机の上に小さな水辺があると癒しになる。しかし本格的な水槽を立ち上げるには手間とコストがかかると思う人もいるだろう。しかしながら17cmから20cmの小型水槽を使えば低コストで水槽を立ち上げることができ置き場所にも困らない
このエントリーでは実際に水槽を立ち上げた経験からできるだけコスパよく小型水槽を立ち上げるコツを考えてゆきたい。今回は1000円程度で買えるテトラのプラスチック製小型水槽を使う。17cmキューブ水槽である。
Table of Contents
小型水槽立ち上げ前のチェックリスト
小型水槽立ち上げのチェックリストは意外と簡単だ。
✅️ 水槽は鑑賞用か繁殖も兼ねたいか
✅️ どんな魚が飼いたいのか
✅️ 水槽の置き場
✅️ インテリア性
小型水槽で飼うことができる魚の種類
小型水槽で買うことができる魚にはいくつかの種類がある。繁殖を狙う場合にはネオンテトラを避ける。家庭での繁殖は不可能ではないが難しいそうだ。また繁殖を狙う場合には水槽が2つ必要。またミナミヌマエビであれば水槽は1つでも繁殖する。
種類 | 加温 | 繁殖の容易さ | 飼える数 |
---|---|---|---|
メダカ | 必要なし | ◎ | 3〜4 |
アカヒレ | 低温にも強い | ◎ | 3〜4 |
アフリカンランプアイ | 必要 | ◎ | 4〜5 |
ピグミーコリドラス | 必要 | ◯ | 3匹くらいまで |
ネオンテトラ | 必要 | ほぼNG | 5〜6 |
ベタ | 必要 | ◯ | 1 |
ミナミヌマエビ | 必要なし | ◎ | 条件が合えばかなりたくさん買うことができる |
なぜ最初に飼う魚を決めるのかというとAIやお店の人に相談するときに具体的に聞きやすくなるからである。
小型水槽と設備
水槽
鑑賞だけしたい人は1つだけ水槽があればいい。繁殖もさせたい人は2つ水槽があったほうがいい。逆にグッピーなどを飼いたい人は繁殖を抑えるために水槽が2つあったほうがいいかもしれない。オスメスを混泳させると爆発的に増える。
今回使用したTETRAのプラスチック製の水槽にはいくつかの種類がある。価格はだいたい1000円強。ダイソーの水槽のほうがコスパがいいと思う人もいるかも知れないが、実はフィルター(単体で買うと1000円程度になる)+餌+最初の水作りセットがついてくる。つまり水槽はおまけみたいなものである。

だがTETRAはアクアリウム専業の会社なので作りがしっかりしている。今回購入したのはPL-17KB。ミナミヌマエビの繁殖水槽なのでエビが吸い込まれると困る。この水槽はエアレーションを送って水を循環させる仕組みになっていてエビの吸い込み事故がない。

最初から買う魚を選ぶのは、熱帯魚を飼う場合にはヒーターを別に買わなければならないからである。
プラスチックは嫌だという人の為には……
当然インテリア性にこだわりたいという人はプラスチック水槽は嫌だと思うかもしれない。GEXがグラスフィット・グラスアクアシリーズと呼ばれるガラス製のシリーズを出している。
ランプとヒーター
水草水槽の場合にはランプが必要になる。インテリア性にこだわりたい場合にもランプはあったほうがいいかもしれない。また熱帯魚を飼いたい場合は当然ヒーターが必要になってくる。
底床・低床
底床とか低床などと言われるが今回は比較的安いものを使った。昔は大磯砂などを使っていたが最近は水をできるだけ中性に保つための底砂が出ている。3リットルとはどれくらいの量なのだろうと思ったが30cm水槽2つ分くらいは十分にありそうなので小型キューブ水槽で足りなくなることはないだろう。コケ抑制機能が効いているかどうかは人により意見が分かれるようだがとりあえず水洗いしなくて良いという点が利点。
一方でソイルと呼ばれる人口用土はリットル表示でなくキログラム表示になっている。こちらは30cm水槽で1袋使い切る感じかもしれない。ソイルは栄養が入っているもの(栄養系)と入っておらず水を中性に保つ「吸着系」に分かれる。こちらは吸着系。水が汚れにくいという触れ込みなのだが、やはり土は土なのでそれなりに注意しないと汚れは発生する。今回は植木鉢で管理することにしたのだが、自然な水景を作りたい人は、まずは底砂から始めたほうがいいのかもしれない。
水草を買う前に
水草を買う前に確かめたいことがある。それが水質だ。今回の「コスパアクアリウム」の鍵になる。まず、底砂を敷いたうえで水道水を入れて1日から2日置く。その後一度水質を計測してみよう。このときにテトラの試験紙を使う。スマホアプリで計測をして水質を出す。
今回は植え替えを避けるために植木鉢に入れて育てることにした。自然な水景は作れなくなるが植え替えによって根が痛むのを防ぐことができる。


AIで育てやすい水草について質問しよう
必要になる情報は水温・総硬度・炭酸塩硬度・PHである。まずお店で売っている水草の種類をメモしたらChatGPTなどのAIに水の情報を入れて「どの水草が育てやすいか」を聞く。ここで光が必要な水草が育てたかったらライトを買ってくる必要がある。
硬度は地域によって違いがある。千葉県や埼玉県などは硬度が高いとされ水草の生育がやや困難とされる。光も加えたくない人はアヌビアス・ナナやウィローモスなどを中心に育てたほうがいい。

水草を育てたい人は日向に置いておけば光がよくあたってよいのではないかと思うかもしれないのだが、これはやめたほうがいい。夏に気温が急激に上がると水の中に溶ける酸素の量が急激に下がりpHも急激に変化する。
決して安くない試験紙を最初に買う理由は2つある。1つは水草の失敗を減らすこと。水質に合わない水草を買ってしまうと溶けたり枯れたりすることがある。決して安くない買い物なのでできるだけ失敗したくない。
次に毎月一回水質をチェックすると良い。硝酸塩濃度が100mg/lを超えると水換えをして硝酸塩濃度を下げる必要がある。これを怠るとダメージが蓄積し魚が育ちにくくなる。つまり最初に水質をチェックしておけば、その後で水草と魚にかかる金額を抑えることができるのである。
一週間位経過したら魚を導入する
すでに水槽を持っている人は水を導入しバクテリアを新しい水槽に移す。こうすると短期間で水槽を立ち上げることができる。一方で新しい水槽はバクテリアがないのでバクテリア導入材を入れるか、魚を徐々に増やしバクテリアが追いつくのを待つことになる。
水草水槽を作りたい人はあらかじめソイルに肥料を仕込んでおくのだが、このやり方だと立ち上げ初期に水が汚れたりコケが生えたりする。しかし今回のような小型水槽にはそのような汚染源がない。
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