たまたまハードオフで2つのサウンドバーを手に入れた。最初のサウンドバーはYAMAHA YS-101で次に買ってきたのはSONYのHT-CT380だった。同じサウンドバーでしょ?と思ったのだが実は立体音響の作り方が違っている。
YAMAHAのYAS-101はVirtual 7.1chのSurround Xtremeという技術を使っている。本来、前2チャンネル、横2チャンネル、後ろ2チャンネル、センター1チャンネル、低音が必要。少なくとも前面に2つのスピーカーがあり側面に2つの穴があいている。これを組み合わせて残響を作り出しているようだ。このためサラウンドというよりは「立体的な音」が目の前で組み合わされることになる。ただし目の前で再現される音場は90cm幅になる。
一方でSONY HT-CT380はVitrual 7.1chとは謳っていない。代わりにディフューザーという「音を散らす仕組み」がある。このため立体的な音が再構成されるというよりは音が全体に広がる仕組みになっている。CT-380は当時「エントリー製品」としてのラインアンプであり「音が広がる感じ」さえ出せればいよいという感じだったのかもしれない。
これがHT-A7000になると、内部のスピーカー構造がきちんと9つ図解され「ほら、こんなにたくさんスピーカーを使っているでしょ」と解説されている。マイクでわざわざ集音して部屋の環境を厳密に計算して音場を作り出すという念のいれようだ。その意味ではSONYの方がどこかオタクっぽい気質なのかもしれない。ちなみにAmazonでの価格は16万円だった。
YAMAHAの「なんとなく7.1chを作る仕組み」で音楽を聴くときちんと立体的な音が組み立てられるので、そんなに厳密にやらなくてもいいじゃないのかなあなどと思ってしまう。現在、YAS-101の系統はYAS-109として売られている。
さて、どっちが正解なのか?なのだが、実はどちらも人工的に反響を利用しているだけだ。本当に立体音響を楽しみたい(つまり部屋全体を一つの音場として鳴らしたい)場合にはスピーカーを物理的においた方が手っ取り早い。SONY HT-K31にAppleTVを経由してYouTubeの音楽を流してみたのだが、まあこれが最も理想的な音だよなあと思った。しかしこのスピーカーシステムはそれぞれのスピーカーをおく場所を物理的に作った上でかなりきちんと構成しないと音場がつくられない。いったんスピーカーを置いたらリモコンでバランスを左右にずらすと実際に音場が再現される場所が左右にずれるのがわかる。
今聴いている構成では左前方の上の方に音場がつくられている。スピーカーの置き場が上の方にしか作れないのでスピーカーを棚の上に置いているせいだ。旧型なので「上下方向」の立体はつくれないのである。音場を広げるためにはコードを伸ばしてスピーカーを物理的に離しておく必要がある。
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