もともとのきっかけはEOS Kiss Digital X4にF1.8のレンズを使ったところきれいに後ろがボケることに気がついた。しかしながら焦点距離が50mm(35mm換算だと80mmになる)もあるためリモコンが届かない。そこで手持ちのレンズを使って色々と試してみることにした。
SONY α100(DSLR-A100)はコンティニュアスオートフォーカス機能を持っている。そこでF2.8のレンズを購入して後ろボケを試すことにした。ところがコンティニュアスオートフォーカスの精度はあまり高くないた。結局、三脚にリックサックをくくりつけてフォーカスを合わせることにした。
SONY α100はうまく撮影すれば背景はボケてくれるのだが歩留まりが悪い
カメラを覗いて絵を確認したところフォーカスがあっているように思えなかった。実はフォーカスがあっていないのではなく液晶の性能があまり良くないのだ。また光の計測の仕方もあまりよくない。全体に黒く潰れるのでPhotoshopで加工する必要があった。F2.8のレンズは28mmの単焦点のミノルタレンズだ。
一方でSIGMAの標準望遠レンズも試してみた。焦点距離は60mmだ。実はこちらも色調補正させしてやればきちんと後ろボケしていることがわかる。同じロングショットだが背景の体育館は見えなくなっており階段だけが見えている。きちんとセットアップして撮影すればそれなりに見えるんだなあとは思った。背景情報が入らないのだから標準ズームレンズや望遠レンズの方が使いやすいのかもしれない。
焦点距離による圧縮効果を理解するとレンズ選びが楽しくなるということがわかった。
CANON EOS X4は明るさの調整と計算が得意
次にキャノンのカメラとレンズを使ってみた。手法は同じにしてみた。つまり、三脚にかけてあるリュックサックにピントを合わせてそこに立ってみた。同じF値のレンズなので当然ながら同じような写真になるのだが、EOS Kiss X4は色調補正が必要なかった。発売年は2010年なのでこの間にテクノロジーがかなり進化したということがわかる。
クローズアップすると28mm広角レンズが拾っていた背景情報は消える。
さて、ここまでみると標準レンズでもいいのではないかと思える。
明るい背景をバックに比較的暗い場所に立ってボケを比べてみる
F1.8純正レンズの良さが際立ってしまう
いよいよCANON EOS X4にF1.8レンズをつけて写真を撮影してみた。ほぼ修正なしでこの状態だ。リュックサックも人もきちんと浮き立っているのが見える。いわゆる「撒き餌」と言われるレンズだが、やはり人気の理由がわかる。銀杏の影になっているのだが、背景は明るく抜けているという条件が悪い場所なのだがくっきりした写真に仕上がっている。
ちなみに標準ズームレンズで同じような写真を撮影するとこうなる。きちんと背景ボケして見えるのだが、やはりF1.8と比べると際立ち度合いが違って見える。色々やってみて、やっぱりF1.8はいいなあという当たり前の結論になってしまった。
後日同じ場所でSONY α100を使って同じ場所で撮影してみた。α100はこのような環境で明る差を計算するのがあまり得意ではない。何回か撮影してやっと使える写真が撮影できた。これをPhotoshopで修正して背景ボケが作れる。
28mmの広角レンズなので背景情報が多めになる。この場所は色とどどりのサザンカに加えてこの季節は黄色の銀杏に覆われているので背景情報が多めの方が華やかな写真に仕上がる。
もう一度整理して比較してみる
さてここまでわかったのでもう一度復習の意味で背景を整理して開けた場所で撮影してみた。
まずはSONY α100にF2.8のレンズをつけて撮影してみた。測光設定を変更して何回か撮影した。時々ピント合わせの失敗なんかもあったので写真の歩留まりは悪い。最も使えそうな写真をピックアップして色調補正を加えるとこのような写真になった。カメラの「ポートフォリオ」と呼ばれるカラープロファイルを使っている。おそらく若干黄色系を上げてあるのだろう。
ただ、背景を整理してやるときちんと被写体が際立つ写真は撮影できる。
次にEOS Kiss Digital X4にF1.8レンズをつけてみた。こちらは一発でこれが撮影できるのでやっぱりいいレンズだなという気がする。色調は少し青っぽいがCANONにもポートフォリオという色調設定はある。この辺りは好みだろうなと思うのだが、印象はかなり違った感じになるようだ。
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