はじめに
OpenCore Legacy Patcherを使ってMacBook Late 2008(Aluminum)にVenturaを入れることに成功した。インストールはできる事がわかったのiMac 2010にもSonomaを入れた。
その後、MacBookのOSをVenturaからSonomaにアップグレードすることには成功したのだが、Sequioiaを入れたところ起動しなくなってしまった。
そこでどういうタイミングでインストールが成功するのかということを調べることにした。将来的に使うことも考えて格安中華製のSSDを2つ買ってきた。
一通りやってみても何が問題なのかよくわからなかったのだがChatGPTに聞いたところ「一回OCLPを入れたところに再び別のOCLPを入れようとすると混乱することがあるのではないか?」という。
目次
MacBook Late 2008(Aluminum)にOSを入れる
1つのHDDに複数のOSを入れてみる
ここは一旦落ち着いてみようと考えた。
まず500GBのハードディスクに3つのGUIDパーテーションを切った。Ventura、Sonoma、Sequioiaのどこかで失敗してもハードディスク全体を飛ばさないための工夫だ。
次にVenturaのインストーラーを作り直し(この作業が1時間ほどかかる)Macintosh HD 1にインストールしてゆく。
MacBook Late 2008は古いモデルなのでUSB2.0のハブが必要になる。また、USBメモリを刺すとハブが刺せなくなるので下駄になるハブが必要だ。
インストーラーを起動した瞬間にUSB1.0/1.1のサポートがなくなり内部キーボードが使えなくなる。さらに幅のあるKIOXIAのUSBメモリを刺すとハブが刺せなくなる。下駄ハブもUSB2.0ハブなのでこれ一本でもよさそうだが、この下駄ハブにUSBメモリを刺すと「このディスクは使えない」と言われることがある。このため念のために別途USB2.0のハブが必要になるのだ。

このセットを使うと2時間ちょっとの工程で無事にVenturaがインストールできた。
- HDDにインストーラーを展開するのに29分
- ハードディスクへのインストールに29分(ここでインストーラーが展開される)
- 「1分未満」になってから22分(ここで壊れたと思って諦めてしまう人が多いらしい)
- 数回の再起動に15分
- 1%完了と出たら大体成功しているが、ここからさらに11分
だった。
ここで、USBメモリを抜いてしまいたくなると思うのだがHDD側にもブートローダーをインストールしないとMacがインストールディスクを認識しなくなる。またルートパッチも忘れずにインストールしておかなければならない。
なぜわざわざUSBメモリを取っておけというのかというと実際にやらかしてしまったからだ。インストーラー(Sonomaのインストーラーを作り直していた)作り直しまで不安な気持ちで1時間待たなければならなかった。
ブートローダーを内蔵ディスクにインストールせずにUSBメモリを消してしまうと詰みます
次に1時間ほどかけてSonomaのインストーラーを作った。同じセットでSonomaをインストールすると正常にインストールが終了した。
VenturaからSonomaへのアップグレードは一度成功しているので同じところに入れてもいいとは思うのだが今回は実験なので別々のパーテーションにOSを入れることにした。Sonomaもやはり2時間でインストールが終了した。
Sequoia(これもダウンロードするときに「正常に起動しない可能性がある」という警告が出る)はなんどやってもOSをインストールすることができなかった。
複数OSを入れると失敗時にディスク構造が崩れることがある
OSのインストールに失敗するとDataと呼ばれるディスクが残る。Macintosh HDという名前だとMacintosh HD Dataになってしまう。OSディスクを作るときにはコンテナをシステムボリュームとDataボリュームに分けるそうだがシステムボリュームがきちんと作れなくなると「失敗」判定になってしまうようである。
ハードディスクの起動可能な領域を残すためにはパーテーションを分けたいところだが、これをやると(特にOSが新しくなればなるほど)失敗の可能性が増えるというジレンマに陥る。SequoiaはダメでMontereyはインストールできたりした。だが、こいうことはあまりしないほうがいいようだ。

繰り返しOSを入れるとAppleから怪しまれる
最終的にMonterey・Ventura・Sonomaを入れたのだが同じAppleIDでサインインを繰り返したために普段使っているMacのアカウントに制限がかかってしまった。通常のAppleIDパスワードとMacの管理用パスワードと別のMacの管理用パスワードなどをランダムに求められる。
OSの起動時間は特に変わらない
最終的に起動実験を行った。最初は厳密に秒数を測ろうと思ったのだが「全体的に起動に数分単位で時間がかかる」という感じでOSによって特に変化があるという感じでもなかった。
メモリは必ず公式にサポートされているものを使おう
このMacBookは公式ではサポートされていない6GBのRAMを積んでいる。またサポートはPC3-8500なのだがPC3-10600が2枚という構成。この構成にする前はVenturaとSonomaが機嫌よく動いていたが、構成を変えてからフリーズすることが出てきた。
YouTubeは途中でエラー(11)を起こした。Wordpressでブログを書いてみようと思ったがスクロールがうまくでなかったりする。せっかくSSDを購入したのになあとは思うがやはり10.5.8くらいで使ったほうがいいのかもしれないと思った。
やはりHDDではなくSSD
HDDはやはり動作が遅いのでOricoというメーカーの格安SSDを買ってきて試すことにした。メーカー3年保証ということになっているのだが購入後30日はAmazonの代理店で面倒を見てくれるようだ。またその後18ヶ月の保証も付いている。その後はメーカーにメールで問い合わせすることになりそうだが本当に応じてくれるのかは未知数。ちなみに価格はスマイルセールで2080円のものが1580円だった。
これでSonomaを入れようとしたが一度入ったものが途中で失敗してしまった。やはり運なのかあるいはOSが13.7.5から13.7.6にマイナーアップデートしたためなのかなどはよくわからない。やはり不安定だなあと言う印象は残った。
Venturaのインストーラを作って起動したところ内蔵ディスクのSonomaがインストール途中で終わっているだけだった。結果的に内蔵ディスクのSonomaインストーラが2回目でインストールに成功しSonoma化することができた。
ただしこれが使い物になるかと言われると極めて微妙だ。HDDにせよSSDにせよ起動はきわめてゆっくりだ。
Core i3を搭載しているiMac 2010は実用的に使えるのだがインストール直後にCore2Duoでできる作業は限られていた。とにかくCPUが100%に張り付くことが多い。
不思議なことに1日寝かせると落ち着きYouTube閲覧などの閲覧ができるようになった。現在この記事はMacBookから書いている。ただし純正の日本語プログラムは使い物にならないのでGoogle日本語入力が必要。
Core2Duo X Sonomaの組み合わせはギリギリ普段遣いできる感じ
iMac 2010の外付けディスクにOSを入れる
iMac 2010ではもっと不思議なことがおきた。まずパーテーションを切ってHigh Sierraが入っているところにSonomaを入れた。これは無事に入った。だがパーテーションの切り方を間違えてしまい70GBしかなくなってしまった。
そこで新しくパーテーションを作りそこに再びSonomaを入れようとしたのだがDataディスクだけが残りインストールに失敗する。一度導入できているのになぜか今回はだめだった。
そこでChatGPTの指摘を思い出し「新規のディスクを作ればいいのではないか」と考えた。今回は過去の失敗を踏まえ実践でも使えるように256GBのSSDを外付けにして使おうと思った。
ちなみに内部のUSBだと3Gbsで接続されるがiMac 2010はUSB2.0までしか使えないので450Mbpsまで接続速度が落ちる。これが気がかりだった。
実績のない中華製格安SSDなのでかなり迷ったのだがたまたまスマイルセールで2999円が2299円になっていた。5年保証ということになっているが「メールで連絡をしなければならない」事になっており「本当なのかなあ」ということも気になる。
やはり初期化したSSDを使うのが一番
実際にやってみると一度失敗したインストーラーで無事にインストールできた。おそらく原因はパーテーションの切り方だったのだろうと思う。
なおDiskSpeedTestで調べたところUSB2.0の外付けで速度はWriteで24.8MB/s程度・Readで33MB/sだった。HDDと同じくらいの性能ということになる。
一応、内蔵ハードディスクを取り外して入れ替えることも可能だが、センサーの接続を間違えるとファンが回りっぱなしになことがあるため今のところは踏み切れていない。
ただCore2Duoのように実用的には使い物にならないことはなかった。
Corei3 X Sonomaの組み合わせは普段遣いで十分に使える
MacBook Pro Late 2011にOSを入れる
これまでの失敗を踏まえてMacBook Por Late 2011にSonomaを入れることにした。ヤフオクで安く手に入れた。修理失敗品でカメラケーブルが引きちぎられており、Wi-Fiカードとロジックボードをつなぐケーブルが欠品だった。またバッテリーも入ってなかった。

ただCPUがCore i5なので実用的にSONOMAが使える。現在このブログはGoogle Chromeを使ってこのMacBookで書いている。
成功する条件
これまでの経験を踏まえると成功する条件は次のようになる。
- SSDを使う(iMac2010の外付けディスクを使うことにした)。
- メモリは定格の1333 MHz DDR3を8GBだけ使うことにした。
- SSDはさらの状態にして他のOSとは共存させないことにした。
これらの条件を守れば難なくSonomaにアップグレードすることができた。
できること・できないこと
一通り軽い作業を行ってみた。Pages、Numbers、Google Cromeなどの作業は問題なくこなすことができる。写真も問題なく使えるようだ。天気は使えるがマップは使えない。
しかしながらハードウェアに依存するサービス(AirDropやiPhoneのネット共有など)は利用できない。OpenCore Legacy Patcherにはハードウェア要件を解放する仕組みもあるそうだがデフォルトでは使えないそうだ。
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