【結論】中華製モバイルモニターは使い物になる!向いている人とそうでもない人

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21〜32分

このエントリーは中華製モバイルモニター使い物になるのかを検証する。結論から言えば十分に使える。価格で心配している人が多いと思うのだが気になるなら挑戦してみるのも手だ。もちろん買わないほうがいい人もいるのだが、少数派ではないか。

1980×1080のモバイルモニターをAmazonで

まずは、向いていない人はどんな人か

❌️ 色精度や画質に妥協できないプロフェッショナル

例えばEIZOはハードウェアキャリブレーションに対応している。それぞれの業界標準に従って仕事をしなければならない人は一般モニターは使わないほうがいい。

❌️ 持ち運びが頻繁で「雑な扱い」をする可能性がある人

例えば野外での撮影が多いカメラマンなどあくまでも仕事道具であってそれほど大切に扱えないという人もいるはずだ。中華製モバイルモニターのウリはパネルなので筐体の堅牢性はテストされていないかもしれない。ラフな扱いを想定する人は持ち運んで曲がったなどのレビューがないかを確認したほうがいいかもしれない。

❌️ 映像美を堪能したい人

HDR (HDR10, HDR+)などの対応も心もとない。つまりストリーミングサービスの映像美を堪能したい人も避けるべきかもしれない。対応を謳った製品もあるのが厄介なところだ。パネルとしては対応していてもソフトウェアが対応されているのかが怪しかったりするかもしれないのである。

❌️ ヘビー・ゲーマー

HDMI 2.1(4K@120Hzなど)や、可変リフレッシュレート(VRR/FreeSync)の完璧な動作を期待する人は買わないほうがいいかもしれない。格安モデルでは、規格認証が不十分で、期待する性能が出ないリスクが非常に高いため、国内外の信頼できるゲーミングブランドを選ぶべきだ。

注意ポイント

✅️ 複雑な接続環境でトラブルなく使いたい人(特にMac/Windows混在環境)

一部「Windowsでは使えるがMacでは使えない」というユーザーがいる。このため面倒でもレビューを確認して自分の手持ちの機材でトラブルが出ていないかは確認したほうが良さそうだ。「レビューを全部見るのは嫌だ」という人がいるかも知れないがAmazonのレビューは検索ができる。

なぜ中華製モバイルモニターは普段づかいで使えるのか?

格安中華製モバイルモニターの多くは、SamsungやLGなどの大手メーカー製液晶パネルを使用している。さらに、有名ブランドも製造を中国や台湾のODM/EMS企業に委託しており、コア部品と製造ラインが共通化している。

このため、品質の差はサポートやブランド代にあり、日常利用で中身の性能に大きな問題は出にくくなっているといってよい。

中華製モバイルモニターが「日常使いに問題ない」レベルになったのは、主に2019年〜2021年頃だ。

この時期にUSB Type-Cケーブル一本での給電・映像出力が普及し、利便性が向上。さらに、コロナ禍によるテレワーク需要の爆発で市場が急拡大し、製造競争によりパネル品質が底上げされ、一気に実用レベルに到達したのだ。

理屈はわかった、では実際にどうなんだ?

ということで「理屈はわかったが実際にはどうなんだ?」という人も多いだろう。今回見つけたのはKogodaというメーカーのモバイルモニターだ。ポイントだけ書いておく。

Mac miniをすぐ使いたいがメイン機のじゃまにならないところに置いてミニスタジオにしたいと言うようなときに便利だ。余計な電源が必要ない。このケースではモバイルモニターとiPad3を改造してUSBで電源供給できるモニターをつないでいる。

たまたま見つけたKogodaのモニター

Mac mini M2を購入した。しかしメインマシーンはiMac 2015のままでデュアルディスプレイモードで使っておりMac mini M2を使う時にはモニターを切り替えて使っている。せっかくM2を購入したのに「サブマシーンとして使うのはもったいないなあ」と思うのだが机には余分なスペースがない。

ある日何気なくハードオフのジャンクコーナーでKogodaという聞き慣れないモニターが置いてあった。価格は2500円(税込で2750円)だ。映像出力「出ました」とだけ書いてある。

KogodaのモニターをAmazonで

本来はスタンドがついているようだがスタンドは付属しておらずダイソーのブックスタンドに立てかけてみた。これくらいの大きさなら邪魔にならない。

接続はUSB TypeCケーブルかmini HDMIケーブルなのだがよく考えてみるとType C-Type Cのケーブルはただの一本も持っていなかった。電源をType-Cから取りHDMI(ミニケーブル対応になっている)に差したところあっさりと映像を出力することができた。

USBケーブルは必ず映像出力対応のものを買おう

のちにBENFEIという会社のType-Cケーブルを買ったがこれも問題なく接続できた。なお最初は格安のType Cケーブルをカートに入れて買いかけたのだが映像出力非対応だった。格安のものはUSB2.0相当で映像出力には使えないそうだ。

HDMIはMini端子でこちらはAmazon Basicに対応製品がある。HDMIは電源供給用のUSB-Cケーブルと組み合わせて使う。

BENFEI USB C ケーブル 100W Type C ケーブル Thunderbolt 3/USB 3.2 Gen 2対応をAmazonで

Amazonベーシック HDMIケーブル(HDMI to Mini HDMI)

ドット抜けもなければ線が入るということもなく(ジャンクなのに)特にケチのつけようもない。一応HDR対応になっている。YouTubeにHDR動画が多数出回っているが割ときれいに再現される。

特に古くからMacBookを使っているので液晶モニターには過剰な期待をしていない。古いMacBook(A1181やA1278)と比較をして素材映像を撮影してみた。

ただし、細かいところを探してゆけばさすがにいろいろとツッコミどころはある。

最初のイライラポイント 設定がよくわからない

途中まで画像調整メニューはないものと思っていたが+/−スイッチを強く押し込むと出てくることに気がついた。しかし操作性がいいとは言えないので、頻繁に切り替える人はイライラするかもしれない。

なおAmazonはレビューも検索ができる。手持ち機材との相性が心配な人は自分が使う機器で検索してネガティブレビューがないかを確認したほうが良いかもしれない。

ドキュメント中心なので色バランスは気にならないが……

色の出方に特徴があり赤の鮮やかさがかなり弱い気がした。色を調整しても全体のバランスがおかしくなるだけである。

これでHDRモードをオートにしてMac mini側をHDR設定にすると少しマシな色味になった。色を使う仕事の人はちょっとこういうのは嫌だろうなあとは思ったのだがそもそもプロはこの価格帯のものは買わないのではないか。ただ、この「HDRモード」も本当に効いているのかそうでないのかがよくわからない。

Amazonでスペックを見てみた

改めてAmazonで価格を見てみた。このKogodaのモニターは1980×1080サイズで15.6インチサイズである。

モバイルモニター 15.6インチ KOGODA 自立型

机の上に置いても邪魔にならないサイズ感だ。パネルはIPAを使っている。つまり上下左右から見ても画面がはっきりと見られる。相場はだいたい15,000円以下ということで随分安くなったなあという印象がある。この記事を書いている現在はスマイルセールをやっていて10,000円以下の製品がゴロゴロある。価格競争の激しい世界なんだなあと感じる。この製品も値引きされていて9000円程度で売られていた。

冒頭に書いたように中華製モバイルモニターのパネルには問題がない。これはYouTubeビデオで斜めから見た絵を撮っているので誤魔化しでないことはわかるはずだ。

製品にリフレッシュレートなども書かれていないためにAmazonなどで不安に感じる人もいるかもしれない。Macから選べるリフレッシュレートは60ヘルツと50ヘルツだけなので高リフレッシュレートではない。一応スペック的にはコントラスト比が1000:1、300cd/平方メートル、100% sRGBということになっている。映り込みのないノングレアモニター。

型番はスペックはかなりいい加減

モニターとしては何も問題はないし接続も簡単。スピーカーも特に問題はないが(薄型なのにこのくらいのクオリティは出せるんだなと逆にびっくりした)さすがに音楽を聞くのはどうか?といった程度。ちなみに型番表記という概念もなさそうで製品の裏面に記載がない。Mac mini M2にはK3と表示されているが、同じ価格でZ1-9Bという型番のものもある。性能の違いがあるのかないのかはよくわからないうえにレビューも共通しているようだ。

おすすめの設定

冒頭に書いたようにモニターのデフォルト(HDRがオフになっている)でMacのHDRをオンにすると全体的に白がグレーがかって表示されてしまい平べったい印象になる。モニターの設定でHDRをONにしてMac側もONにするのがオススメ。

Appleの公式ページによればMac mini 2018/Catalina以降がHDR画像に対応しているとのこと。YouTubeでHRD画像を探し最新バージョンのChromeで再生すると矢印のところにHDRマークが出てくるので確認ができる。表現できる階調が多いため暗部から明部までがくっきりと映る仕組みだ。

Kodogaのストアサイトを見てみた。

モバイルディスプレイー&仕事と生活はもっと楽になるのベストセラー」という怪しげな日本語なので実物をみないと「なんだこりゃ」と思ってしまいそうだが、意外と製品自体はちゃんとしている。なかでも最も驚きなのがノートパソコンの両脇にモニターを並べるというトリプルモニターだ。14インチのスマイルセール価格は29999円とのこと。実用的に使い勝手がいいのかはわからないのだが「職場やカフェでドヤ顔」はできそう。

モバイルモニター 14インチ トリプルモニター

そのほかにラズパイ用のモニターを作っていた。

Raspberry Pi用モニター 10.1インチ KOGODA ケース付き
10.1インチ Raspberry Pi用タッチモニター

持ち運びには気を使いそう

スタンドがないものを買ってきてしまったので「スタンドとか持ち運び用のケースなどを売っていないかなあ」と思ったのだがそういう親切心はなさそうだ。Amazonのレビューにも書かれているが持ち運びをするとパネルが容易に割れてしまいそうなのでソフトケースみたいなものは必要な気がする。

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