このエントリーのテーマはニュース分析・理論構築にはChatGPTとGeminiのどちらがいいのかである。AIの登場によって「ニュースに扱われていないこと、扱われなくなったこと」がニュース分析に取り入れることができるようになったなど便利な点も多いが同じAIでもかなり大きな違いがある。この違いを理解するとより便利にAIを使うことができるようになる。
まとめ
- ChatGPT:連続思考を精緻化するエンジンとして利用できる
- 議論を育てるのに向いている
- 様々な観点から仮説を成熟させるのに最適
- Gemini:定型的なオペレーション作業をユーザーがデザインできる「ユニット的」使い方
- オペレーション
- 定型作業
- 社内ガイドライン準拠
- 再現性重視の業務
ChatGPTのメリット

- ChatGPTは情報を集めてからまず世界観を構築する。そしてその後に差分情報をアップデートしてゆく。このため網羅的に情報を聞くならChatGPTが良い。Geminiにはそのような機能がないので明確にニュースを示さないと「そんな事実はない」と言ってくることがある。
- さらにGeminiはさっき自分が言ったことと今言ったことの整合性を保たないため「言っていること」がころっと変わったりする。ChatGPTは自分のポジションを理解しており整合性を保とうとする。
- Geminiは不完全な情報を埋めようとする。このためハルシネーションが起こりやすい。ChatGPTはこれが少ない。
Geminiのメリット

- GeminiはGoogleから得られる情報を幅広く学習データとして持っているため「今」に強い。
- GeminiはYouTubeの表情や声をデータとして解析するマルチモーダル機能を備えており、言語情報だけでなく特定の話題の「感情的な扱われ方の変化」を補足している。例えば「あのYouTubeでAさんが「えっ?」という表情を見せたのはなんでですか?」という質問に答えることができる。
- 扱うデータが多岐にわたるためすべてを網羅的に整理しようとしない。
- Geminiはユーザーを理解せずチャットが切り替わるとメモリがリセットされる傾向がある。このため別々の話題を独立的に扱いたい場合にはGeminiのほうが向いている場合がある。共通認識を共有したい場合にはカスタム指示を使うとよいが分析に影響を与える可能性が高い。このためGoogleDocumentなどに指示書を作っておき必要なときに参照させるようにすると良い。ChatGPTにそのような仕組みはない。
ChatGPTとGeminiの違いを作る設計思想
ChatGPTは会話の一貫性を保つために情報の前捌きと後捌きをしている。これまでの会話を整理し一貫性を保持し会話が終わった後にも過去発言との整合性をチェックしている。このためシステムとしてのエネルギー効率は高くない。しかしながら「細かいことを言わなくても話がわかっている」ので問題解決までの手数という意味では効率的である。
Geminiはこうした前捌き・後捌きをしないのでその意味では効率的だが、ユーザーが都度都度文脈を絞り込む必要がある。つまり単純な会話の手数が多くなるわけでその分問題解決に至るための効率は悪くなる。
ただしこれはGeminiが多数のニュースを読み込んでいるからこその「限界」でありユーザーが適切に対応してやればいい。
Geminiはこれを
「Geminiが時に『知らない』と断言したり、一貫性を欠いたりするのは、製品の欠陥ではない。それは内部知識の維持よりも、目の前の膨大なコンテキストを処理するリソースを優先している設計思想の現れだ。
と説明している。


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