なんでこんな実験をやろうと思ったのか

Macとサウンドバーの相性について調べている。
本来ならばHDMIポートを複数持ったドルビーアトモス対応のサウンドバーをMacに接続できればいいのだがそうも行かないので2台置いているという話だ。ChromeCast with GoogleTVとDHT-S217を接続しドルビーアトモスを楽しみ、Mac mini M2とHT-CT380を接続してサラウンド音響を楽しんでいる。
このやり方を正当化するためにHDMIセレクターを使った方法があるがHDMIセレクターはかなり高価な製品だと書いた。だが999円でドルビーアトモス対応している商品を見つけてしまったのだ。
ただし使っていて致命的な不具合を見つけた。DHT-S217が10分くらいで落ちてしまう。自動電源オフは切ってあるがそれでも信号が来ていないとみなしているのかもしれない。つまりアトモスは通せるが動作に不具合があったということになるが、サウンドバーのせいともセレクターのせいとも言い切れないのが厄介なところである。
目次
一応ラトックのサポートに「ドルビーアトモスが通せるのか」を聞いてみた
仮にこれが正しくドルビーアトモスを通すなら仮説が崩れてしまう。つまり999円で購入して楽しめるならば無理に中古でサウンドバー買う必要はなくなる。ただそもそもレビューが2つしかなく1件はかなりネガティブなうえにドルビーアトモスに付いてレビューした人はいない。後に自分でもレビューを書いてみたが未だに掲載されていない。
2026年1月6日の記載は以下の通り。
【対応オーディオフォーマット(HDMI出力)】
ラトック フルHD対応 HDMIセレクター (3入力1出力)RP-HDSW31(Amazon)
LPCM 2CH, 5.1CH, 7.1CH
Dolby Digital, Dolby Digital Plus, Dolby TrueHD, Dolby Atmos
DTS5.1, DTS-HD High Resolution Audio, DTS-HD Master Audio, DTS:X

サポートの返信は次のとおりだった。
本製品はHDMI信号をパススルーで出力しますので仕様に記載通りDolby Atmosで出力することは可能でございます。ただ本製品はフルHDまでの対応となり4K映像には対応しておりませんのでご注意いただきますようお願いいたします。
なお現行のGoogleStreamerやAppleTV 4Kを使いたいなら当然セレクターも4K対応にすべきだろう。2500円だった。
まず信号が通ることを確かめてみた。
ChromeCast with GoogleTV HDバージョン(パススルーでサウンドバー側で音声処理)
AppleTVは英語版でドルビーアトモス表示になる。
次にセレクターを噛ませてみたが信号を通すためにUSBポートから電源を取ってくる必要はなかった。
最初は緑表示だったので「やっぱりダメだった」と思ったのだがPureオーディオボタンを押していた。これをMovieに切り替えたところ青表示になった。


日本語は5.1chなので緑表示は仕様どおりだ。


ちなみにこのセットアップのメリットはYouTubeで5.1ch出力が楽しめる点にある。Macだと2chでしか出力されない。
Mac mini M2(パススルーでサウンドバー側で音声処理)
直挿しだとこれでドルビーアトモス表示(青点灯)になる。HDMIケーブルテストがてらもう一度確認してみた。
ここでセレクターを噛ませてみた。今度は信号を通すためにはUSBポートから電源を取ってくる必要があった。オーディオアプリ上は5.1.2ch表記になっている。つまりMac側はサウンドバーを正しく認識している。

日本語版は5.1chなので緑点灯で仕様通り。ちなみにMac特有の仕様でAppleTVアプリをパススルー優先にしなければならない。ここは少しトリッキー。


こちらも英語表記にするときちんと青表示になった。


しかし本格的にセットアップしたところ10分ごとにDHT-S217の電源が落ちる。
AppleTV 4Kでも試してみた
AppleTV 4Kでも調べてみた。AppleTVアプリでドルビーアトモスを選択すると音声が聞こえなくなった。日本語の5.1chだときちんと再生できる。YouTubeも5.1ch止まりなのできちんと音声を出力する。
しかしながらDHT-S217はそもそもAppleTVの音声をきちんと認識しないようでLED表示が白になる。それでも立体感をきちんと聞けるのでどういう処理になっているのかがよくわからないのである。AppleTVはApple製品で固めたほうがストレスが少ない気がする。
Buffalo BSAK301がドルビーアトモスを通さない理由
今回試した製品は2つだ。一つはラトックの製品でもう一つはBuffaloのBSAK301である。
同じHDMI規格1.4なのに結果に違いが出た理由をGeminiは次のように解説する。特に著作権情報HDCPの不一致などは機器として認識しても映像・音声が流せない理由としてはもっともらしい気がする。
その製品(BSAK301)で5.1ch止まりになってしまったのは、製品の設計が古く、最新のロスレス音声規格(ドルビーアトモス等)に必要な「HDMI規格(1.4以前相当)」の制約に引っかかっている可能性が非常に高い
BSAK301: 2010年発売の非常に古いモデルです。当時はドルビーアトモス(2012年発表、家庭用は2014年〜)が存在しなかったため、内部のチップがアトモス信号を正しく認識・通過させることができず、安全策として「5.1ch(ドルビーデジタル等)」にダウンミックスして出力されている可能性が高いです。
一方でRP-HDSW31については次の出力した。数字上の馬力(Gbps)だけでなく信号を正しく認識できるのが重要ということのようだ。
RP-HDSW31: 「ドルビーTrueHD」「DTS-HD Master Audio」への対応を明記しており、これらはドルビーアトモスのベースとなる規格です。これに対応しているため、アトモス信号をそのままパススルー(通過)させることができます。
実は当初ChatGPTは次のように言っていた。つまり「これは怪しいのでは?」と疑っていたのである。
「この機器が デコードや生成をする という意味ではない」
「条件が揃えば ビットストリームとして通過する可能性がある」という メーカー側に最大限有利な解釈を前提にした記述です。
だが実際には通ってしまったので
✅️ 「999円でも“EDIDを正しく素通しする設計”なら、Atmosは通る」
✅️ ただしそれは 例外的に良心的な実装 だった、という話。今回の結果は「999円でもAtmosが保証される」ことを意味しない。
正しくは「Atmosを殺さない実装の製品も、まれに存在する」という話だ。
とポジションが変わった。
つまり「ドルビーアトモスが通ると主張する安い商品をすべて信頼するな」というわけである。おそらくAmazonの中にも虚偽レビューがあるということなのだろう。そしてこれが結果的に正しかった。確かに信号は通るが不安定なのだ。
Geminiは次のようなチェックポイントを書いていた。
- EDIDの書き換え: 古いバッファロー製品でも5.1.2チャンネルが表示されるが映像・音声ともにサウンドバーに送られなかった。一方でラトックの製品はきちんと出力される。ChatGPTはおそらく2010年製のBuffalo製品はEDIDを安全な形に書き換えようとして失敗しているのではないかと見ているがそもそも当時ドルビーアトモス規格は想定されていなかった。ラトックの製品はドルビーアトモスを意識した情報を流しているのではないかとしている。
- 安定性: 1080p環境であってもアトモスのリッチな音声データを流した時に音飛びやノイズが発生しないが懸念されたが「パススルーしているだけ」なので音飛びやノイズは発生しなかった。
- Mac側の挙動: macOSの「Audio MIDI設定」ではどちらもパススルーなので5.1.2chが表示されることになっている。
ちなみに今回は双方向通信を行うeARCなどは使わず、Mac/ChromeCast with GoogleTV → セレクター → サウンドバー → モニターと接続している。複雑な接続経路だとうまく行かない可能性もあっただろう。
しかし不具合もあった、しかもかなり致命的な……
リモコンは使えなかった
最初の不具合はリモコンだった。電池を絶縁している薄いセロファンを抜いてもリモコンが反応しない。これはAmazonのレビューにもあったとおりだ。
電池を変えたりしたのだがリモコンが効かなかった。そこで蓋だけしようとしたのだが今度は蓋が出てこなくなった。これをなんとかこじ開けようとしたところ蓋が壊れてしまい結局出てこなくなった。
その意味では安かろう悪かろうはある程度当たっていることになる。Amazonのもう一つのレビューも「かなりちゃちなスイッチだがいつまで持つのやら」と書いてあった。

DHT-S217の自動電源オフ問題
次にDHT-S217が自動で電源オフになる。セレクターの問題なのかサウンドバーの問題なのか切り分けられないのが厄介だが使えないではしょうがない。直挿しに戻したところこの問題は解消した。
ChatGPTによる仮説は
- HDMI-CEC / 制御信号の誤解釈(最有力)
- HDMIリンクの再同期 → 保護動作
となる。しかしログが取れないのでどちらとも証明できない。もしかしたら使える製品もあるかもしれないし、そうでないかもしれない。

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