PC値上げはいつから?メモリ高騰の影響とMac買い替えの判断基準

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今、YouTubeでは「2026年はメモリ価格が上がる。買い替えるなら今だ」という話が盛んに語られている。その流れで、Macユーザーも同じように判断を急がされがちだ。しかし、ここは一歩踏みとどまって考えたほうがいい。

問題は「いつ買うか」ではなく、Macをどう使いたいか」だ。考えるべき最初の分岐は、次の一点に尽きる。

  • 今のMacを“道具”として使い続けたいか。
  • それとも、“技術のプラットフォーム”として使いたいか。

である。

さらに「今ある中古のMac」を長く使い続けたいユーザーについても考えてみた。

PCの価格は2026年に確実に値上がりする

資産価値はゴールド超え。今、あなたのPCのメモリが『最も高価な部品』になっている

市場調査会社TrendForceは、2025年第4四半期のDRAM契約価格が前期比18〜23%の上昇となる見通しを示し、構造的な供給逼迫が2026年にかけても続くと予測している。このことから少なくとも2026年にはPCの価格が上昇するものと見られている。これが話題になったのは「2025年のメモリの高騰がゴールドの価格上昇を上回った」と話題になったからである。

PCWatchによると、各メーカーはこれを受けて

  • Dell(デル): 2025年12月中旬より、PC価格を15〜20%値上げの可能性を示唆
  • Lenovo(レノボ): 2026年1月1日より、現行の価格見積もりをすべて失効させ、価格改定を行うと顧客に通知
  • HPも2026年は厳しい年になるだろうと予測

した。

特に、これまで性能をギリギリまで抑えることで価格競争をしてきた低価格帯のWindows PCメーカーほど、2026年のメモリ高騰の影響を直接受ける可能性が高い。だからこそYouTubeなどでは盛んに買い替え論が語られているのだ。

ここでMacユーザーも急いで買い替えを検討したほうがいいのかを考えたくなる。だが、Macが置かれている状況は、Windows PC市場とは明確に異なる。

今のMacの延長で、困らず使い続けたい人

現在のMacは事務作業やベーシックな画像処理などに十分な性能を備えている。Appleシリコンのメモリ圧縮は非常に強力でSoC内でCPU/GPU/Neural Engineがメモリを共有している。つまり今のMacの性能で満足しているなら無理して買い替える必要はない。

AppleはApple Intelligenceを前提とした設計に移行しつつあり、現在のMacでは16GBメモリが事実上の基準になりつつある。しかしその一方で、より価格を抑えたMacの投入が検討されているとも報じられている。

つまり、無理に今のタイミングで高価なMacを購入しなくても、今後、比較的お手頃な選択肢が登場する可能性は高い

Macを“次の技術の受け皿”として使いたい人

一方でAppleは、今後のmacOS開発においても新しい技術を次々と投入してくるだろう。最新のサービスや体験をいち早く使いたい人にとっては、Macの買い替えを検討する意味はある。

ただし重要なのは、その「最新鋭のMac」が、現時点で手に入るわけではないという点だ。
PCやメモリ価格の上昇が予想されていたとしても、今の市場に「将来を見据えて買うべき完成形のMac」が存在しているわけではない

中古Macを使い続けたい人はどうするべきか?

PCが値上がりする中で「今使っているMacを長く使い続けたい」という人もいるだろう。これまでは古いMacを購入して新しいMacを購入する資金にしていた人も多いはずだが、立ち止まって考えたほうがいいかもしれない。

メモリやSSDを入れ替えることができるA1181やA1278などを持っているユーザーはDDR2やDDR3メモリの良品が枯渇し始めている。すでに主要メーカーが製造していないので中古市場に出回っているものが終わると手に入らなくなる。

だから、アップグレードしたいなら早めに手に入れたほうがいい。そもそもA1181は液晶パネルが蛍光灯なので「これが切れたら終わり」である。旧型フォルクスワーゲンと同じで、今動いている良品は貴重品だ。

OpenCore Legacy Patcherでのサイト流入が増えている

この新規PCの価格高騰のニュースを受けてなのか、OpenCore Legacy Patcherでのサイト流入が増えている。

OpenCore Legacy Patcherを使う場合にはSSD入れ替えが必須なのだがこれには興味深いメカニズムがある。低価格SSDは余剰NANDを使っている。しかしそのNANDそのものがAI需要により品薄となっている。つまり今後はSSDの品質に影響が出る可能性がある。PC・Macの価格が上がると「古いMacを使いつづけたい」という人が増えるのだから、今動くMacの希少性は上がってゆくかもしれないのである。

2.5インチSSDをAmazonで

2011年、2012年レベルのA1278は十分にOCLPが使える。Apple生態系の一部は使えるので「LinixよりmacOSの方が良い」という人が一定数いる。これまでは「ジャンク遊びでいつでも在庫が安く手に入る状態」だったが今後は状況が変わるかもしれない。

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