プランターの古い土を捨てたくない 培養土の再生材を使ったリサイクルに挑戦

ダイソーなどでも手に入る古い土のリサイクル資材だが知らずに使うと思わぬ落とし穴もある。後悔する前に知っておきたいポイントをまとめた。

ポイント

  • 古い土を有効活用するためにはリサイクル材が有効
  • 経験上ダイソーのリサイクル材はコバエを経験したことがある
  • おそらく信頼できるメーカーのものをAmazonで購入したほうがいい

植物が枯れた後の土がかなり残っている。古い土は捨てた方がいいことになっているのだが「やはりもったいないなあ」と思う。ただ、以前ダイソーのリサイクル材を使って後悔したことがあった。処理が中途半端でコバエが湧いてしまったのだ。ホームセンターで勝ってもいいが土類は重いのでAmazonで買うのがいいのかもしれない。

古い土のリサイクル材をAmazonで

実際に使ってみると「案外悪くないな」と感じた。

土壌改良の結果無事に冬を越えたタイム

今回買ってきたのは1.2Lでプランター1つ分だ。Amazonでは5Lや14L袋も売られている。たくさん買った方が格安なのだが余ってしまっては元も子もない。できれば使う量を確かめて購入したい。菌が土壌改良する仕組みなので密封して保存するのはやめた方がいいのではないかと思う。ただし保管期限の記載はない。

実は前にダイソーのものを使ったことがある。未成熟の木の切れ端などが混じっており効果を示すの時間がかかりそうだった。またコバエの被害がかなりあった記憶している。おそらく当たり外れはあるのだろうが「品質はあまり良くない」という印象だ。

腐葉土を買ってきて混ぜるというやり方もあるのだが、かなり時間がかかる印象がある。土を団粒構造に戻すためには菌や菌の温床となる有機物が必要なのだ。

扶養土を混ぜ込むやり方もあるが時間がかかる

一応、菌を使って団粒構造を復活させる仕組みのため匂いは覚悟したほうがいい。家の中で使う場合にはセラミス・グラニューなどの人口用土のほうがいいかもしれない。

カポック
カポックはセラミスとプロミックの組み合わせで十分に育つ

室内で植物を育てたいがコバエやニオイは絶対にイヤだという人は人工用土のセラミスを使うという手がある。室内でハーブを育てるような使い方はできないが、観葉植物であれば対応できるものが多い。ポトス、パキラ、カポック、オリヅルランなどがセラミスグラニューで長時間栽培できた。

セラミス・グラニューをAmazonで

  • セラミスが使えるもの:パキラ・ポトス・オリヅルラン・ホンコン・カポック
  • セラミスが使えなかったもの:ハーブ類・アイビー(ヘデラ)

作業そのものは非常に簡単だ。植物が植えてあれば単に上から追加すればいいそうだ。今回は植え替えを兼ねて一度土を戻してみることにした。2月だがこの週末にかけて南風が入り込み気温が20度近くまで上がるという予報だった。

10月末にカモミールの種を蒔いたが根鉢がいっぱいになっていた

いったん土を全て出してから保存していた土から根や大きな石ころ(鉢底石などが入っている)を取り除き全体的にざっくりと混ぜあわせた。この時にコガネムシの幼虫が入っているかをチェックするといい。

その上で再生材を混ぜて植え替えた。できるだけ根鉢を崩さないようにしようと思ったのだが、かなり絡まっていてそれは不可能だった。土壌改良剤の説明をよむと「根鉢が詰まっている状態」には効かないと書かれている。そもそも土がなくなっているのだからそれは当然だろう。

土に再生材を混ぜて埋め戻した

同じ要領で伸びすぎたタイムも切り戻して植え替えてみた。このタイムは無事に1年を乗り切った。

土をそのままにしておくと団粒構造が失われてカチカチに固まってしまう。例えば数年育って木質化したローズマリーはこんな感じになっていた。ローズマリーは植え替えを嫌うので根鉢を崩して植え替えをするとそのまま枯れてしまうことも多い。こういう土の場合は支柱などで土を刺して穴を開けた上で土壌改良剤を上からまくと土の改良が見込める。

ローズマリーのオリジナル

ローズマリーのオリジナルは長年放置した結果、土がガチガチに固まってしまった。結局ここから挿木をとって最初から育て直した。さらに土壌改良剤を使ったため今でも元気に育っている。

価格は2025年5月6日現在のもの。

自然応用科学 まくだけで甦る 土のリサイクル材 5L:609円

「善玉菌(詳細不明)」が入っており土を回復させる。ダイソーで腐葉土などを買ってくるよりも効率的に土を再生できるのはこのため。さらに根鉢が崩せない場合でも撒くだけで使える。今回ご紹介したケースでは植え替えを嫌うローズマリーなどはこの手の製品が必要。

Amazonでは液体バージョンや「野菜用」なども売られている。庭を再び耕したくないという人には液体バージョンや「まくだけ」の製品は助かる。

ハイポネックスジャパン 土壌改良材 土のリサイクル材 5L:758円

ハイポネックスだけあってなんとなく信頼できそうな気がする。厳選された原料(VA菌根菌、酵母、カニ殻、木炭など)と書かれている。VA菌根菌は菌根を伸ばして栄養の吸収を助けてくれるらしい。菌だけも売られているがかなり高価らしい。これでも売れているということなので効果があるのかもしれないと思う。肥料にこだわるハイポネックスらしい配合だなあと感じた。ただお値段は少し高め。

VA菌根菌をAmazonで

花ごころ 古い土のリサイクル材 土を柔らかく、排水性を良くする 10L:894円

善玉菌などの表記はなく木質堆肥・炭・堆肥・牛ふんが含まれた商品。その分容量当たりの価格は抑えめ。

アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) 再生材 古くなった土の再生材 5L:524円

これも善玉菌などの表記はなくピートモス、堆肥、草炭、Feパウダーと書かれている。基本的には上からまくことを想定しているそうだがFe(鉄分)が混ぜられておりこれが土壌活性剤の役割を果たしているようだ。

花ごころ らくらく土の改良材 まくだけで古い土を再生 5L:608円

説明によると「abコンボ」が土壌を改良すると書いているのだが、そもそもabコンボが何かが書かれていない。とにかく土の中に入り込んで団粒構造を復活させるなにからしい。菌とは書かれておらず有機成分と書かれている。

時間をかければリサイクル材を買わなくても再利用はできる……らしい

仮に土壌改良材を買いたくないという人はどうすればいいのか。人工知能のClaudeに聞いてみた。EM菌を使わない場合には小麦粉か米ぬかを使って菌床にするようだ。

用意するもの

  • プランターの古い土
  • 野菜くず(人参の皮、玉ねぎの外皮、大根の葉など)
  • 使用済みコーヒーガラ
  • 米ぬか(なければ小麦粉でも可)
  • 密閉できる大きめのバケツや発泡スチロール箱

手順

  1. 古い土から根や石を取り除く
  2. 野菜くずを1cm程度に細かく刻む
  3. 土:野菜くず:コーヒー殼 = 6:2:1の割合で混ぜる
  4. 米ぬかを全体の1〜2%加えて発酵を促進
  5. 適度に水分を加え(握って形になるが水が滴らない程度)
  6. 密閉容器に入れて暗所で2〜3ヶ月発酵させる
  7. 1週間に1回程度かき混ぜて空気を入れる

発酵が進むと土がふかふかになり、有機質豊富な培養土として再利用できる。匂いが気になる場合は密閉容器を使い、ベランダなど風通しの良い場所で管理するといい。

EM菌を使った方法も

これもClaudeに聞いてみた。コーヒーかすをぼかし肥料として使うやり方はさまざまなところで公開されているがEM菌を使うと良いなどと書かれている。コーヒーかすは多孔質で匂いを抑える性質があるとされるが、そもままではカフェインの影響などがあり肥料に使用できないのだという。

EM菌をAmazonで

EM菌とは

EM菌(Effective Microorganisms)は乳酸菌、酵母菌、光合成細菌などの有用微生物群の総称だ。土壌改良や生ゴミ処理に高い効果を発揮し、悪臭を抑制しながら発酵を促進する特徴がある。化学肥料と違って自然由来なので環境にも優しい。

用意するもの

  • プランターの古い土
  • 生ゴミ(野菜くず、果物の皮など)
  • EM菌液またはEM菌ぼかし
  • 密閉できる容器(バケツ型生ゴミ処理器など)
  • 糖蜜または砂糖(EM菌活性化用)

EM菌活性液の作り方

  1. ペットボトル500mlに35度程度のぬるま湯を入れる
  2. 糖蜜大さじ1杯とEM菌液大さじ1杯を加える
  3. よく混ぜて暗所で1週間発酵させる
  4. 甘酸っぱい匂いがしたら完成(腐敗臭なら失敗)

土再生の手順

  1. 生ゴミを細かく刻み、密閉容器に入れる
  2. EM菌活性液をスプレーで吹きかける(生ゴミ1kgに対し50ml程度)
  3. 空気を抜いて密閉し、2〜3週間発酵させる
  4. できた堆肥と古い土を1:2の割合で混合
  5. ピートモスやバーミキュライトを加えて通気性を改善
  6. 全体を混ぜて1ヶ月程度熟成させる

EM菌使用のメリット

  • 悪臭が少なく室内でも管理しやすい
  • 発酵が早く質の良い堆肥ができる
  • 病原菌を抑制し土壌が健康になる
  • 継続使用で土の保水性・保肥力が向上



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コメント

“プランターの古い土を捨てたくない 培養土の再生材を使ったリサイクルに挑戦” への1件のコメント

  1. […] 2024年2月の状態。古い土のリサイクル実験のためにタイムを植えておいた。最初はこんな状態。左が2月から外に出しておいたもの。立派に展開している。右が室内で育てたものだがやや […]

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