サウンドバーを買って後悔する人・ホームシアターシステムを買って後悔する人

サウンドバーやホームシアターシステムを買ってお家時間を充実させたいが後悔はしたくないと言う人たちに向けた情報をポイント的にまとめました。

メーカーのカタログはあくまでも売りたい人目線で書かれており後悔しそうなポイントは触れていない。そこであえて公開するポイントをまとめようと思った。

ストリーミングサービスが充実し自宅でもFireTVやGoogle Chrome Castを使ってAmazon Prime Videoを楽しむことができる。Amazon Prme Videoは体験しやすい広告付きプランがあり600円と安価だ。お家時間を楽しむためにはサウンドバーは賢い投資だろう。

サウンドバーの売れ筋をAmazonで

みんなは何を買っているの? 簡単な基礎知識から

ホームシアターシステム後悔ポイント

サウンドバー後悔ポイント

実例

Q&A

  • サウンドバーとは?
  • ホームシアターシステムとは?
  • 音のレイヤーや粒立ちとは?
  • サービスエリア(音場)とは?
  • Dolby Atmosや3D音響とは?
  • 2.1ch / 5.1ch / 7.1chって何?
  • HDMI ARC / eARCって何?
  • 拡張性にはどんなオプションがあるの?

「本格的に音に包まれたい人」はホームシアターがいい。ただ、スピーカーの位置にはそれなりに気をつかうので「いつでもどこでも気軽に音楽が聞きたい」人にとっては宝の持ち腐れになる可能性があるため、まずはサウンドバーやAirPodsのようなイヤホンを検討しよう。

AppleMusicやAppleTV+がDolby Atmosに対応しており非常に深い音楽体験ができる。

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8畳程度の広い部屋で複数で映画を楽しみたい人はホームシアターを検討した方がいい。音が広がる範囲(サービスエリア)が広いからだ。だが6畳の部屋で1人で映画を楽しみたい人やテレビを机などに置いて映画を見たい人はサウンドバーで十分。机にテレビとサウンドバーを置けばパーソナルな映画空間が作れる。

Amazonの売れ筋で見ると最も格安のホームシアターシステムはJBLの製品である。SONYも本格的ホームシアターシステムを出しているがランクインはしていない。JBL Bar 800はサウンドバーの一部を切り離して後ろに置くことでリアル5.1chサラウンドを実現している。

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ホームシアターのサービスエリアのイメージ(黄色)

映画の5.1chをデスクトップ程度のサービスエリアで試したい人の選択肢はバーチャルサラウンドだ。立体音響のDolby Atmosを正確にデコードする製品をDENONがお求めやすい価格の製品を出している。またYamahaにもDolby Atmos対応品がある。

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サウンドバーのサービスエリアイメージ(赤)

売れ筋は一人または少人数で楽しむサウンドバー

テレビが薄型になりスピーカーユニットを収めるスペースがなくなったことでサウンドバーが売れている。Amazonの売れ筋はこのレベルの製品が多いので音に投資すべきかを迷っている人はまずこのレベルで投資して1年程度の研究をするのもいいのかもしれない。10,000円〜20,000円程度のおうち時間投資だ。

YouTuberのレビューを見ると最新のものが欲しくなるが実際に売れているものは意外と安価なサウンドバーなのだ。実際にいくつか買ってきて試してみた。

Yamahaの2Dサラウンド

クラッシック音楽などに定評があるYamahaの2Dサラウンドの製品群。

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Yamahaの3Dサラウンド(バーチャル)

クラッシック音楽などに定評があるYamahaの3Dサラウンド製品群。ただし3Dと言ってもバーチャルでDolby Atmosには対応していないと言う製品。

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Sonyのサラウンド

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さらにAmazonのランキングを見ると重低音を増強するサブウーハーの需要はあまり高くない。個人的には少し意外だがこれが現実なのだろう。

個人的には

  • ホームシアターシステムが買えて置けるならホームシアターシステムにすべき

と思う。

正しくスピーカーを設置したホームシアターシステムで音を聞くと本当に家が映画館になる。サービスエリア(音が立体的に聞こえる範囲)は自由に設定できる。スピーカーを配置して自分で音を調整できる。このため大人数で映画を楽しむようなソリューションを作るのに向いている。

だが、ホームシアターシステムはスピーカーの取り回しが面倒な上に比較的高価だ。

気軽に楽しみたいとか部屋をごちゃつかせたくないと言う人はサウンドバーを選択すべきだ。最近では「サウンドバーだけ買ってあとからホームシアターにする」というシステムも売られている。SONOSはサウンドシステム構築ガイドを出している。

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はじめに

初期型は配線が厄介だった

上手にホームシアターシステムを設置して上手に音場を設定すると「音で包まれる感覚」が得られる。音場はきわめて自然だ。まずスピーカーを部屋の四隅に置いてその後でバランスを設定する。

ホームシアターシステムの音の広がり

初期型は配線が面倒という難点があった。たとえばこのSONYのホームシアターシステム(HT-K31)は特殊なプラグを使っている。コードを束ねて使っていると重みで接続が緩むため使わない間に音が聞こえなくなることがあった。そのため定期的にサウンドテストをして結線が正しくできているかを確認する必要が出てくる。実に面倒だった。

HT-K31は特殊なプラグを使っていて配線が面倒だ

またそもそも掃除が面倒なので部屋をケーブルだらけにしたくないという人も多かった。

例えばYHT-S351は最初は2.1chで始めることができる5.1chシステムを売っていた。まず2.1chで試してから、センタースピーカーを足し、サテライトスピーカーを足すと良い。2.1chでもAIR SURROUND XTREME技術を採用しており音の広がりが得られる。AIR SURROUND XTREME技術はサービスエリアが広いのが特徴だそうだ。

YAMAHA YHT-S351

ただ中古の品物を探すのは意外と面倒だ。古いシステムをハードオフなどで探すと5,000円〜10,000円程度で手に入ったりする。今回手に入れたYAMAHA YHT-S351は4,400円で手に入れたが元々の価格も40,000円程度だったそうだ。

過渡期のYamahaはフロントサイドに全てのスピーカーを集めて音を反射させるというサウンドプロジェクターという製品も作っていた。しかし、結局はバーチャル立体音響のサウンドバーが売れるようになった。

現在、最新モデルをフルセットで揃えると20万円から30万円くらいの値段になる。本格的な5.1chの映画は5,000円くらいのChromeCast with GoogleTVやFireTV Stickで視聴可能になるしサブスクの利用料も月々600円程度である。最新のホームシアターシステムはいかにも割高だと感じる。

SONYのHT-A9はAmazonでサブウーファーなしでも230,000円と高価である。SONYも拡張スピーカーを売っている。SA-RS3SSA-RS5Sいう商品だ。だが実質的にHT-S2000(54,000円)以降にしか対応していないなど組み合わせが複雑だ。調べてもよく違いがよくわからなかったのでカタログを調べたところ上部にイネーブルスピーカーが付いていて360度対応になるかならないかの違いなのだそうだ。店員の助けなしにAmazonで選ぶのは難しいのではないかと思う。

SONOSはサウンドシステム構築ガイドを出している。まずサウンドバーを買い、サブウーファーを追加し、リアスピーカーを買って、最後にサラウンドスピーカーを揃えるという揃え方をするそうだ。興味のある人はぜひ一度見ておくと良いだろう。

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どこでもいい音が聴こえるわけではないという定位置問題

ホームシアターは正しく設定すると確かに臨場感のあるいい音がする。ただ、最大限の効果を得るためには定位置(座る場所)を決めた上でスピーカー音量を調整する必要がある。ある程度広い家に住んでいてシアター専用の空間を確保できるならいいのだがそういう人ばかりではないだろう。

リア・フロント共にスピーカーの位置は非常に重要だ。長い間棚の上にスピーカーを置いていたのだが耳のある高さに置いたところ確実に満足度が上がった。フロントスピーカーは耳の高さに合わせリアスピーカーは高さを少し変えるといいそうだ。位置の違いで音の広がりを感じやすくなるのだという。

ダイソーのコーナーボードを買ってきて場所を調整したらサラウンド感が格段に上がった。ダイソーで一番小さい棚は100円だった。

ダイソーのコーナーボード

結局、個人的な解決策はYamahaのYHT-S351になった。目の前である程度の距離を開けて設置するとかなり広い空間でサラウンド音響が楽しめる。この後でリモコンを手に入れてスピーカーを5.1chに拡張した。

この個人的な体験が「できるならリアルサラウンドにしたほうがいい」と考える理由だ。YamahaのYAS-108も買ってきて試したがやはり3Dサラウンドといってもバーチャルはバーチャルなのである。

YHT-S351

はじめに

新品のホームシアターシステムはあまりにも高い。このため現実的なソリューションとしてサウンドバーシステムがよく売れている。だが、スペックが読めないと期待通りの効果が得られないことがある。

後悔する理由は2つある。

  1. 映画館並の臨場感と音質を期待してがっかりする場合
  2. 拡張性のないものを買ってしまい後から後悔する場合

これまでホームシアターシステムに慣れていた人がサウンドバーを買うとと確実にガッカリするだろう。サウンドバーのメリットは接続の手軽さだからだ。冒頭に示したようにサウンドバーはサービスエリアが狭い。これを知らずに割と広い部屋で使い「サウンドバーのバーチャルでは立体音響が楽しめない」と考えている人は多いようだ。レビューサイトでは「後ろから音が聞こえない」という不満も聞かれるがそもそもそういう製品ではない。

サウンドバーは部屋全体に音が広がるわけではない。また安さに釣られて10,000円台のものを買うと「後から拡張ができませんでした」となってしまう。サブウーファーすらつけられないというものやレコーダーが設置できないものもある。

検討すべき項目は多岐にわたる。これを最初に選べと言われると「一体自分には何が必要なのか」という気になるだろう。個人的にはFireTVやChromeCastを使って映画館のような音響を楽しみたいという目標を設定した。これだとサブウーファーつきで最低でも5.1ch対応が必要だ。

  1. 最も安い価格帯のものは単にテレビを接続することしかできない。つまりレコーダーなどの外部接続に対応していない。テレビに複数のHDMIポートがあればそれでも構わないのだがそうでない場合には接続できない機器が出てくる。
  2. またサブウーファーが付けられるものと付けられないものがある。後になって後悔したくない人はサブウーファーとセットで買うか少なくとも後で追加できるようなものを買わなければならない。
  3. また2.1チャンネル、バーチャル5.1ch、バーチャル7.1chなどがある。サラウンドが必要な場合には最低でも5.1chが必要だし、立体音響も楽しみたいならば5.1.2ch、7.1.4chなどを選択する必要がある。
  4. スマホと接続したいならBluetooth機能のついたものを選ばなければならない。
  5. 立体音響が楽しみたい場合にはDolby Atmosに対応しているサウンドバーを選択する必要がある。ただし、Dolby Atmosに対応した音源を持っているかは最初に確認しておいた方がいい。サブスクサービスによっては対応音源がなかったりする。

最後は好みだ。

たとえばYAMAHAのサウンドバーはクラッシックなどを自然に再現できる。だが、ゲーム中心の人にとってはあまり意味がないかもしれない。あくまでも個人的な感覚だが、人工音の再生はSonyのほうが得意な気がする。

重低音よりコスパを意識する人が多いようだ

重低音が出ないと後で後悔するのではないかという人もいるだろう。普通に電子音楽を聞く場合には意外と「専用のサブウーファーはいらないな」と思うかもしれない。だが、家で映画館のような体験をしたい人はぜひサブウーファーはあったほうがいい。迫力が断然違う。

音楽メインの人はBluetooth対応の安いものでも十分かもしれない。Amazon PrimeについているAmazon Musicで確認した。Macで聞いたり、AppleTVでホームシアターシステムに飛ばしたりしてみたのだがもともとステレオ音源なので(リニアPCMだった)Amazon Echo 5くらいでも割といい音がする。例外はクラッシックやJazzだ。同じサウンドバーでも製品によって向いているものとそうでないものがある。ただし最近流行りの立体音響を体験したいという人はDolby Atmosに対応した機材が必要だ。

サウンドバーの売れ筋には2種類ある。1万円台の製品はサブウーファーが後付けできないものが多い。またHDMI端子が1つしかついておらず単にテレビに接続する前提になっている。つまりテレビの音がそれなりに拡張できればいいいという人に向いている商品だ。

一方、それ以上の価格帯のものは別売りサブウーファーが付けられるというものが多くHDMI端子も複数対応だったりする。録画機HDMI端子でサウンドバーに入れて、サウンドバーからテレビに音を送る仕組みだと少なくともINとOUTの二つのHDMI端子が必要になる。テレビのHDMIがARC非対応だと光ケーブルの接続端子も必要になる。

結局、色々試した結果、SONY CT-380をiMacの前に置くことにした。サービスエリアがやや狭いのだが21.5inchのiMacで映画を見る分には十分なエリアが確保できる。Amazon PrimeビデオをiMacで見ると(Bluetoothで接続した)立体感は出ない。FireTV StickをHDMIポートに接続しプロジェクターで映像を出すように設定したところきちんと立体音響になった。後方ではなく耳横からやや後方まで音場が広がる。本当に立体になっているのだと思った。HT-CT380のサービスエリアはおそらく非常にパーソナルなものだろう。このように本来は音場の広がりを確かめて買うべきだと思うのだが、どのメーカーもサービスエリアについては解説していない。

Yamaha YS101とSONY CT-380を買ってきた

10,000円台で気軽にテレビにつないで楽しめるサウンドバーが一番の売れ筋

2023年1月時点で最もよく売れているのがソニーの10,000円程度のサウンドバーHT-S100Fである。だった。2025年になってもこの傾向は変わっておらずファンロジーなどがランクインしている。

ソニー製品というと安心できそうだしフロントスピーカーだけで擬似サラウンド効果がある。さらにHDMI接続もできBlootoothも使える。この商品はとりあえずテレビに接続してテレビの音をよくするという製品である。ブルーレイレコーダーやFireTVなどを接続できるかは手持ちのテレビ次第ということになる。

多くのユーザーは20,000円台まで出してDolby Atmosくらいは楽しみたいと考えている

メーカーはできるだけ色々なオプションをつけて売りたいのだろうが、現実はメーカーが思うようにはならない。結果的にDolby Atmos/Dolby+などが楽しめる中で最も安い価格帯のものに人気が集中する。

2023年1月時点の第2位はDENONのDHT-S217Kだった。2023年1月時点の価格が23,000円と第1位のSONY製品よりも随分高いので「なぜこれが第2位なのか」という気になる。

同じくAtomos対応のYamahaのSR-B30Aも人気だ。24,000円ということでDolby Atmos対応で最も安い価格帯の製品だ。ユーザーが「どうせ買うなら立体だ」と思っていることがわかる。SR-B30Aはバスレフのサブウーファーユニットが付いているが「どうしても低音」という人は別途買い足す必要がある。

立体音響に関ししてはちょっと注意が必要だ。初期製品は7.1chをうたっているものが多かった。Bluerayプレイヤーが対応している。だが、Bluerayが「オワコン」化しストリーミング中心になるとDolby Atmos対応が増えている。ChromeCastFireTVなど安価にDolby Atmosに対応したコンテンツを再生できるハードウェアが出ているからだろう。

10,000円程度の製品はテレビ放送を前提にしているが、ChromeCastFireTVなどを前提にしている人はもう少し値段を出してもいいのかもしれない。

自分がサブスクを中心にしているのかテレビなどを中心にしたシステムを組み立てたいのかは最初に決めておいた方がいい。サブスクでお目当てのコンテンツを見つけたらそれを元に必要なスペックを割り出すことができる。

最後にサウンドバーとホームシアターシステムの実例を紹介する。

実例1:YAMAHA YAS-101

今回最初に買ったのはハードオフで見つけたYAS-101という初期型のサウンドバーだ。2,200円で購入した。このサウンドバーはバーチャル7.1chに対応している。Bluerayコンテンツを光ケーブルで受けて立体音響が出せるという規格だ。だが、HDMIポートはなくDolby Atmosにも対応していない。別売りサブウーファーには対応しているが単体でもそれなりに重低音が出る。底面にSWユニットが整備されている。

SONYのサウンドバーと比べると音の感じが自然だ。SONYは人工物が多い街の景色といった感じだがYAMAHAは自然でバランスの良い音にこだわっているのだろう。これが良くわかるのがクラッシック音楽だ。「同じサウンドバーと言ってもここまで違うのか」と思った。

光ケーブルでレコーダーからの音を引っ張ってくるとかなり立体的な音場が作られる。NHKの名曲アルバムなどを聞くときちんと5.1ch対応していることがわかる。ホームシアターシステムSONY HT-K31は音に包まれる感じになり目の前にぎゅっと凝縮されるのがYAMAHAのサウンドバーといった違いがある。

Amazon PrimeについているPrime Musicをかけてみたところとてもよく響いた。クラッシック音楽のような幅広い音域を含んだ音楽の再現性も満足度が高い。

ただしやはりネックは接続性と大きさだった。SONY HT-CT380はHDMIポートが3つあるため複数の機器を接続できしかも薄い。場所の関係から手放すことになった。

実例2:SONY HT-CT380

次にSONYのCT-380を買ってきた。サブウーファーが別売りになっていて単体で2,200円だった。のちにサブウーファーを2,000円で買い足したがリンクのためにリモコンが必要だった。リモコンはAmazonで代替品が売られている。1,000円で手に入れた。YAS-101と比べるとメリットが3つある。

  • YAS-101よりも格段に薄型
  • Bluetoothが内蔵されているためスマホやFireTVスティックなどとの接続が簡単
  • サブウーファーが無線接続になっていて置き場所に困らない
  • DolbyだけでなくDolby+に対応している。

スピーカー数はYAMAHAよりも少ないため分離感は劣る。だがやはり聞いているうちに慣れる。サブウーファーはあってもなくてもという感じだが、あった方が満足度は高かった。2.4Ghz帯でリンクするため置き場所には困らないし無線の知識も不要。リンク後は安定しているのだがアプリからリンク操作することはできないためリモコンがなくなると再リンクができなくなる。またCT-380はCT380のサブウーファーしか対応していないという「組み合わせ問題」がある。

YAMAHAのサウンドバーと比べると高音がくっきりしていて解像度が高い感じがする。悪い言い方をすると人工的である。同じサウンドバーといってもメーカーによってアプローチが違うものだなと感心した。

また設置場所によって音の聞こえ方が全く異なる。ソファーの目の前に机を置いてその上にサウンドバーを設置したところ立体感が確実に増した。Amazon Prime VideoのDolby+で聞くときちんと臨場感が感じられる。

一応7.1ch対応ということになっている。Bluerayレベルの映像コンテンツも再生できますよということなのだろう。Dolbyは5.1ch対応だがDolby+は7.1chまで対応している。ホームシアター並みの体験ができるというより「信号がきちんと処理できる」という意味なのかもしれない。

「今つながっている装置におけるベストな音」が再現できるようになっているようだ。ミッション:インポッシブル/フォールアウトで音を確認したのだが、周囲で車がブンブン飛び回っているのがよくわかる。空間オーディオだと上空をヘリコプターが飛び交ったりするのだろうがなんとなくドラマに集中できなくなってしまいそうだ。正直これで十分だなと思った。

結果的にこれがメイン機種となった。ただし、映画などを見るためにはYamaha YHT-S351(ホームシアターシステム)とDHT-S217(Dolby Atmosサウンドバー)を使うため、主にMac用のスピーカーになっている。

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実例3:YAMAHA YHT-S351

ホームシアターシステムを試そうと思って4400円で買ってきた。ネックは置き場所問題なのだが一度置いてしまうとそれほど気にならない。一応コードカバーをダイソーで買ってきて隠してある。やはりサービスエリアが自由に設定できる点が非常に素晴らしいく、これがメインになった。プロジェクターと組み合わせてテレビの音を良くするのに使っている。

いつかきちんと整理したいと思いながら「仮置き」状態のままのホームシアターシステム

実例4:DENON DHT-S217

Dolby Atmosとはどんなものなのだろうか?と考えて買ってきた。しかしバーチャルなので余り実感が得られなかったうえに、そもそもコンテンツが少ない。音楽のDolby AtmosはAirPods Proでも体験できるため現在はサブ機としてChromeCast with Google TVを接続している。

ジャンク品ではなく16,000円程度の中古品だった。

机の下に一応設置されている
ChromeCast with Google TVが接続されている

実例5:Yamaha YAS-108 & YSP600

すでにYHT-S351を持っているので特に必要はなかったがバーチャル3Dってどんなものなのだろうと思ってYAS-108を買ってきた。これをサウンドプロジェクターと比べた。サウンドプロジェクターは手動で部屋の形に合わせてセットアップする必要があるのだがきちんと設定すると格好いい音がする。しかし8.5kgととにかく重いのが特徴。これに比べるとYAS-108はニュースの3D音声は「お風呂場化」する。これなら無理にアップスケールしなくてもいいのでは?と感じた。

やはり最大の課題は「いったいどこに置くんだ?」問題

今回はハードオフにある2,200円の製品をたまたま2本見つけて買ってきた。安かったので音質でがっかりするということはなかった。だが80cm以上の大きさがあり「これはどこに置くんだ?」ということになった。

まず、机の上には置けないので机の下に棚を作ることにした。次に90cmの2×4木材を買ってきて自作でモニター台を作ってその上に置いた。細長い割に意外と大きいので置き場所は最初に検討しておきたい。「買ってきたのに持て余した」ではもったいない。

机の下に置くと音がこもってしまうが外に出すと音の広がりが感じられる。YamahaはこれをAir Surround Xtremeと言っている。ここに光ケーブルを引っ張ってきてテレビの音を流すとかなり迫力と解像度のある立体的な音場が作られる。気のせいか?と思ったのだが名曲アルバム(5.1chで放送されている)を流したところこれもきちんと立体的に聞こえた。バーチャル7.1chというのは嘘ではなかったようだ。

自作の台を作ってその上に設置した
約90cmなので置き場にはかなり苦労する
かなり場所をとるので隙間を作ってキーボードなどを潜り込ませることができるようにしてある。

次のSONYのCT380とSONYのHT-K31を比べてみた。確かにHT-31を聞くと音に包まれる感じはする。音に変な加工もなく自然だ。だが、HT-CT380を聞いているとそのうち慣れるのも確かだ。CT-380は音を散らしている。前面スピーカーだけで音を広げる仕組みをSONYはS-Force PRO フロントサラウンドと言っている。分離感はYAMAHA 101に劣るのだが、これも慣れの問題である。聞いているとそのうち馴染んでくる。

SONYのCT-380も置き場にはかなり困る

色々試行錯誤していてHT-CT380はテーブルの上に置き目の前で鳴らすといい音がすると気がついた。スピーカーを分離できないのであらかじめこの位置で聞くといいという場所を指定して設計しているのだろう。FireTVのように安いハードで毎月600円を支払いAmazon Prime Videoに加入すると部屋が本当に映画館になるんだなあと思った。最近のハリウッド映画はセリフドラマ部分とアクション部分の音が分かれている。アクション部分に突入し急に目の前が立体的音響の包まれてびっくりするようなこともしばしば起こるほどには迫力のある音響が楽しめる。

音途切れ問題

Bluetooth機能付きのサウンドバーには音途切れ問題があるそうだ。Bluetoothの使用電波帯と2.4Ghz帯のwi-fiは電波帯が干渉するためどうしても避けられないのだと思う。MacユーザーやiPhoneユーザーがこれを回避するためには電波干渉が少ない5 Ghz帯の通信や有線接続を使えばいい。HT-CT380をBluetoothで使ってみたが特に問題になることはなかった。

お目当ての製品が見つかったら「製品名+音切れ」や「製品名+音飛び」で検索してみるといいかもしれない。Yahamaのサウンドバー+音飛びで検索するとたくさんの記事がヒットする。SONYはわざわざ音飛び対応のページを作っている。おそらくカスタマーサポートによく問い合わせがあるのだろう。HDMIケーブルでも音飛びが出ることがあるようだ。

最新の製品はさらに拡張性が上がっている

SONYは無線型のホームシアターシステムを作っている。HT-A9という無線で接続するシステムだ。価格はAmazonで23万円とかなりの高級品である。

また、現行品のHT-A3000,HT-A5000,HT-A7000はリアスピーカーとサブウーファーを拡張できる。リアスピーカーの中にはイネーブルスピーカー(上に音を放射する)ができるものがあり立体オーディオに対応する。

SONOSはもっと選択肢が豊富だ。最初にサウンドバーか空間オーディオスピーカーを買っておいて、後からサブウーファーを買い足してゆくことができるなど拡張性に優れている。ホームシアター構築ガイドによると次のような手順になる。ただしシステムを全部買うとかなりの価格になる。

  1. まずSONOS ARC(本格派),SONOS RAY(中ぐらいの部屋), SONOS BEAM(小ぶりの部屋でこれだけはDolby Atmos非対応のようだ)からサウンドバーを選ぶ
  2. サブウーファーを追加する
  3. SONOS ERA 100、SONOS ERA 300、SYNFONISCから2つリアスピーカーを追加

サウンドバーとは?

複数のスピーカーをテレビ画面のあるところに集めたもの。残響(エコー)を使って立体感を演出する。過渡期の製品として複数スピーカーを前面に集めて反響で響かせるサウンドプロジェクターというシステムがあったが徐々に廃れていった。

ホームシアターシステムと比べると価格が安く設置も容易。

ホームシアターシステムとは?

部屋の4隅にスピーカーを置いて音の広がりを作る製品。高さの情報を加えるためには天井にスピーカーを吊るす。

サウンドバーと比べると音に包まれる感覚があり満足度が高いのだが価格は高価になりがち。また実際にスピーカーを設置すると部屋がゴチャつくという欠点がある。

音のレイヤーや粒立ちとは?

オーケストラは音が渾然一体となって聞こえる。つまりレイヤーがいくつも重なっており深みがある音がする。ホームシアターシステムもリアスピーカーとフロントスピーカーの高さを変えることで広がりを感じやすくなるというという人もいる。

これは位相差を利用している。複数の方向から聞こえる音のズレを広がりとして感じるという人間の耳の機能だ。サウンドバーでは音のズレを演出してあたかも複数の方向から音が広がっていると錯覚する。ただ、ズレが大きすぎると単に音がぼやけているようにしか感じられなくなる。お風呂場にいるのと同じ感覚になってしまうのだ。

一方でDolby Atmosはオブジェクトベースで音の場所を人工的に動かすことができる。このため1つ1つの要素の区別が容易だ。このように同じサラウンドといっても期待される効果が違う。Dolby Atmosは一つひとつの音の粒立ちを感じやすい。

サービスエリア(音場)とは?

もともとホームシアターシステムは設置されたスピーカーに合わせてセッティングを変えていた。音場(おんば)に合わせてカスタマイズしていたのだ。一方でサウンドバーにはそのような仕組みがない。最初から音がよく聞こえるエリアがなんとなく決まっている。サウンドエリアは効果的に音がよく聞こえる場所が決まっていることになる。これをサウンドバーの「サービスエリア」という。

Dolby Atmosや3D音響とは?

従来のサラウンドシステムは実際にマイクを立てて録音していた。一方でDolby Atmosはコンピュータで音を「オブジェクト」として動かす。このためヘリコプターが上からやってきて右にそれてゆくというような演出ができる。また楽器ごとに位置を変えると一つひとつの音の粒立ちが明確に聞こえる。オブジェクトベースの技術にはDTS-Xもあるのだが対応コンテンツが限られている。SONYも360 Reality Audioというオブジェクトベースのシステムがある。

一方でサウンドシステム側で音を広げる技術はバーチャル3Dと呼ばれる。SONYは独自技術を持っているがYamahaはDTS Virtual:XというDTSの技術を使っている。

音のレイヤーセクションで述べたように適切なズレは広がりとして感じられるが、ズレが大きすぎるとぼやけたように聞こえてしまう。サウンドバーが無理に3D拡張すると「お風呂場感」が出てしまうのはそのためだ。

2.1ch / 5.1ch / 7.1chって何?

ステレオ+低音が2.1チャンネル。これに声を担当するセンタースピーカーと後ろのステレオを担当するスピーカーを加えたのが5.1チャンネル。さらにサラウンドスピーカーを2つ追加したのが7.1ch(ブルーレイなどで使われていた)である。また上にスピーカーを増やすと7.1.2chとか7.1.4chのように記述する。Dolby Atmosなどの3Dに対応したものだ。上にスピーカーを置けないと言う人が多いため下にスピーカーを置いて上に残響させることもある。

HDMI ARC / eARCって何?

このセクションは価格コムを参照した。

従来のサウンドシステムはまず音源(レコーダーやゲーム機)からサウンドシステムに音を出していた。そしてサウンドシステムは映像だけをテレビに渡してあげればよかった。しかしこの接続方法だとテレビの放送音声をサウンドシステムに送れない。このため光ケーブルを使っていた。これを一本のHDMIケーブルで賄うために「双方向にした」のがARCである。オーディオ・リターン・チャンネルという。

このシステムが作られた当時はDolby TrueHDやDTS-HD Master Audioといった高品位音声システムには対応していなかったために拡張されたのがeARCだ。

拡張性にはどんなオプションがあるの?

サウンドバーの最安値製品はテレビの音を良くするためだけのもの。拡張性はない製品が多く、拡張のためにはシステムを買い替える必要がある。

一方でSONYの高価格帯製品やSONOSなどはまず必要なコンポーネントを買って後でリアスピーカーなどを買い足すことができる製品群がある。

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