テトラ水リサイクルは2021年に開発された新しい薬剤で半年ほど水換えをしなくても水の状態を保ってくれる薬剤である。その効果はテトラによって証明済みだが仕組みがわからないと「使い方がわからない」と後悔しかねない。またテトラはあまりYouTubeなどのキャンペーンに力を入れておらずほとんど情報がない。
使い方としては水換えのときに1リットルに3mmほど入れ、その後定期的(テトラは1週間に1回と言っている)に規定量にしたがって入れてやると良い。定期的に使っていると水の汚れを防ぐとことができる。発売元のスペクトラム ブランズ ジャパン株式会社によると「半年ほど(テトラは30週間までテストをしている)水換えをしなくても大丈夫」なのだそうだ。
だが、そもそも水の汚れがなになのかがわからないと効果が出ているのかどうかがわからない。スペクトラムブランズジャパンのウェブサイトには次のように書かれている。
- 餌をやるとバクテリアに分解されて有害なアンモニアが生まれる。
- アンモニアはバクテリアに分解されて亜硝酸塩になる。これも有害物質なのですぐに分解されなければならない。
- 亜硝酸塩は別のバクテリアに分解されて硝酸塩になる。硝酸塩は検出されてもいいが溜まると有害になるそうだ。例えば硝酸塩が貯まると酸性に傾き魚にストレスを与える。
- 硝酸塩は窒素ガスになり水槽の外に排出されるか水草の栄養になる。テトラ水リサイクルは最終的にできた硝酸塩を分解するバクテリアを増やすそうだ。
ここからわかることが2つある。
- まず水リサイクルを入れてすぐに水質が大きく変化するということではない。
- そもそも最初の水の状態がわからないと何がどう効果を示すかがわからない。
つまり、最初の水の量を理解しなければならない。そのためには試験紙が必要だということになる。ということで検査紙も一緒に買ってきた。テトラも検査紙を出しているのだが少し安いものがあったのでそれを使うことにした。テトラテスト6in1の定価は2800円のようだが1500円で売っているところがある。ちなみに今回買ったノーブランド品は990円だった。ちなみにテトラの試験紙であればアプリで水質が管理できる。これを知っていればテトラ製にしたのにとちょっと後悔した。
まず最初の状態だ。住んでいる地域にもよるそうだが水草の生育にはあまり良くない硬度の高い水だということを初めて知った。テトラによると「水換えあまりしてはいけない水」ということになる。ただpHは弱酸性で炭酸塩も正常値だった。このバランスが崩れると魚が住みにくい水になるそうだがそこは心配しなくても良さそうだ。
最初に計測した状態ではそもそも水の汚れがなになのかがわかっていなかった。このためNO2(亜硝酸塩)とNO3(硝酸塩)の区別も付いていなかった。ただ「硝酸塩が水換えの基準を越えている」ということはわかるのでこの水はなんとかしなければと考えた。ちなみに水槽は2つありグッピー水槽とメダカ水槽になっている。
次に水リサイクルを入れてみた。若干NO3(硝酸塩)の色が薄くなったようなそうでないようなと言う感じで変化がない。
ここで「水換えしなければ」と思った。グッピー水槽の水を1/2換えたところ若干色が薄くなった。ここで「0にならないとダメなのではないか?」と思ったのだが、硝酸塩は0にならなくても大丈夫なのだそうだ。ということで、しばらく様子を見ながら経過観察してゆきたいと思っている。
そもそもなぜこの記事を書こうと思ったのか?
2回にわたってグッピー水槽を崩壊させた事がある。だが、なぜ崩壊したのかがわからなかった。一回目は夏にグッピーが爆発的に増えたあと激減し10月にオスがいなくなった。オスを買おうと思ったのだが近くのホームセンターにオスがいない。そこで稚魚をはらんだメスを1匹買ってきた。これも春先に爆発的に増える。前からいたメスが稚魚をはらみこちらも順調に育った。だが7月に気温が30度を超えると少しずつグッピーが減り始めた。最終的にオスが一匹だけ残った。これはいけないと考えてオス1匹、メス2匹を買ってきた。すると最後の生き残りが次の日にいなくなっていた。何が起きたのかはあまり想像したくない。
考えられる理由はいくつかある。
- 水質が悪化しており気温が高くなったところでなにか壊滅的なことがおきた → 水質を把握する方法がなかったので何が起きたのかわからない
- 高温によりなにかの病気が発生したが遺伝的に単一なので群れが壊滅した → 群れが増えた段階で別のグッピーを入れて遺伝的に多様にしなければならない
- 何が起きているのかわからないのに慌てて水を替えた → 水質はあまり魚に優しくない硬度の高いものだったので、魚が弱っている状態で水を替えすぎてはいけない
- 水道水でフィルターを洗った → その後水が白濁したが理由がわからなかった。おそらくはバクテリアが壊滅したのだろう。そもそも魚が弱っているときに亜硝酸塩が増えたことになる。
- フレーク状の餌を与えた → 水質が悪化し魚が弱っているときに食べにくいフレーク状の餌を与え続けていた。
おそらくはこれらの要素が複合的に働き群れを壊滅させたのだと思う。基本になるのは「今の水の状態」の把握なのだろう。
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