような機能はついていない。この数世代後のバージョンはスマホで調整することができるようになっているそうだ。
アクティブスピーカーやモニターについているスピーカーは音の解像度が上がる(つまり何が鳴っているかがよくわかるようになる)のだが、これは部屋全体に音が広がるような感覚が得られる。おそらく「音を楽しみたい」とか「没入感が欲しい」人はこの辺りからが選択肢になるのだろう。
ちなみにYAMAHA独自のAIR SURROUND XTREMEというシステムを使っており7.1ch相当の音場が得られることになっている。確かに部屋の真ん中に置いて楽しむとそれなりに広がりのある音場が得られる。
対応端子は光デジタルが2本と同軸が1本だ。アナログ端子には対応しておらず、このバージョンに限ってはHDMIケーブルにも対応していない。
欠点はやはり大きいこと
欠点はシステムが大きいことである。全長90cmはやはりかなり置き場に困る。いろいろなところを移動させた挙句、結局大きな棚の上に置くことにした。きちんと両壁の反響が得られて邪魔にならないところはここか机の下しかなかったのだ。別売りの壁掛けマウンターも売っているようだが4kgくらいあるようなので、落ちてきたらちょっと怖いなという気がする。
- 120W(フロントL/R:30W×2+サブウーファー:60W)
- 実はSONYのホームシアターシステムよりもサブウーハーの出力が大きい。ただしおそらく別途スピーカーを買ってきて接続しないと「ズンズン」と重低音が響くことはない。つまり普通は60W相当の出力なのだろうと思う。
- ちなみにiMac 2010のスピーカーは17W x 2なので、この辺りから「iMacの単体の音よりもこっちの方が良い経験ができる」ということになるのかもしれない。
SONY HT-K31
HT-K31は2003年に発売された本格的なホームシアターシステムである。
- 総合出力:110W(サラウンド:22W+サブウーハー:40W)
本格的なシステムなので、SONYが提供するシネマスタジオ EX A/B/Cモードが提供されている他、ドルビーの複数のモード(MOVIEやMUSIC)などを選ぶことができる。これまでのシステムが残響を利用して人工的にバーチャル感を演出していたとは全く違った経験になっている。大きな音が鳴る巨大な箱がありその中に入っているような感覚になる。
欠点は設置が極めて面倒くさいこと
このシステムは用意されているモードの数も多く音に包まれている感覚が得られるため「本格的な音にこだわるならホームシアターシステム一択」という気がする。だが実際によく売れているのはホームシアターシステムではなくサウンドバーだろう。設置が面倒臭いのだ。
当たり前だがいろいろなところにスピーカーを置く必要がある。例えばこれは前面のスピーカーだがこのほかにサラウンド用のスピーカーを二つ置いて線でつなぐ。そしてサブウーハーもどこかに設置しなければならない。そして接続したらサウンドテストを実行して書くスピーカーから音を鳴らす。こうして初めて音楽を楽しむことができる仕組みだ。実はあまり普段使いに向いていない。
また音場も自然なので一度サウンドバーシステムの人工的な音に慣れてしまうと物足りなささえ感じてしまう。本当はこっちの方が本物なのだろうが「人工的な音の広がりが足りない」ように感じてしまうのである。
広い部屋に設置してこそ効果が発揮できるのかもしれない
ただし、今回部屋の四隅にサランドスピーカーを置いてみた。前面のスピーカーは中央部に集めたままにした。面白いことに部屋のどこにいても音に包まれているような感覚が得られる。多分8畳くらいの部屋であれば部屋全体を鳴らすという体験ができる。
さらに、このサウンドシステムはテレビなどの映像システムと接続することが前提になっている。光ケーブル2つ、アナログ端子2つ、同軸1つを備えているので、総合的な音楽環境を作り、その中の一つとしてMacを組み込むことができる。
AppleTVで無線化対応
もちろん2003年のホームシアターシステムなので無線化対応されていない。今回Macを接続できたのはAppleTVの第二世代を持っていたからである。
AppleTVがネットワークに接続されているとスピーカーの切り替えにAppleTVが表示される。これを選択するだけで簡単の出力先を切り替えることができる。ただしWi-Fiの設定によっては音が途切れるという人もいるかもしれない。とにかく光ケーブルに接続できるスピーカーであればなんでも使えるため、わざわざBluetoothやWi-Fi対応しているスピーカーを買ってくる必要はないのだ。
AppleTVというくらいなので映像出力端子(HDMI)がついているのだがスピーカーと接続するためだけであればHDMI端子を接続する必要はない。ただしスイッチがないのでリモートコントローラは別途入手したほうがいいかもしれない。High Sierraだと自動的に電源を入れてくれるようだが、El Capitanだと見つからないことがあった。
このAppleリモートは時々ハードオフの青箱に入って売られていることがある。Macも操作できるので見かけたら買って置くといいかもしれない。ただ、特定のMacとのペアリングのようなことはできないので必要のないMacはリモコンに反応しないように切って置く必要がある。
まとめ
まとめるとMacMiniを使うと柔軟な音楽環境を作ることができる。とはいえ何が一番優れているというわけではない。
- 気軽に解像度を得たいなら良いスピーカーがついているモニターかアクティブスピーカーを使う。
- 手軽に接続したいならアクティブスピーカーの代わりにサウンドバーを使うという手もある。
- 本格的な音楽環境を作りたいならホームシアターシステム購入してもいいかもしれない。ハードオフには中古のホームシアターシステムが売られているのだがAppleTVと組み合わせることで比較的簡単に無線化対応をすることもできる。
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