トランプ大統領がベネズエラに侵攻し日本のSNSには大きな変化が起きている。これまでこの変化を全数分析することはできなかったのだが、AIの登場により全数検査ができるようになった。一方でAIのプロセスはブラックボックス化しておりこのまま社会学などの学術論文や報道に利用できないというデメリットも抱えている。
目次
トランプ大統領のベネズエラ侵攻での日本のSNSに不可逆な変化が生じている
畏怖と諦めが入り混じる日本のSNS議論
2025年末まではトランプ大統領の「アメリカ第一主義」への警戒はあったが「日本経済への影響を注視する」という落ち着いた論調が多かった。しかし2026年1月に入るとこれが「予測不能な派遣国」に入れ替わってしまった。また日本人が意外と一貫性に対して潔癖であることもわかった。ダブルスタンダードに衝撃を受けている人が増えているようだ。かつてあった頼りがいのある兄貴分から何をしでかすかわからない「無法な存在・自分勝手な巨人」という認識が増えている。
様々な議論を巡らせた結果」「諦めながら受け入れている」のが正直なところだ。
引き出す公式は簡単:イベント+スコープ(今回は日本のSNS)+ベクターの変化を教えて下さい
これを引き出すのは簡単だ。イベント(=ベネズエラ侵攻)+スコープ(日本のSNS)+ベクターの変化を教えて下さい、という公式だけを覚えておけばいい。
メリットの一方で課題も
静的な調査ではなく動的な調査が即時にできるようになった
これまでのアンケートは「トランプ大統領の行動を支持しますか?」とか「高市総理大臣はどう行動すべきですか?」など静的な聞き方しかできなかったが、これからはイベントが起きてからほぼリアルタイムで処理が終了する。特にGeminiでは結果がすぐに使えるようになる。
この後でChatGPTでも処理が進み(ChatGPTはこれまでのポジションを差分解析する)やがて利用できるようになる。
また今回アメリカでは島宇宙化が起きており「MAGAの沈黙」などがノイズにかき消されて処理できないということもわかった。意味が抽出できないことこそ意味になるというわけだ。
GeminiとChatGPTでは情報の処理の仕方が違っている
Geminiはリアルタイム性を重要視しているがChatGPTは整合性を重要視する。このため事件が起きてから24〜72時間経過してからのほうが意味のある出力が得られる。さらに一週間経った頃には「どのように揺れてどう落ち着いたか」が分かる。
つまりGeminiが地震直後の状況を記述するのに対して、ChatGPTは揺れがどう収まり世の中がどう変わったのかを観測するのに向いている。同じようなインターフェイスを持っているのに使い方が全く異なるということになる。
AIは報道や論文の引用元になれない
一方で限界もある。ソースの確認が必要な報道はSNSの変化分析を利用できない。AIはブラックボックスであり「厳密には証明が難しい」からだ。仮説立案にまでには使えるが確定的な診断はできないことになる。
だからスポーツ新聞などが自分が見た観測を「ネットではこのような声が増えている」と無責任に伝えるような状況が温存される。同じようにAIは学術論文にも使えない。
今後の課題
GEMINIに「学術引用できない状態をどう克服すべきか」と聞いたところ次のような回答が帰ってきた。
「データの監査可能性」を担保する標準プロトコルの策定
学術論文で重要なのは再現性と検証である。しかし今のところこれを可能にする業界標準が存在しない。民主主義の健全な運用のためには、SNSのリアルタイム解析は極めて有用であると考えると、業界が取り組むべき喫緊の課題だろう。
「厚い記述(質的調査)」と「AI(量的解析)」のハイブリッド化
AIから出された知見をそのまま論文化するのではなく社会学調査の前捌きに使得るような「ハイブリッド」な研究手法の開発が求められる。
動的データ(SNS)の「学術専用アーカイブ」の構築
AIはデータは収拾するが最終的に保存するのはベクターである。つまりオリジナルが削除されてしまうと検証が難しくなる。このため学術専用のアーカイブが作られる必要がある。
そもそも両者とも引用を前提としていない
これはそもそも設計上の失敗ではない。もともとAIは引用を前提としておらず、それぞれ異なる形ではあるがガイドラインとして明確に提示されている。特にOpenAIは「現在コミュニティで議論が行われている」ことを明確に意識しているようだ。
🔹 Geminiは設計理念やAPI利用者向けポリシーで、リスクと制限をかなり整理している傾向がある(セーフガードの強調)。
🔹 ChatGPTは製品全体として「倫理的利用・透明性・出典責任」を強調しつつ、学術・報道利用の実務ガイドがコミュニティや研究者側で議論されている段階(ガイドライン整備が進行中と考えられる)。
AIに対して「期待以上の明確で揺るぎのない答え」を求め、得られないことに苛立つ人は少なくない。しかし、答えが出ないのはAIの能力不足ではなく、そもそも世界の側がまだ答えを持っていないからだ。ChatGPTが即答を避けるのは、情報が不足しているからではない。未確定な事象を、未確定なまま扱うという設計思想によるものである。ユーザーは設計思想を理解したうえで賢くAIを利用してこそスムーズな出力が得られることを知っておくべきだ。
社会のポストモーテムからライブ診断へ
これまでの社会学や報道は「固定的なデータ収拾」しかできなかった。これは昆虫採集のようなものである。ピン留めするためには観察対象の動きを止めなければならい。しかしながらAIの登場で生きた生物を顕微鏡で覗いて観察することができるようになった。生きたまま対象物を観察できる顕微鏡は手に入れたが、研究手法の開発はまだまだこれからのようだ。


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