ある勉強不足が原因でフォーサーズカメラを入手することになった。レンズ代が540円で本体代金が3,000円だった。しかし実際に欲しかったのはマイクロフォーサーズカメラ用のレンズだった。このエントリーではフォーサーズカメラとマイクロフォーサーズカメラの違いについて考える。

きっかけになったのはマイクロフォーサーズのレンズ探しだった。YouTubeを撮影するための動画カメラとしてマイクロフォーサーズを集めている。ヤフオクで540円という格安のレンズが売られていて飛びついてしまったのだ。だがこれはマイクロフォーサーズではなくフォーサーズレンズだった。

マイクロフォーサーズとフォーサーズのレンズの見分け方

後で知ったことだがフォーサーズレンズにはZUIKOと書いてある。だがマイクロフォーサーズはここがM.ZUIKOになっている。そのことに全く気が付かなかった。

フォーサーズとマイクロフォーサーズのセンサーサイズは同じである。フォーサーズからミラーを外し小型軽量化を図ったのがマイクロフォーサーズだが、この時にマウントの口径を変えている。だから、フォーサーズ・レンズはマイクロフォーサーズ・カメラには使えない。

センサーサイズは同じだが違う運命を辿ったフォーサーズカメラとマイクロフォーサーズカメラ

小型軽量化と規格の統一を狙ったフォーサーズカメラ

デジタルカメラの小型化を狙っていたオリンパスとコダックはASP-Cよりも小さなセンサーを使ったカメラを企画する。センサーはコダックが提供することにしていた。

このときに数のメリットを活かすためにパナソニックなどの他社を巻き込んだ。特に望遠カメラはレンズの大きさをかなり小さくできるとされていた。これが2003年のことだった。

しかしながら、フォーサーズカメラは小型であることよりもASP-Cカメラよりもセンサーサイズが小さいことが「劣ったカメラである」という評価を持たれるようになってしまう。

パナソニックがフォーサーズカメラを売り出したのは2006年(LUMIX DMC-L1)だった。

ミラーレスブームに乗って更に小型化を目指したマイクロフォーサーズ

劣ったカメラであるという評価が覆ることはなかった。

またコダックが徐々に体力を削られてゆき開発から離脱した。コダックがデジタルカメラに参入したのはフィルム需要の急減で経営が悪化していたからだった。しかし、2009年前後にはデジタルカメラ事業自体を縮小しプロ向けの一眼レフ用センサーからも撤退。2012年には米連邦破産法11条の申請(事実上の倒産)に至った。

このためオリンパスとパナソニックはマイクロフォーサーズのカメラを最初から設計し直すことにした。レンズのフランジバックが違うためアダプターを付けなければフォーサーズカメラとマイクロフォーサーズカメラのレンズは共用できない。

ソニーもマイクロフォーサーズのセンサーを提供しているのだが……

実はパナソニックの他にソニーもマイクロフォーサーズ用のセンサーを提供している。パナソニックは動画性能に優れているとされる。少ない電力で素早くデータの読み書きができる。一方でソニーのセンサーは画質優先である。しかしながらソニーはすでにフルサイズの他にAPS-Cカメラ(αシリーズ)を持っているためソニー製のマイクロフォーサーズカメラが作られることはなかった。

開発経緯を知るとわかるマイクロフォーサーズのメリットとデメリット

この開発経緯を知るとマイクロフォーサーズカメラのメリット・デメリットがわかる。特にジャンクカメラを扱う場合には重要である。同じ時代のカメラを比べるとマイクロフォーサーズは初期型であってもYouTubeのHD動画を撮影するのに遜色のないカメラを手に入れるのが難しくない。特にPanasonicのセンサーは高速読み出しにこだわっており動画カメラに向いている。

一方で小ささにこだわりすぎるあまり初期型のマイクロフォーサーズレンズはフレキケーブルが切れてしまう。望遠側にズームすると画像が映らなくなるレンズをそのまま使い続けると結果的にフレキケーブルが切れて使えなくなる。

結果的にマイクロフォーサーズは画質よりも持ち運びの簡単さがメリットになった。オリンパスカメラはその後「お散歩カメラ」になりパナソニックはVLOG用のカメラで知られるようになった。

フォーサーズのカメラとレンズの実際

望遠レンズと標準レンズの長さがあまり変わらない

ではフォーサーズカメラとレンズの実際を見てゆこう。

まずマイクロフォーサーズのカメラを買い間違えてフォーサーズレンズを手に入れた。そこで本体が手に入れたくなった。この540円レンズが格安な理由は「ズームリングが効かない」という理由だった。だがハードオフに置いてある同じレンズのズームリングも効かない。そこで「本体で操作しないと効かないんだろうな」と思ったのだ。それを確かめるには本体を買うしかない。本体は3,000円だったので「どうせ使わないだろう」と思いつつも買ってしまった。

同じレンズが2つあると思われるかもしれないが、実は同じような太さで長く伸びる望遠レンズと標準レンズの組み合わせになっている。歴史的経緯で勉強したようにもともと持ち運びの簡便さを目指して作られたカメラだけにそのこだわりぶりがよく分かる。

フォーサーズカメラのOlympus E-410

結果はやはり仮説通りだった。レンズを装着してピントを合わせたところきっちりとピントがあった。

カメラとしての性能はあまり良くなかった

手に入れたカメラE-410は2007年の製造なのだがライブビューが鳴り物入りで搭載された。しかしピントをあわせてもライブビューが追いつかない。ライブビューを切ってファインダーで覗いて初めて「あ、これはきちんと動作している」ということがわかった。それくらい限定的なライブビューだった。

このE-410は当時としては小型軽量と言われるモデルだったようだ。確かにEOS Kissなどと比べると小さい。だが、現在のミラーレスカメラと比べると小さいとは言えない。、この中途半端さがフォーサーズカメラが短命に終わった理由だろう。オリンパスでは2005年から2009年までしか製造されなかった。

望遠レンズが暗い割にセンサーの性能もあまり良くないので室内で写真撮影をしようとするとかなり暗い写真が量産されることになる。動画が撮影できないため、案の定余り使いでの良いカメラではなかった。

Olympusはフォーサーズカメラを諦めてしまったため売れ残った困ったレンズがかなり安く手に入る。フォーサーズレンズはマイクロフォーサーズレンズと比べるとおそらくスペースに余裕があるのだろう。あまり「故障して使えなくなった」とか「AF不良になった」というような話は聞かない。

マイクロフォーサーズのカメラとレンズ

結局、手元のカメラを整理するときにフォーサーズレンズとカメラは手放してしまった。

初期型でもYouTubeの動画撮影に困らないカメラが多数ある

YouTubeの撮影などにはマイクロフォーサーズのカメラが使いやすい上に筐体が小さいのでコレクションにも困らない。PanasonicのLumix(GF2)とOlympus E-PL1とE-PL3を持っている。

マイクロフォーサーズのコレクション

YouTube用動画であればOlympusの2011年製造のE-PL3以降とPanasonicのGF-2(フルHDのAVCHD動画撮影)が実用レベル。オリンパスのM.Zuikoレンズはケーブルに持病があるものが多く(その代わり安く売られている)ズームインすると画像が切れてしまう。フレキ切れがないPanasonicのレンズをつけてみた。ズームができる気軽さはあるのだが動画に入るノイズが気になることがある。どうやらモーターの音が入ってしまうようだ。

パナソニックはレンズに手ぶれ補正が付いておりパナソニック製のカメラといっしょに使うことが想定されている。一方のオリンパス製のカメラはボディ内手ぶれ補正が付いているものが多いのだが故障品が多い印象である。結果的に手ぶれ補正は余り期待できないので三脚などを使ったほうが良さそうである。

レンズの小ささにこだわったOlympusレンズ

Olympusがどれだけレンズの小ささにこだわったのかはレンズの大きさを見るとよく分かる。カメラの小ささに合わせるようにして標準レンズの口径は37mmになっている。望遠レンズ40-150mm(フルサイズ換算/80-300mm)は口径58mmだが収納すると長さは標準レンズと変わらない。ただ、この小ささがフレキ切れの原因にもなっている。

ところがレンズを150mmにするととても長くなる。持ち運びの利便性をとても大切にしていることがわかる。

APS-Cのレンズと比べてみよう。55-250mm(フルサイズ換算/88-400mm相当)のCANONのレンズと比べてみた。

工学的な無理をしなかったパナソニック製レンズ

Olympusは小さなカメラにこだわり続けた。もともとフィルムカメラ時代のPENシリーズの伝統がある。PENシリーズは上司の6000円で売れるカメラを作れという命令で作られたカメラ。35mmフィルムを二倍使える「ハーフサイズカメラ」として華々しくデビューした。デジタルカメラの後発だったOlympusはこの歴史にあやかろうとしたのだろう。しかし結果的にこの選択はAPS-Cよりも劣るカメラと言う烙印を押されるようになる。それでもOlympusは小型軽量にこだわり続けた。このためマイクロフォーサーズでは標準レンズのフレキケーブル切れの多い耐久性の低いカメラと作ってしまう。

Panasonicもマイクロフォーサーズ用に52mm口径のレンズを作っている。Olympusのマイクロフォーサーズ用のレンズの口径は37mmでフォーサーズ用のレンズは58mmだ。つまり口径でマウントを区別することはできないというややこしさがありジャンクカメラ入門者にはなかなか区別が難しい。パナソニックは工学的な無理しなかったことになる。耐久性という意味では合理的な選択かもしれない。

Olympusは手ぶれ補正がボディ内に入っている。一方Panasonicはレンズ内に手ブレ補正がついている。マウントは共通しているがPanasonicのカメラでOlympusのレンズを使ったり、OlympusのカメラでPanasonicのレンズを使って動画を撮影すると予期しないモーター音が入ってしまうことがある。

Olympusのバッテリーはフォーサーズとマイクロフォーサーズで共通して使えるものも

なおフォーサーズのE-410とマイクロフォーサーズのE-PL1, E-PL3はバッテリーが共通で使える。型番はBLS-5とBLS-1である。ただしオリンパスのウェブサイトによると充電器は互換性がないことになっている。BLS-1 をリチウムイオン充電器 BCS-5 で充電したり、BLS-5、BLS-50 をリチウムイオン充電器 BCS-1 で充電することはできませんとはっきりと明記されているのだ。このため手元にはどちらの充電器も持っている。

AmazonではBLS-50・BLS-5・BLS-1互換というバッテリーが多く売られている。

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初期型であってもバッテリーが安価で入手可能というのはジャンクカメラには嬉しいところだ。

OLYMPUS時代のアーカイブはここまとめてみることができる。

Olympusマイクロフォーサーズカメラの歴史

OLYMPUSのマイクロフォーサーズは低迷時代が長く、OMが2021年にPEN E-P7を「お散歩カメラ」的な位置づけを打ち出すまで長い低迷の時期を経験している。ところがOM Systemsがターゲットを明確にしたE-P7を打ち出すと一時は受注を制限せざるを得ないほどのベストセラーになった。

OM SYSTEM/オリンパス OLYMPUS PEN E-P7 14-42mm EZレンズキットをAmazonで

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PEN E-P1

2009年7月3日発売。オリンパス機として初めてのマイクロフォーサーズ機として誕生。小ささにこだわり最初からレフ構造ではなかった。ハイビジョン720Pで7分間の撮影ができた。オリンパスがデジカメ事業を売ってしまったからなのかOM Systemsのオフシャルサイトが検索エンジンにひっかからない。

【新製品レビュー】オリンパス・ペンE-P1(デジカメWatch)

PEN E-P2

2009年12月14日発売。オフィシャルサイトを見るとPENの継承と小ささにこだわったミラーレスである点を強調している。動画はEP-1と同じ7分間限定。Olympusのアーカイブページにはライブビューを備えたと書かれている。

どうやら液晶画面を見て操作するのは「本物のカメラではない」という認識があったようで、別売りのライブビューファインダーをアクセサリーポートに装着することになっていたのだ。

OM Systemsのオフィシャルサイト

【新製品レビュー】オリンパス・ペンE-P2(デジカメWatch)

PEN Lite E-PL1

2010年3月5日に世界最軽量を謳ったエントリーモデルとして投入された。ストロボは内臓だがライブビューファインダーは外付け。液晶画面は見たものをそのまま映すライブモニターではなく画作りのためのライブガイドという位置づけになっていた

【新製品レビュー】オリンパス・ペンライト「E-PL1」(AVウォッチ)

PEN Lite E-PL1s

2010年12月4日に発売された。E-PL1のマイナーアップデートバージョンでありレンズとセットになっていた。液晶画面は見たものをそのまま映すライブモニターではなく画作りのためのライブガイドという位置づけになっていた。アートフィルターをかけた状態でボタンを押すとライブガイドにできあがりが映し出されるのだがCPUが貧弱なためなのかフィルターによっては表示がカクつく。

Olympus E-PL1s

このときにキットとして発売されたのが悪名高いM.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱである。フレキケーブル切れでズームをすると画像が暗くなるジャンクレンズを大量に生み出すことになった。オリンパスはその後M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ Rを発売するのだが持病は治らなかった。

当時のOLYMPUSはとにかく小ささにこだわっておりエンジニアリングが追いつかなかったのかもしれない。

OM Systemsのオフィシャルサイト

PEN Lite E-PL2

2011年1月28日発売。動画にライブガイドが使えるようになったと言う触れ込みだがそれ以外の新機能が搭載されたわけではなさそうなマイナーアップデートバージョン。デジカメWatchは液晶が大きくなったなどとしている。

OM Systemsのオフィシャルページ

【新製品レビュー】オリンパス・ペンライトE-PL2(デジカメウォッチ)

実はこの頃からOLYMPUSの経営に深刻な問題が生じ始めていた。

PEN E-P3

2011年7月22日発売。オートフォーカスが改善されタッチスクリーンを備えた。AVCHDに対応し1080Pで22分の動画撮影ができるようになった。はじめてストロボが内蔵された。デジカメWatchはタッチシャッターの性能に苦言を呈している。また、APS-Cと画像を比較しており「小さいお散歩カメラ」という立ち位置を確立できていなかったことがわかる。

動画が1080Pに対応したうえにオートフォーカスも劇的に改良されたためこれ以降のカメラであればYouTubeの撮影には十分実用的に対応できる。

OM Systemsのオフィシャルサイト

【新製品レビュー】OLYMPUS PEN E-P3(デジカメWatch)

PEN Lite E-PL3

2011年9月3日に発売され2012年2月24日にはレンズキットが発売になった。PEN E-P3にも搭載された改良されたオートフォーカスが内蔵されており液晶画面がチルトするようになった。動画もAVCHDに対応し1080Pでの撮影が可能になっている。

Canon Kiss X4とE-PL3の比較

動画が1080Pに対応したうえにオートフォーカスも劇的に改良されたためこれ以降のカメラであればYouTubeの撮影には十分実用的に対応できる。

OM Systemsmのオフィシャルサイト

【新製品レビュー】OLYMPUS PEN Lite E-PL3(デジカメWatch)

PEN mini E-PM1

2011年10月7日発売。オフィシャルサイトには「お気に入りのバッグや時計のように、いつも一緒にいられる一眼。」と書かれており、いよいよお散歩カメラの萌芽が見られる。

E-PL3もかなり小型化を頑張ったとされていたが、更にそれを小型にしようとした。

AVウォッチにはM.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II Rとのレンズキットが売られていると書かれている。操作はいくつかのボタンを除いてはすべてコントロールダイヤルで行うことになっていたようだ。

OM Systemsのオフィシャルサイト

【新製品レビュー】OLYMPUS PEN mini E-PM1(デジカメウォッチ)

オリンパス事件

FACTAがオリンパスが10年以上「飛ばし」という手法で損益を隠し続け最終的に粉飾決済で損出を処理しようとしたと報道した。これがオリンパス事件だ。2011年4月に社長に就任したイギリス人社長のウッドフォード氏が会長と副社長を告発したものの逆に解任されたと言う事件だった。解任されたウッドフォード氏が告発を行ったことから大騒ぎとなり株価が急落し、後に刑事事件に発展したそうだ。

本業が滞っていたわけではなく、本業の儲けを投資に回した末に巨額の損出を出し、それを粉飾決算で隠蔽しようとしたと言う事件だった。

PEN E-PL5

2012年10月12日発売。デジカメWatchによるとEOS M(ミラーレス)が発売され各社ともシェアを奪われまいと必死になっていたと書かれている。これまでPENシリーズはレフ構造ではないため小さなカメラにこだわっていたがついにその牙城が崩されつつあるということになるだろう。自撮りのためにチルト式のモニターを自分の側に向けられるようになっておりデジカメだけでなくスマホの台頭をかなり意識していたことがわかる。せっかくminiで「お散歩カメラ」のコンセプトが出てきていたのにそこには向かわずミラーレスやスマホと戦おうとしていたのである。

また同時にボディキャップレンズが発売された。このボディキャップレンズは後にAmazonで数千円台で売られることになった。カメラの中に電子機構を持たないレンズだった。

OM Systemsのオフィシャルサイト

【新製品レビュー】OLYMPUS PEN Lite E-PL5(デジカメWatch)

PEN mini E-PM2

2012年10月下旬発売。デジカメWatchは「女子も男子もココロくすぐられる軽量コンパクト」と書かれているが女子にカメラなんか売れるわけないと言う気持ちがあったのかもしれない。グリップが少し出っ張っていた。E-PM1は小さすぎて持ちにくかったのかもしれない。E-PM1と違いタッチパネル操作でオートフォーカスを合わせることが可能だったそうだ。

OM Systemsのオフィシャルサイト

【新製品レビュー】OLYMPUS PEN mini E-PM2(デジカメWatch)

PEN E-P5

2013年6月28日発売。メーカーがあらゆる手ブレに対応すると豪語する5軸手ぶれ補正を備えている。操作系が一新されWi-Fiも備え「スマホに画像が転送できるようになった」のが新機軸。動画撮影時間は22分限定だったようだ。

このまま進化すればよかったのかもしれないが、次第にOLYMPUSは本業どころではなくなってゆく。

OM Systemsのオフィシャルサイト

OLYMPUS PEN E-P5(デジカメWatch)

PEN E-PL6

2013年6月下旬発売。デジカメWatchは、ISO100相当のISO LOW設定が可能になったほか、高速レリーズタイムラ/*グモード、インターバル撮影、タイムラプス動画などの新機能を挙げているが「モデルチェンジとしては早め」としており新機軸がなかったことがわかる。

正直なところ、前モデルから画質面の違いはないし、機能面の進化もそれほど大きくはない。言ってしまえばミもフタもないが、マイナーチェンジレベルじゃないか、との声も聞かれそうだ。

OLYMPUS PEN Lite E-PL6(デジカメWatch)

OM Systemsのオフィシャルサイト

OLYMPUS PEN Lite E-PL6(デジカメWatch)

PEN E-PL7

2014年9月20日発売。レンズキットがM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZに変更された。Wi-Fi内蔵と液晶モニターのチルト方向の変更が新機軸だった。液晶は上向きにやや傾きローアングル撮影が可能になったが、自分撮りのときは下に液晶が出てくると言う珍しい機構になっている。

主な仕様 E-PL7 | デジタル一眼カメラ PEN – OM SYSTEM

新製品レビュー:OLYMPUS PEN Lite E-PL7(外観・機能編)

PEN E-PL8

スマホの台頭で女子にカメラ需要がある事はわかったもののどうアプローチしていいかよくわからない理系男子といった時代。デジカメWatchは「女子目線」でカメラを語らせている。

OLYMPUS PEN E-PL8 | デジタル一眼カメラ PEN | オリンパス

自撮り&スタイリッシュ!「OLYMPUS PEN E-PL8」を女子目線で語る(デジカメWatch)

PEN E-PL9

2018年3月9日に発売。女子に受けようとそれなりに機能を充実させたのはわかるのだが「女子向けエントリーレベル」という冷静に考えるとかなり地雷めいた表現になっている。男子は本格カメラで女子はエントリーと言うマーケティングだったのだろう。ただIT Mediaは我慢できなくなったのか記事の後半でカメラのうんちくを語り始めている。一番嫌われる理系男子だ。

Bluetooth機能がつきスマホ連携に一歩踏み出したがWi-Fiについては強調されていない。IT Mediaによると外で写真を撮影したうえでスマホでカメラを「起こして」写真を転送してもらうというワークフローを想定していたようだ。

E-PL9がなぜアプリ連携を打ち出さなかったのかはわからないが「女子には難しい」ということだったのかもしれない。写真女子がPRや開発に入っていればこんな表現にはならなかったのではないかと思うが真相はよくわからない。

OLYMPUS PEN E-PL9 | デジタル一眼カメラ PEN | オリンパス

春の自撮りデジカメ特集(その1)上品なボディに機能が満載!(デジカメWatch)

自分撮りも楽しい定番ミラーレス、オリンパス「PEN E-PL9」(IT Media)

PEN E-PL10

Wi-FiやBluetoothに対応しスマホアプリとの連携ができると強調されているが実はWi-FiとBluetoothはE-PL9でも装備されていた。

Wi-FiおよびBluetoothを搭載しており、スマートフォンアプリ「OI.Share」に接続することで撮影画像のスマートフォンへの転送も可能となる。Wi-Fiで接続すれば、写真転送のほかスマートフォンをリモコンとして利用することも可能で、Bluetooth接続ではバックグラウンドでの通信によりカメラ本体の電源オン操作もできるという。

オリンパス、エントリーミラーレス「PEN E-PL10」(デジカメWatch)

OLYMPUS PEN E-PL10 | デジタル一眼カメラ PEN | オリンパス

オリンパス、エントリーミラーレス「PEN E-PL10」(デジカメWatch)

PEN F

2016年の発売。デジカメWatchによればオリンパスのPENはライトユーザ向けモデルという印象だったが満を持してプレミアムモデルを出したと表現されている。やっと電子ビューファインダーが内蔵になった。

一方でOM Systemsのウェブサイトには生産が終了したモデルとしてPDFがこのされているのみ。

OLYMPUS PEN-F(外観・機能編)(デジカメWatch)

OLYMPUS PEN-F(実写編)(デジカメWatch)

オリンパスが映像事業をファンドに売り渡し

2020年6月24日にオリンパスが映像事業をファンドに売り渡すことが発表された。

オリンパスの映像事業はミラーレス一眼カメラやコンパクトデジタルカメラが主力で、ICレコーダーの事業もある。関連する人員は全世界で約4270人。スマートフォンなどの台頭に伴うデジタルカメラの世界的な需要減少で、2020年3月期まで3期連続で営業赤字を計上していた。今後、映像事業の構造改革を行い、黒字化を見込める構造にしたうえで分社する。

オリンパス、デジカメなど映像事業をファンドに売却(日経新聞)

日経新聞によると

  • オリンパスは戦前の1936年に自社製レンズを使ったカメラを発売
  • 59年には小型・軽量を特長とする機種を市場に投入
  • 2010年意向はスマートフォンの台頭で低迷が続いていた

と書かれている。

オリンパスのデジカメ製造の先行きが怪しくなったことでマイクロフォーサーズを作っているのがほぼパナソニックだけになってしまい「スマホがあればマイクロフォーサーズなど要らないのではないか」というマイクロフォーサーズオワコン論が囁かれるようになった。

PEN E-P7

2021年6月25日発売。外観にこだわりお散歩カメラであることを強調した現行機種。初心者にもやさしいと言う位置づけを明確にしており一種ファッションアイテムとしても通用する位置づけとなった。AVウォッチは新会社(OM Systems)で初めての新機種としている。PEN Fは含められておらず「PEN Eシリーズとしては2013年以来」と書かれていた。満を持しての発売にロングセラーとなり2024年には生産が追いつかないとして受注を一時停止するまでになった。

動画撮影時間は29分までになっている。

OM Systemsのオフィシャルサイト

新会社で初のカメラ新機種「OLYMPUS PEN E-P7」6月25日発売(AVウォッチ)

OM SYSTEM、「PEN E-P7」「OM-D E-M10 Mark IV」の受注を一時停止(AVウォッチ)

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コメント

“フォーサーズとマイクロフォーサーズの違い” への1件のコメント

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