机の上に自然なものがあると落ち着きと癒やしを感じる。しかしながら水槽を置くのはとても敷居が高そうに思える。そんなときに小型水槽であれば気軽に置くことができるだろう。ただ、水槽を設置したことがない人は「果たして自分にできるだろうか?」と思うかもしれない。ここでは実際に初心者として水槽を設置た経験を元に初心者がぶつかりがちな問題について考えてみた。
AIの登場により気軽に質問をしながら魚を飼うことができるようになった。そもそも失敗しない水槽とはどんな水槽なのか?
失敗しない水槽の三原則
✅️ 管理できる範囲でできるだけ丈夫な魚を飼う
✅️ 地域の水にあった簡単な水草を使う
✅️ 危険な兆候が出てくる前に察知する
である。
Table of Contents
水槽立ち上げ前のチェックリスト
小型水槽立ち上げのチェックリストは意外と簡単だ。大型水槽なら「置き場所」の問題が出てくるが小型水槽は比較的置き場を選ばない。
✅️ 水槽は鑑賞用か繁殖も兼ねたいか
✅️ どんな魚が飼いたいのか
✅️ 水槽の置き場
✅️ インテリア性
小型水槽で飼うことができる魚と難しい魚
小型水槽で買うことができる魚にはいくつかの種類がある。これはAIに聞くのが一番だ。繁殖を狙う場合にはネオンテトラを避ける。家庭での繁殖は不可能ではないがかなり難しいそうだ。また繁殖を狙う場合には水槽が2つ必要。またミナミヌマエビであれば水槽は1つでも繁殖する。
種類 | 加温 | 繁殖の容易さ | 飼える数 |
---|---|---|---|
メダカ | 必要なし | ◎ | 3〜4 |
アカヒレ | 低温にも強い | ◎ | 3〜4 |
アフリカンランプアイ | 必要 | ◎ | 4〜5 |
ピグミーコリドラス | 必要 | ◯ | 3匹くらいまで |
ネオンテトラ | 必要 | ほぼNG | 5〜6 |
ベタ | 必要 | ◯ | 1 |
ミナミヌマエビ | 必要なし | ◎ | 条件が合えばかなりたくさん買うことができる |
小型水槽で飼うのが簡単な魚は小型魚である。この中で唯一の例外がベタだ。特にオスのベタは縄張り意識が強いためもともと一匹で飼う事が多い。
この時点で加温が必要な場合にはヒーターを購入する。
小型水槽で飼うのが難しい魚
一方で小型水槽で飼うのが難しい魚もある。その代表格がグッピーやプラティである。グッピーを小型水槽で飼うことはできる。しかしオスとメスを混ぜて飼育していると簡単に増えてしまう。少ないグッピーで始めるとすぐに遺伝的多様性が失われ数世代(グッピーの場合は1年程度)で弱い個体が大量に生まれることになる。今回AIが提示した魚は卵生のものばかり。
グッピーを飼いたい人はまずは小型水槽で管理を覚えてからにしたほうがいいのかもしれない。
水槽はコスパのよい1000円水槽を使う
水槽は小型でコスパがいい1000円水槽を使う。実はフィルターだけで1000円近くになるのだが、この水槽セットには餌と水を作るための素材もセットになってくる。とはいえ長く使ってもらうことがゴールになっているので水槽はそれなりにしっかりしたものが採用されている。
どうしてもプラスチック水槽は嫌だという人はGEXのグラスフィット・グラスアクアというシリーズがおすすめだ。小型水槽も含めてサイズ展開が豊富である。
失敗を防ぐためにはAIを活用したい……のだが
失敗を防ぐためにはAIを活用したいのだが相談のために必要な情報がある。それがpHや硬度である。実は地域によってばらつきが大きい。まずはAIにこの情報を入れてやりたい。
最初に必要なものは次の通り。
- 水槽(テトラのセットには入っている)
- フィルター(テトラのセットには入っている)
- 底砂(砂か水槽用の土=ソイルを別途購入する)
- 水(水道水で地域によって違いがある)
とりあえず買ってきた水槽セットに底砂を入れたら一日程度置いて水を計る。さらに熱帯魚店で売っている水草の種類をメモしておこう。単に売り場の写真を撮影しても(お店の許可は必要だが……)いいかもしれない。その後でその情報をAIに入れて「この水質にふさわしい水草」を選んでもらうと失敗が少ない。
あえて難しい水草を育てたい場合には対策も教えてくれる。例えばこの水草は水質が合わないと溶けてしまうのだが大磯砂などを加えたうえで肥料を加えて根を育てるとよいのだそうだ。しばらく葉が溶けていたのだが半月ほどで落ち着き新しい葉が展開してきた。

この時点で好きな水草に光が必要な場合にはこの時点でライトを購入することになる。
このあと定期的に水質を検査する
今後魚を入れてゆくことになるのだが、餌を加えると水が汚れる。特に気にする必要があるのが硝酸塩と亜硝酸塩だ。毒性が強いアンモニアから毒性の弱い硝酸塩の途中に出てくる亜硝酸塩は0であることが好ましい。仮にこれが0でなくなるとAIに相談して対策を相談する必要がある。一般にバクテリアの働きが弱いことが原因とされる。問題は硝酸塩だ。100mg/lを超えると危険とされる。例えばこれが200mg/lになると(少なくとも)2倍に薄める必要がある。このため定期的に計測して水換えをしなければならない。

水質検査の頻度は半月か一ヶ月に一度行うことになる。魚の量が多ければ水が汚れるし餌のやり過ぎでも水の汚染が進む。
あれ、バクテリア云々の話は?
ここでアクアリウムに詳しい人であれば「そもそも水槽の立ち上げのためにはバクテリアを増やすのが先決ではないか」と考える人もいるのではないかと思う。確かにそれはそのとおりなのだが、最初からアンモニア→亜硝酸→硝酸のサイクルについて学んでもあまり役に立たない。それよりも定期的に水質を計測して水換えの頻度と餌のやり方について経験的に学んだほうが良いと思う。
水槽の崩壊を2回経験した
実はアクアリウムシリーズの記事を書き始めたきっかけは2回のグッピー水槽崩壊だった。この経験から学んだことが3つあった。
✅️ 遺伝子多様性を無視して魚を飼ってはいけない。ある一線を越えると弱い魚が多くなり群れが崩壊する。
✅️ 定期的に水質チェックをしないと徐々に魚が弱る。結果的に群れ全体が耐えられなくなり崩壊につながる。
✅️ 特に夏場は直射日光は厳禁。暑さというより日中と夜間の環境変化に魚が耐えられなくなる。
今回の失敗しないシリーズはこの経験を踏まえている。AIに質問しようにもパラメータが多すぎて何が起きているのかがわからない。
管理しやすい範囲で水槽マネジメントの基礎を学ぼう
結果的にまず落ち着いた環境を作り、環境変化を把握したうえで、飼いやすい魚(これは比較的安価に手に入るというのと同じだ)を入れ、信頼できるショップの人に相談したほうがいいという結論になる。
このためまずはショップの人と仲良くなろうと思ったのだがどうも話の要領を得ない。自分なりの独自の理論がある上に知識が部分的であやふや。
そこでAIに相談することが増えたのだが、AIに相談するためには水質を把握する必要があった。
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