デンドロビウム・キンギアナムはしばらく育てていると鉢に入っていたモスがなくなってくる。こうなると鉢がいっぱいになった証拠だ。隙間にバルブが伸びて新芽が出るのだが新芽の余地がなくなると花が咲かなくなる。こうなったら株分時期となる。
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デンドロビウム・キンギアナムとは
デンドロビウム・キンギアナムはラン・セッコクの仲間。オーストラリアのクイーンズランドからニューサウスウェールズに自生している。木の上や岩の上など土が少ないところでも育つことができるうえに、本州の南部では冬越しができるほど寒さに強い。むしろ寒さに当てないと花芽がつきにくい傾向がある。
キンギアナムの増やし方は?
高芽はやや難しい
キンギアナムの株分けには高芽を使って増やす方法と株分けによって増やす方法がある。小さな高芽は育てるのに失敗したりするので数バルブ単位で分けたほうが効率よく増やせる印象がある。
高芽を育てる場合にはコーヒーカップくらいの小さな鉢を使う。高芽には根が数本ついていることが望ましい。さらに最初は日陰において水はけが湿っている状態をキープしたほうが良いようである。
このように切り離してから数ヶ月の育て方で成否が決まるので、切り離しは春か秋を待ったほうがよさそうだ。
株分けは極めて簡単
切り分け方は手でもぎ取っても意外と枯れずになんとかなる。ハサミを使って切り分流場合にはウィルスを広めないために火で炙って消毒したほうがいいと言う人もいる。そのため、手のほうが正解なのかもしれないとも思う。ただし小さい株に分けてしまうとその後の育ちが悪くなる。




むしろ、増やし過ぎに注意
ただしこのやり方で増やしているとどんどんキンギアナムが増殖する。それくらい丈夫な植物だ。
春になって暖かくなったら11月ごろまで外で育成する。ある程度寒さに当てないと花芽がつかない特徴がある。また密集して空気の当たらないところに置いておくと葉っぱの色が薄くなりカビたようになることがある。
うまく成長余地を作って育てると新しい芽から花芽が展開し先の方に小さな花がつく。



ただし数年で鉢の中がいっぱいになる
しかしこうして育てていると数年(下手したら2年位)で鉢の中がいっぱいになる。こうなると作落ちと呼ばれる状態に陥る。花がつかず高芽ばかりが増えてゆくのだ。また株が密になり風通しや水はけが悪くなる。
普通の植物を育ている人がデンドロビウム・キンギアナムを育てるとつい「肥料や水を切ってはいけない」と考えるだろう。しかしこれはデンドロビウム・キンギアナムには逆効果だ。却って花つきが落ちてしまう。
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