SONY α100を2台とα200を1台持っている。かなり古いカメラだがまだまだ現役で使うことができる。このエントリーではα100やα100でできることとできないことを簡単に確認したい。
まず、このカメラが最も得意な風景写真を御覧いただきたい。


くっきりした描写はやや苦手だがふんわりした雰囲気のある写真が撮影できるのがなによりも魅力
バッテリーも意外と手に入りやすくミノルタレンズと組み合わせてジャンク遊びが楽しめる
できること
SONY α100(DSLR-100)とSONY α200(DSLR-200)はAPS-Cのセンサーを持つ有効画素数1020万画素のカメラだ。普通にブログ用の写真を撮影する目的であれば十分に使うことができる。テーブルフォトだときれいな後ろボケが作れるのでスマホにはない満足感が得られる。ポートレートの場合はF1.8・50mm程度くらいできれいな後ろボケになる。

α100とα200はほぼ同じ性能だがα200のほうがやや高速化されておりISO3200までセンサー性能が拡張されている。
ジャンクカメラとしての魅力はMINOLTAのフィルムカメラ用に開発されたレンズが豊富に使えることである。ジャンクレンズであれば100円からレンズが売られていて、2000円も出せばそれなりのレンズが手に入る。またバッテリーも互換品が豊富に手に入る。
普通にAマウント用のSONYレンズを使えば普通に現役の一眼レフデジカメとして利用できる。カメラのキタムラでSAL-35F18を6,100円で見つけた。ハードオフには標準ズームレンズが4,000円で売られているのも見た。SAL-35F18はデジカメ用に設計された35mm単焦点レンズ(ズームができない)でF1.8という明るいレンズだ。明るいレンズなのできれいに後ろボケが作れる。
ただ、最初からデジタル用に設計された質のいいレンズを手に入れた方が作品の幅は広がる。フィルムカメラ時代のジャンクレンズだとやはり細かい文字がぼやけていたりする。これはバッテリーの違い(溝の有無が異なる)を撮影しようとしたものだが、SIGMAのフィルム用標準レンズを使うとやはり細かい文字がぼやけている。手持ちだと暗さに対応できないこともあるかもしれない。
MINOLTAのF2.8・28mmレンズで撮影するとややマシな感じになるがスマホのくっきりレンズに慣れているとちょっと物足りなく感じてしまう。


バッテリーは互換品が使える
電池はNP-FM55HかNP-FM500Hを使う。人気のあるカメラだったため互換品がかなり豊富に出回っている。
NP-FM55Hはバッテリー側部に溝がなくNP-FM500Hには溝がある。つまりNP-FM55Hはα200では使えない。バッテリーをα200で使いたい場合には溝の有無に注意しよう。また結構メーカーの入れ替わりが激しい。2023年2月にVemicoという会社の代替バッテリーを購入して使っていたのだが2025年4月に見たら在庫切れとなっていた。バッテリーとしては普通に使えているので問題はないのだが採算が取れなくなると製造を辞めてしまうのかもしれない。
このカメラはワイヤレスリモコンがないのだがサードパーティーのソリューションを使うとワイヤレス撮影やインターナル撮影などができた。ただし現時点では昔購入したレリースタイマーは売られていなかった。付属のケーブルが駄目になると困るなあと思うが、ケーブルはかろうじて売られている。S1という規格のようだ。
デジタルカメラ用のSAL35F18で適当に写真を撮影してみた。ジャンクカメラとはいえレンズにこだわるとそこそこの絵が作れる。この日は曇りで条件はあまり良くなかったが奥行きを意識するとここまで使える。なお色調はレタッチが加わっている。最初からきれいな写真が撮影できるスマホと違って後で色合いを調整するのがジャンク系デジタルカメラの醍醐味だ。





やや注意が必要なこと
- ジャンクレンズを使った場合逆光に弱いなどの問題が出る場合が多いようだ。また細かい文字の解像度にはさすがに不満が残る。ジャンクなりの写りでもそれなりの写真は楽しめるのだが、キレイな写真を楽しみたいという人はSONY製のレンズ(デジタルカメラ用にデザインされている)をヤフオクやカメラのキタムラなどで探した方がいいかもしれない。
- おそらく一番の弱点は暗所に弱い点だ。直射日光の当たらない室内だと等倍すらノイズが出ることが多い。
- オートフォーカスの追尾はやや遅めなので動物や鳥などを追いかけるのは苦手である。やってやれないことはないが現在のカメラの実力を知っていると不満が残るという人はいるかもしれない。
できないこと
おそらく最も大きな弱点は動画が撮影できない点だろう。そもそも機能がついていない。安く済ませたいけど動画が撮影したいという人でジャンク系カメラにこだわりたいという人はマイクロフォーサーズのカメラなどを買った方がいいかもしれない。CANONのEOSなども動画撮影機能がついているが初期型はオートフォーカスを追尾してくれない。
ジャンク特有の注意点も
実は2台α100を持っている。一台は2000円で購入しミノルタ製のレンズやSIGMAのレンズで使っていた。レンズはいずれもシャフトがありボディでAFを制御する方式だ。ところがレンズにモーターがあるSAL35F18は使えなかった。いろいろ調べた結果、どうやらカメラに不具合があるらしい。
そこでもう一台を480円で手に入れた。こちらは「撮影エラー」があるという触れ込みだった。絞り込みが必要だと0x5bというエラーが出る。これも持病らしく絞れないカメラがある。ただSAL35F18は使えた。つまりこちらはレンズ側AFは制御できるのだ。
またα200を購入してきたのだがこちらはダイヤルに不具合があるらしくダイヤルをいくら回してもF1.8にならずF22あたりをウロウロしている。ところが不思議なことにミノルタ時代の単焦点レンズ(F2.8まで明るくなる)をあわせたところF2.8に設定することができた。この後SAL35F18に付け替えるとF1.8にすることに成功した。何だこれは?と思ったのだが「結果的に使えるようになったのだからまあいいか」と深く考えないようにした。
CANONのEFマウントのカメラではこのような複雑なエラーは見たことがない。MINOLTAからSONYに移行してすぐの製品群だったので「まあいろいろあるんだろうなあ」と思う。
ジャンクなので手持ちのレンズとの組み合わせを確認するか、レンズ付きで動作確認ができているものを買った方がいい。SONY製のレンズもボディ側でAFを働かせるものとレンズ側でAFを働かせるものがある。
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