ある勉強不足が原因でフォーサーズカメラを入手することになった。レンズ代が540円で本体代金が3,000円だった。
きっかけになったのはマイクロフォーサーズのレンズ探しだった。YouTubeを撮影するための動画カメラとしてマイクロフォーサーズを集めているのだ。ヤフオクで540円という格安のレンズが売られていて飛びついてしまったのだ。だがこれはマイクロフォーサーズではなくフォーサーズレンズだった。
後で知ったことだがフォーサーズレンズにはZUIKOと書いてある。だがマイクロフォーサーズはここがM.ZUIKOになっている。そのことに全く気が付かなかった。
フォーサーズとマイクロフォーサーズのセンサーサイズは同じである。フォーサーズからミラーを外し小型軽量化を図ったのがマイクロフォーサーズだが、この時にマウントの口径を変えている。
だから、フォーサーズ・レンズはマイクロフォーサーズ・カメラには使えない。
フォーサーズのカメラとレンズ
これで諦めればよかったのだが失敗するとそれが気になってしまう。本体が手に入れたくなった。この540円レンズが格安な理由は「ズームリングが効かない」という理由だ。だがハードオフに置いてあるズームリングも効かない。そこで「本体で操作しないと効かないんだろうな」と思ったのだ。だがそれを確かめるには本体を買うしかない。本体は3,000円だったので「どうせ使わないだろう」と思いつつも買ってしまった。
同じレンズが2つあると思われるかもしれないが、実は同じような太さで長く伸びる望遠レンズと標準レンズの組み合わせになっている。

結果はやはり仮説通りだった。つまりレンズを装着してピントを合わせたところきっちりとピントがあった。
このカメラは2007年の製造なのだがライブビューが鳴り物入りで搭載された。しかしピントをあわせてもライブビューが追いつかない。ライブビューを切ってファインダーで覗いて初めて「あ、これはきちんと動作している」ということがわかった。それくらい限定的なライブビューだった。
購入したレンズは40mm-150mmの望遠だったため付属の標準ズームレンズと合わせて望遠・標準のセットが手に入ったことになる。
このE-410は当時としては小型軽量と言われるモデルだったようだ。確かにEOS Kissなどと比べると小さい。だが、現在のミラーレスカメラと比べると小さいとは言えない。オリンパスはとにかく小型軽量化にこだわっており、のちにマイクロフォーサーズ用のレンズのフレキケーブル切れ問題を引き起こす。光学系は強かったが電子部品系にはあまり強くなかったようである。
望遠レンズが暗い割にセンサーの性能もあまり良くないので室内で写真撮影をしようとするとかなり暗い写真が量産されることになる。動画が撮影できないため、案の定余り使いでの良いカメラではなかった。
このフォーサーズカメラにはあまり人気が出なかったようだ。オリンパスでは2005年から2009年までしか製造されなかった。
Olympusはフォーサーズカメラを諦めてしまったため売れ残った困ったレンズがかなり安く手に入る。フォーサーズレンズはマイクロフォーサーズレンズと比べるとおそらくスペースに余裕があるのだろう。あまり「故障して使えなくなった」とか「AF不良になった」というような話は聞かない。
Panasonicはマイクロフォーサーズ用に52mm口径のレンズを作っている。Olympusのマイクロフォーサーズ用のレンズの口径は37mmでフォーサーズ用のレンズは58mmだ。つまり口径でマウントを区別することはできないというややこしさがありジャンクカメラ入門者にはなかなか区別が難しい。
ヤフオクやハードオフにはマウントが書いていないレンズが大量に出回っているため「間違って」買ってしまう人も中にはいるのではないかと思った。
マイクロフォーサーズのカメラとレンズ
結局、手元のカメラを整理するときにフォーサーズレンズとカメラは手放してしまった。YouTubeの撮影などにはマイクロフォーサーズのカメラが使いやすい上に筐体が小さいのでコレクションにも困らない。PanasonicのLumix(GF2)とOlympus E-PL1とE-PL3を持っている。

YouTube用動画であればOlympusの2011年製造のE-PL3以降とPanasonicのGF-2(フルHDのAVCHD動画撮影)が実用レベル。オリンパスのM.Zuikoレンズはケーブルに持病があるものが多く(その代わり安く売られている)ズームインすると画像が切れてしまう。できればパナソニック製のレンズを手に入れたほうがストレスはなさそうだ。それでもマクロ撮影には弱いので別途マクロレンズを手に入れた。MacBookの修理動画などで部品を精細に撮影するときなどに活躍する。

なおよく知られた話だがパナソニックはレンズに手ぶれ補正が付いておりパナソニック製のカメラといっしょに使うことが想定されている。一方のオリンパス製のカメラはボディ内手ぶれ補正が付いているものが多いのだが故障品が多い印象である。結果的に手ぶれ補正は余り期待できないので三脚などを使ったほうが良さそうである。
オリンパスのバッテリーは共通して使えるものも
なおフォーサーズのE-410とマイクロフォーサーズのE-PL1, E-PL3はバッテリーが共通で使える。型番はBLS-5とBLS-1である。ただしオリンパスのウェブサイトによると充電器は互換性がないことになっている。BLS-1 をリチウムイオン充電器 BCS-5 で充電したり、BLS-5、BLS-50 をリチウムイオン充電器 BCS-1 で充電することはできませんとはっきりと明記されているのだ。このため手元にはどちらの充電器も持っている。
しかしながらAmazonではBLS-50・BLS-5・BLS-1互換というバッテリーが多く売られている。
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