非常に不思議な売り方をしていたセパレートスピーカー・タイプのホームシアターシステムだったようだ。現在はレシーバーに進化している。2009年はフロントだけでスピーカーを構成するモデルだったが、2011年発売モデルは最初はフロントだけのセットを買ってあとからリアスピーカーを有線で増設する仕組みに進化した。バーチャルで7.1chまで対応し、リアルで5.1chまで増設できる。
センターユニットはかなり大型で「気軽に設置しよう」という感じではない。改めて音響機器を聴き比べてみると特に特徴がないのが特徴。現在のサウンドバーは人工的にサラウンド感や立体感を出している。このため音が飛び交う様な派手さを味わうことができる。しかしこの製品を使うと落ち着いた自然な音の広がりを楽しむことができる。
またSR-300(3.1chしか増設できないモデル)とSR-301(5.1chまで増設されるモデル)が混在している。中古市場で買うときには注意して選びたい。
2009年発売
リアスピーカー用の端子がなく3.1chまでしか拡張できない。
サブウーファーを兼ねたセンターユニット(SR-300)と左右2つのスピーカーを組み合わせた2.1chサラウンドシステムがYHT-S350
サブウーファーを兼ねたセンターユニット(SR-300)と左右+センタースピーカーを合わせた組み合わせをYHT-S400
2011年発売
リアスピーカー用の端子があり5.1chまで拡張できる。スピーカーを購入したら増設用のファームウェアをダウンロードするとメニューが増えて5.1ch設定ができるようになる。
サブウーファーを兼ねたセンターユニット(SR-301)と左右2つのスピーカーを組み合わせた2.1chサラウンドシステムがYHT-S351
サブウーファーを兼ねたセンターユニット(SR-301)と左右+センタースピーカーを合わせた組み合わせをYHT-S400
もともとホームシアターシステムは5.1chのセパレートスピーカー方式が主流だった。しかし日本の狭い住宅事情ではそこまで大げさなものはいらないというのが一般的で今ではサブウーファーなしのサウンドバーが売れ筋になっている。この一連のシリーズはその過渡期の製品だ。リアスピーカーなしで導入して気に入ったらリアスピーカーを追加すると言う仕組みになっていた。またWi-FiやBluethoothなどには対応してない。
いちおう「リアスピーカーがなくてもバーチャルで7.1chまで対応しますよ」というのがウリだったようだが、きちんと拡張スピーカー用の端子があるのだからスピーカーを接続して楽しみたい。
ただしスピーカー構成を変えたらメニューから構成を変更する必要があるため、リモコンのない機種は買ってはいけない。Yamahaにはリモコンの在庫はないようだ。
2011年発売モデルは音声対応も拡張され必要なものは一通り揃っている。Dolby Digital+に対応するがDolby Atmosに対応していないくらいではないだろうか。
音はYamahaならではの本格的なものだし、スピーカーに囲まれてコンサートを見たり映画を鑑賞したりすると本格的な没入感を得ることができる。FireTV StickやChromeCast with GoogleTVなどを使えば5.1chまでのサラウンド効果が得られる。またヘッドフォンでもバーチャルサラウンド効果が得られることになっている。
ドルビーデジタル、ドルビーデジタルプラス、ドルビーTrueHD、ドルビープロロジック、ドルビープロロジックII、DTS、DTS 96/24、DTS-HD High Resolution Audio、DTS-HD Master Audio、DTS Express、MPEG2 AAC、マルチチャンネルリニアPCM、PCM
YamahaのWebサイトから抜粋
購入価格は4,000円程度だったと思う。発売当時の価格は50,000円台だったそうだ。
このオーディオを使うと自然な音響が得られる。サウンドバーのほうが迫力があると感じるくらいだ。サウンドバーは少ないスピーカーを響かせて人工的に迫力を出しているためである。このため小さな音量で部屋中に音を響かせたい場合はリアル・スピーカーシステムの方が良い。部屋の残響に頼る必要がないからである。
現在はこのような製品はなくなってしまい、レシーバーとスピーカーを別に買う必要がある。Dolby Atmos対応版は入門機と中級プレミアムの位置づけだそうだ。YHT-S351と現行品の最も大きな違いは無線対応である。
YHT-S351はBluetooth対応していない。またリアスピーカーも有線で結線する必要がある。
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