更新情報
冒頭で現役ネット機として使いたい人はChromeOS Flexを試してくださいと書いていたのですが、2024年9月1日に久々にOSをアップデートしたところグラフィック表示の不具合が起こり利用できなくなりました。個体の問題なのかOSがサポートしなくなったのかはわかりません。アップデート自体はできましたがエラーが頻発するようになっています。もともとサポートのないOSなので実験以外は使わないほうが良いかもしれません。
この文章は2016年に書かれ2021年5月に更新した。2022年版はこちらで見ることができる。El CapitanとHigh Sierraの情報が欲しい人はこちらに回っていただきたい。最新情報ではHigh Sierraが最終アップデートになった。
2016年版と2022年版の大きな違いはTenFourFoxの正式サポートがなくなったこととEl Capitanで最新版のChromeが動かなくなった点である。2023年になってHigh Sierraが切られたことで、最も最新版のブラウザーが動くのはMontereyになった。MacMini 2014が最も格安で手に入る。
目次
- Panther (OS10.3)
- Leopard (OS10.5)
- Lion (OS 10.7)
- El Capitan (OS10.11)
- High Sierra (OS10.13)
古いMacintoshを物色するのは楽しいのだがブラウザーが対応しているかが気になる。つまり「インターネットができるか」という問題がある。そこで各OSがどの程度インターネットに対応しているかを調べてみた。ザックリまとめるとこんな感じになる。
ネットが使えるもの
- PowerPCを10.4と10.5で使っている人はTen Four Foxが使えるのだが、2021年9月にいよいよ更新が止まるそうだ。
- デフォルトセッティングでYouTubeが見られなくなったが、セッティングを変えることでYouTubeを視聴することは可能である。(Preference->TenFourFox->Enable MSE……をチェック)
- Intel Mac OS10.11(El Capitan)はネットに接続して使える。しかし一部のSSLの閲覧ができなくなりGoogle Chromeの更新も止まった。現在「安くネットができるもの」を探している人はMontereyが動くものを探したほうがいい。
ネット接続は諦めた方がいいもの
- PowerPCで10.3以下を使っている人はインターネットは諦めたほうが良い。
- Intel MacのOS10.5では接続できるサービスがほぼなくなった。SSL対応が追いついていないからである。Chromeの古いバージョンはこちらからダウンロードできるがウィルスやマルウェアが仕込まれていないとも限らない。ウィルスソフトでチェックできるパソコンでダウンロードするかすぐにネットワークから削除できるようなセットアップで限定的に使った方が良い。
- Intel MacのOS10.7もそろそろネットは諦めた方が良さそうだ。ブラウザーとiCloudは使えるがMail.appはもう利用できないと思ったほうがいい。
Intel Macを使うなら諦めて別の用途に使った方がいいと思う。格安で手に入るA1181を買ってMacOS 10.5あたりをインストールした上で周辺機器を揃えればクリエイティブな使い方ができる。
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});2021年5月時点の情報
Mac OS 10.3
スタンドアロンとしては使えるがネットを使うのは難しい
OS10.3で使えるモダンブラウザーはない。SSLへの対応が不十分なのでMail.Appも使えず、iTunesの認証もうまく行かない。インターネット接続は諦めよう
この種類のマシンをヤフオクで見つけても、どうしてもClassic環境で作業しなければならないという人以外は手を出さないほうが良いかもしれない。
PowerPC G4の古い機種は10.3までしか対応しない。電池が消耗すると起動しなくなるので、動作品を探すのは却って難しいかもしれない。この時代のものはwifi対応がないので無理にネットワーク対応する必要はないのではないかとも思える。
写真の品物は中古ではなく1999年に購入したPowerMacPCIグラフィックモデルだ。電源をつないで電池の消耗を防いだ上で時々起動すると意外と長持ちする。Classicが使えるようにセットアップしてある。
当然、wi-fiはついていないのだが、ジャンクショップにたまに落ちているレシーバー(無線LANアダプタ)をつなげば意外と使える。アダプターが一台あると有線LANが使えるので意外と便利だ。
写真はBuffaloのWLI-TX4-AG300Nだ。無線LANアダプタは無線ルーターとメーカーを合わせた方が無難だろう。他社製品どうしだとうまく接続できなかったりする。
OS10.3を持っている人はClassic環境の温存に徹するべき。PowerMac G4の古いバージョンなどが該当する。
Mac OS 10.5
環境さえがあればPPCはお買い得
OS10.5が搭載できるものでありなおかつPPCであればTenFourFoxが使える。ただし更新は2021年9月にストップするそうだ。TenFourfoxはOS10.4にも対応しておりFirefoxから派生しているので最新技術も使える。ただし、Firefoxの同期機能は使えないのでパスワードやブックマークなどは共有できない。また、初動がかなり遅い。なかにはイライラするという人もいるかもしれない。
- デフォルトセッティングでYouTubeが見られなくなったが、セッティングを変えることでYouTubeを視聴することは可能である。(Preference->TenFourFox->Enable MSE……をチェック)。ただし、速度はかなり遅くなった。
iMacG5が1,000円以下で売られていることもあるし、MacMini G4も2,000円以下で売られている。ハードディスクがない場合iMacG5はSATAドライブが使えるが、MacMini G4はATAドライブなので、ハードディスクを別途購入すると割高になるかもしれない。
iMacG5はかなり出来の悪い機種だったようで動作が不安定なものは手を出さないほうがよい。コンデンサーが抜けて動かなくなったという事例が数多く報告されている。この場合はコンデンサーを交換しなければならないということなので自力での修理は難しい。
PPCではMail.appも使える。CPUの速度があれば意外と快適かもしれない。写真のMacMiniは1.42GhzのCPUを搭載しておりそこそこ実用的である。サイズが小さいので運賃が安いというメリットがある。ただし出物は少ないので、割高な値段で出品・落札している人たちもいる。ACアダプタがないものが多いのだが、アダプタがなければあえて手を出す必要はないと思う。良心的なショップでアダプタ付きで売られているものもあるからだ。
OSがないなら買うのはやめたほうがいい。OS10.5はAmazonなどで購入できるが7,000円程度だった。本体より高くつく。
YouTubeなどは避けたほうが無難だ。YouTubeが古いブラウザーのサポートを打ち切ってしまったために動画の視聴がかなり難しくなった。しかし音は出ているのでBGM程度であれば使えるかもしれない。
まあ、大満足ではないが使い物にならないという感じでもない。10,000円程度出せばもう少し良いものが買えるので無理に買う必要はないが、たまに1,500円以下で落札されることもある。ジャンク遊びの領域としては楽しい。
無線対応のないPPCでも拡張は簡単
ヤフオクでは無線LANがないMacMiniなどが格安で見つかったりするが、PLANEX 無線LAN子機 (USBアダプター型) 11n/g/b 150Mbps MacOS X10.10対応 GW-USNANO2A (FFP)をつけると無線対応できる。ただしUSBポートが埋まってしまうのでUSBハブも一緒に買ったほうがいいかもしれない。
スペック上はかなりの速度が出ることになっているがあまり期待しないほうがよさそうだ。アプリ上は100Mbps程度出ていることになっているがブラウザから計測するとそれほどの速度は出ていないことがわかる。
MacMiniはコンパクトなのでグラフィック機としてはおすすめである。昔買ったPhotoshopやIllustratorが余っているという人は探してみてもよいかもしれない。
PowerPCでOS10.5を持っている人はビデオ以外のネットが楽しめる。PowerMac G4/G5が該当する。
一方、Intel MacはChrome/Firefoxなどが使えるのだが……
Intel Macは10.5ではついにネットにつなげなくなってしまった。FirefoxもChromeもSSL対応しなくなってしまったのである。Chromeの古いバージョンは非公式にダウンロードできる。「21あたりをダウンロードして試してみよう」と言いたいところだが公式ではないのでアンチウィルスソフトがない場合は避けた方が無難なのではないか。
実際に使ってみたところ認証サーバーとの連携がうまくゆかず、ブックマークなどを引き継げなかった。TenFourFoxも使えるのだが、動作が著しく不安定だった。また速度にも問題がある。無線環境の問題ではなくOS上の制約と思われる。
MacBook A1181 (Core 2 Duo)が2,000円以下で手に入る。A1181はどれもLeopardで動く。ACアダプターがついていないことがあるが別に買うと高くつくので「付いているなら買い」かもしれない。
中には7,000円以上の値段がついているものもある。知らないで値段を釣り上げてしまう人もいるだろうが正直そこまでのそれほどの価値はない。10.7(Lion)にまであげられるものが多いが特にできることが増えるわけではない。古い周辺機器を使うことを考えればLeopardにとどめておいた方がいいように思える。
古いバージョンのIntel Macはテレビ視聴やグラフィックの作成など別の目的で使った方がよいのではないかと思う。OS10.5まではPowerPC時代の資産が使えるからだ。また、Intel用のアプリにも32bitモードでしか動かないものがあるのだが、OS10.5には64bitという概念がないのでこの当時のアプリも動くのである。
iMacやMacMiniはPPCバージョンとインテル版が混在している上に業者が「スペック確認してません」などと書いてあったりするのでヤフオクで落とすときには注意が必要だ。
OSがなかったとしても、AmazonでMac OS X 10.5.6 Leopardが買える。Appleは古いアップデータも律儀に残しているので無料で10.5.8までアップデートできる。だが、OSが割高なのでマシン代を節約するという目的だけで古いMacを買うのはやめたほうが良いと思う。
意外な使い方としてはClassicの橋渡しという役割がある。El CapitanでClassicに接続しようとするとエラーが出るのだが、OS10.5は問題がなかった。どうやら、ある時点でClassicとの接続用のプロトコルが廃止されたようだ。
PowerPCの資産を活かしたいならIntel MacでOS10.5を使ってもいいかもしれないが、ブラウザーは不安定なのでネットを楽しむにはあまり向いていない。例えば、iMacのプラスティックモデルはOS 10.6までしか上がらないのでこの辺りでなんとかするしかない。
Mac OS 10.7
格安で手に入るが、意外と使えないかも
Intel Core 2 Duoだと10.7.5(Lion)まで行けるものがある。Macbook A1181が多数出回っている。送料別で3,000円以内で手に入ったりする。
OS(OS10.7/LION)も少し安くなっていて2,000円程度で手に入れられる。ACアダプタも別売りになっているものが多い。ハードディスクがないものを買ってもSATA2.5inchは手に入れやすいのでそれほど高い買い物にはならない。運が良ければ全部ついているし、運が悪くても10,000円もあれば全て揃う。
ただ10,000円あればEl CapitanまであげられるiMacが買えるのでわざわざこのレンジのパソコンを買うメリットはあまりないかもしれない。
Chromeのだがサポートが打ち切られた。古いバージョンは非公式にダウンロードできる。49を試してみると良いと言いたいところだが公式ではないのでアンチウィルスソフトがない場合は避けた方が無難かもしれない。2020年8月現在YouTubeは見ることができる。実はCore2Duoはそれなりにパワフルでコマオチもなかった。ただ「サポートがもうすぐ打ち切られる」というお知らせがでいていた。間もなく使えなくなるのだろう。
Firefoxも公式からダウンロードができなくなってしまった。ちなみに対応バージョンは48.0.2である。この辺りのバージョンはパスワード、ブックマーク、各種設定などの共有ができるので移行も楽だ。YouTubeの閲覧にも問題はなかった。
ただし、Mail.appを使おうとしたところGoogleからセキュリティが低すぎて不審であると怒られてしまった。ここで操作を間違えるとブロックされてしまう可能性もあると思う。10.7のメールはもう使えないと思ったほうがいい。
OS10.7ではiCloudが使える。iCloudを二段階認証にしている場合、パスワード+認証コードをパスワードのところに入れる必要がある。認証コードの取得には別途iOSデバイスが必要。GoogleDriveはEl Capitanまでは使えなくなってしまったので当然10.7でも利用できない。
また、古い地デジチューナーが使えたりするので、周辺機器によっては面白い使い方ができる。古い周辺機器を漁るのが好きな人には面白いおもちゃかもしれない。
OS10.7までくるとクラウド系のサービスが楽しめる。Intel Macの古いバージョンは格安なのでテレビやハードディスクレコーダーとしても使うのも面白いかもしれない。
MacOS 10.11
iMacはMid 2007あたりだとEl Capitanまでアップグレードできる。MacBookもLate 2008とEarly 2009はEl Capitanが利用できる。ヤフオクで入手するのも簡単である。
無線LANがついているのでネットワーク環境について思い悩む必要もない。このあたりまでくるとYouTubeを含めてネットの閲覧に問題はない。iMacはA1224/A1225あたりが割とよく落ちている。落札価格帯は8,000円以下である。
ただしOSが全くインストールされていないものを買ってしまうとアップルストアにアクセスするために10.7などを購入しなければならなくなる。別途2,000円程度がかかる。El Capitanを使うにはメモリが2GB必要だ。
ヤフオクなどで画面が壊れた(中には画像ケーブルが外れているだけというのもあるようだ)ものが格安で出回っている。オークションなので時々2,500円くらいであっさりと落札されるようなものがある。画面に線が入っているくらいなら問題はないし、それでも気になるなら外付けのモニターをつけて利用すれば良いと思う。
ただし、外付けを使うためにはminiDVIアダプターが必要なのでアダプターは別途用意する必要がある。たまにハードオフのジャンクコーナーに置いてあったりする。
El Capitanも最新OSではなくなってしまった。一応今のところ最新ブラウザーの提供が受けられる。El Capitanの対応機種は次の通り。iMacはEarly 2009まではSierra対応できないので、落札するためには対応表をじっくり見ておく必要があるだろう。
- MacBook(Early 2015)
- MacBook(Late 2008アルミニウム製、またはEarly 2009以降)
- MacBook Pro(Mid/Late 2007以降)
- MacBook Air(Late 2008以降)
- Mac mini(Early 2009以降)
- iMac(Mid 2007以降)
- Mac Pro(Early 2008以降)
- Xserve(Early 2009)
OS 10.12以降
Sierra/High Sierraも物によっては10,000円以下で購入できるが2023年6月にChromeの最終アップデートが発表された。最終バージョンは114だった。
価格帯を見ていると2009年から2010年頃に作られたものがiMacでもMacBookもだいたい10,000円近辺から手に入るようになった。2021年現在はHigh SierraがAppleがギリギリサポートしているOSである。
実際にMacmini Mid 2010を買ってみたがハードディスクだと少しもっさりとしている。
- MacBook(Late 2009以降)
- MacBook Pro(Mid 2010以降)
- MacBook Air(Late 2010以降)
- Mac mini(Mid 2010以降)
- iMac(Late 2009以降)
- Mac Pro(Mid 2010以降)
作者について
Macを使って、写真撮影・管理、レタッチと加工、MIDI楽器を使った作曲、YouTubeに使う動画の撮影と編集などがやりたかった。お金がないので「古いMacを使ってどうにかしよう」とヤフオクなどを漁り始めた。
だんだんガジェットMacを物色すること自体が楽しくなり、家に使いもしない古いMacBookなどが溜まりつつある。MacBookだけで、MacBook Late 2007, MacBook Early 2008, Late 2008, EarlyかMid 2009, MacBook Air 2010がある。どれも古いものばかり。
時々短いiMovieで加工したYouTubeビデオなどを上げているが、まだ編集の仕方がよくわかっていない。
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