パキラの葉が黄色くなる

このページはパキラの葉が黄色くなる理由について解説している。寒さが緩むころにパキラの葉が黄色くなるのは成長の証なので心配いらない。タイミングよく肥料をやると立派に成長する。Amazonなどで肥料を入手しよう。ただ冬だけは注意が必要。冬のパキラに関してはトラブルのセクションに注意点をまとめている。

まとめ

  • 寒さが緩むころにパキラの葉が黄色くなるのは成長で心配いらないタイミングよく肥料をやると立派に成長する
  • 肥料は次のように使い分ける
    • 効果がすぐに実感したい場合はハイポネックス
    • 持続的に効果が欲しい場合はプロミックを入手しておこう
  • ただし注意が必要な場合もある
    • 冬のパキラ
    • 元々状態が悪い株を買ってきた場合

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プロミックをAmazonで

また最後に「そうはいっても保証できるのか?」と考える人もいるだろう。実際に育っているパキラの様子についてもお伝えしておきたい。またダイソーに売っているパキラの注意事項も書いてみた。注意事項を書くだけでなく実際に育てて調べてみた。 


幹が健康なパキラの葉っぱが黄色くなったということは成長期が始まったということである。古い葉を落として新しい葉が展開する。

パキラ挿木, 黄変

健康なパキラなら葉っぱが落ちたとしても病気になったというわけではない。逆に心配になって植え替えなどをすると調子を崩すこともある。

幹や枝を押して固いままならそのまま放置したほうがいい。パキラは移植には耐えるがあまりいじりすぎるとかえって調子が崩れることがある。

病気のパキラの見極め方

病気のパキラの見極め方は簡単だ。

  • 健康なパキラは黄変がはじまってからしばらくすると新しい葉っぱが展開してくる。
  • 病気のパキラは黄変だけが広がる。この場合は水やりを控えなければならない。

パキラを実際に育ててわかること

「病気ではない」などと言われても「目の前で葉っぱが黄色になっているのだから何かしなければ」と思うかもしれない。この場合、どんな感じに育つのかが実感できれば安心できるだろう。

春ごろに葉っぱが黄色くなった「黄変株」のその後を見てゆこう。

成長が見込める株であれば春先に下の方にある葉が黄色くなる。そして、梅雨の時期までに大きくなるようだ。これが7月初頭のパキラの様子である。下の方にあった少し貧弱な葉が落ちて立派な葉が育っている様子がわかる。

今回はリセットせずに育てたためにかなり扱いにくいサイズになった。転倒も怖いので重めの化粧鉢に入れて部屋の角に移動させた。高さが80cmくらいになっていて見応えがある。

適切に肥料をやるとこれまでより一段と分厚く大きな葉っぱが展開する。

直射日光が当たらないがそれほど暗くならないくらいの部屋の隅でも十分に育つ。

黄変はむしろパキラが順調に育っている証しだ。新しい葉が展開して新陳代謝している証拠だからである。

肥料はあまり必要がない。心配ならプロミックを入れておけばよいだろう

今回は根に土を残したまま周りをセラミスで覆ってきれいにした。室内用だと見栄えがよいしコバエの発生なども防げる。

今回は固形肥料のプロミックで育てた。液体肥料のハイポネックスをやると大きくなりすぎて困る。

むしろ大きくなりすぎて困ることも多い

数年経った2023年秋の状況はこんな感じである。放置したためにむしろ大きくなりすぎている。

大株になるほど黄変は少なくなる。ポイントになるのは枝の太さのようだ。

同じ2023年の秋に撮影した挿木株の様子がこちら。上には葉が出ているので枯れることはないだろうがこうなるとちょっと「なんとかしなければ」と思う人も出てくるかもしれない。

日当たりがいいところには置いてあるが幹に蓄積できる栄養は少ないのだろう。このまま育てると最初は下葉が少ない状態になってしまうのかもしれない。

2023/10/20
2023/10/20

植え替えと肥料は暖かくなってから

植え替えを繰り返すと根が疲弊して栄養が取れなくなる。寒くなる前に植え替えても根が回復しない状態でひと冬を過ごすことになるわけだ。すると、成長を再開するときに古い葉っぱを使って成長しようとするのかもしれない。植え替えをしても直ちに枯れるということはないのだができれば最低限にして根の成長を促したい。

一回植えたら最低限半年から1年ほど同じ土で馴染ませつつ適切に肥料を与えてやると元気に育つ。

パキラ特有のトラブル

冬のパキラ特有の黄変問題

✅️ パキラは幹に水を蓄えることができるので冬には水のやり過ぎで根腐れすることがある。とにかく毎日水をやるのは控えたほうがいい。根腐れの原因となる。

✅️ 低温障害にも注意が必要だ。10℃以下の低温に長い間さらされると調子を崩すので日が当たらない窓際のパキラが調子を崩している場合は日当たりの良いところに移したほうがいいだろう。

✅️ 同じ理由で日光不足も調子を崩す原因となる。比較的暗い場所でも問題はないことが多いが極端に元気がない場合には日当たりにも工夫したい。

✅️ 水のやり過ぎには注意が必要なのだが、暖房機器の影響を受けた極端な乾燥にも弱い。エアコンの風が直接当たる場所にパキラを置いていないかもチェックしたほうがいい。

根と葉っぱのバランスが悪いパキラは突然調子を崩す

パキラが黄変するのは成長のサインであることが多いがもちろんそうでない場合もある。例えばダイソーで買ってきたパキラは根が全くない状態で上の方に葉っぱが展開している場合がある。このようなパキラはきちんと育てているのに根が栄養を吸い上げることができない。

こうした発育不良株の場合にはまず置き場所に工夫をしてあげよう。

  1. 日陰に置いてありなおかつ土が乾く前に水をやっていた → 水のやり過ぎ
  2. 幹がかたくひきしまっている→幹の養分で新しい葉が育つ。水やりを控えて様子を見よう。
  3. 幹が細いか柔らかい → そのまま枯れてしまう可能性も高いが水をやり過ぎても根が腐っていると水が吸収できない。この場合は水やりを控えて半日陰か目が届くところで一週間から1ヶ月ほどほど経過観察をする。
  4. 日光が当たるのになぜか黄変が進んでいる → 根に問題があるのかもしれない。暖かくなるのを待って土の中を見てみた方がいい。おそらく根の状態はそれほど良くないはずなのでそっと掘り起こして様子を観察しよう。

実際にダイソーパキラを育てると「最初の株えらび」と「最初の環境整備」が大切だと感じる。

パキラの徒長(とちょう)

プロミックなどの肥料は置いておくとおまじないという感じなのだが、肥料をやらないで日陰に放置しておくとだらしなく伸びることがある。枯れはしないのだが枝分かれもしない。かなりみすぼらしい。

実はこの株をリセットして立て直したのが「大きく育ちすぎて困った」パキラだった。こうなっても諦めずに頑張って育て直すと復活する可能性が高い。

徒長したパキラの足元をカバーしようとして足元にシンゴニウムを植えたもの

この場合、成長が始まってから長く伸びた茎を取ると新しい茎が伸びてくる。徒長の場合は植え替えは必要はない。枝が伸びているということは根は健康だからである。

問題を解消するためのパキラのリセット

パキラは放置すればするほど元気に育つ。だが、大きくなりすぎてしまうという難点もある。

あまり大きくしたくないのであれば時々植え替えたりして根をいじめたほうがいい。鉢は小さくても大丈夫だが大きくなりすぎると転倒の危険も出てくる。また早く乾燥するので水やりの頻度も上がるだろう。

パキラは育てやすい植物だが心配になって水をやり過ぎたり植え替えを繰り返すと却って体力が落ちて枯れてしまったりする。春先の状態を写真撮影した上で数ヶ月放置して経過を見たほうが良いのではないかと経験上は思う。

いったん育ち方の癖を覚えたら、あとは扱いやすいサイズにして管理するのが良い。丈夫な植物なので10年20年といった単位で長く楽しむことができる。

ダイソーで売っているパキラは大丈夫?

ダイソーで売っているパキラは根がないものが多かった

この記事を書いたときにのダイソーのパキラは品質があまり良くなかった。

ダイソーなどで売っている小さなパキラは幹に栄養分がない。また葉が少ないと蒸散も少ないので水やりが過多になってしまう。この場合は様子を見てダメなら見切りをつけた方がいいと感じた。

かつてダイソーのパキラには根がないものや幹がダメになりかけているものが多かった。

ダイソーのパキラを実際に育ててみた

パキラ
2024年2月のパキラの状態

これを1年間放置して育てるとこんな感じになった。

さらに2025年12月(だいたい2年モノ)でこんな感じになる。根がないパキラでもここまで立派に成長するのである。面白いもので右にあるモニターが小さくなったように感じられる。

しかし最近売り場を見にゆくと「品質がいいものも増えてきている」と感じる。ただ、価格は上昇傾向にあるようだ。つまり安いパキラを大量に売るのではなくきちんとした品質のものを育てようということになっているようだ。

実際に育ててみるとわかるパキラの楽しみ方

パキラを育てていると育てる他に増やす楽しみもあるとわかる。

2022年春先のパキラの状態がこちらだ。三日連続であったかい日が続いているが2月の中旬はかなり寒い時期も多かった。あまり通気性の良くない化粧鉢に最低限の土をつけてあとはセラミスで隙間を埋めている。

毎年おなじみの光景。この葉っぱはやがて黄色くなって落ちてしまう。
だが別のところを見ると新しい枝が伸びはじめている。
枝は2本ある。こちらも旺盛に成長している。

思い切ってリセットしたらパキラが3つに増えた……

パキラは幹が硬く保たれている限りかなり乱暴に扱っても大丈夫だ。茎を切ってセラミスに刺しておくだけでミニ観葉を増やすことができる。

そんな簡単に育てられるの?と思うかもしれない。「そろそろ大きくなりすぎた株をどうにかしないと」と考えた時に実際に作ったものを見てみよう。

ちなみにビンの底には穴は空いておらず根腐れ防止剤(ソフトシリカ・ミリオンAなどが有名だ)も入っていない。

A株 枝のみを刺したもの 2022年9月の状況

途中の剪定枝をそのまま余ったセラミスに刺しておいたもの。1ヶ月くらいで小さな葉っぱが展開した。

作り方というほどの作り方はなく、単にセラミスに刺しておくだけだった。あとは色が薄くなってきたら水を足すだけだ。

A株 枝のみを刺したもの 2023年秋の状況

順調に成長を続けているが、2022年の秋に出て成長を支えていた葉は黄色くなり役割を終えようとしている。この間セラミスプロミックという組み合わせで育ってていて乾いたら水をやっていた。ガラス瓶なので水が切れるとセラミスの色が変わるので管理がしやすい。

B株 枝付きの枝 2022年秋

もう一つ葉っぱ付きのものも作ってみた。コチラは大きいので少し大きめのパスタソースの瓶に入れておく。バランスが悪く倒れてしまう可能性があるため瓶の重みが必要だった。

2022年9月末に、水で湿らせたセラミスに枝先を入れた。秋になり成長はしなくなっていたが枯れることはなかった。

2023年2月の中旬ごろから黄変が始まった。成長が始まったものと思われる。

プロミックを2錠入れた。2023年4月になり根が確認できた。水の逃げ場がないために根っこが上の方に上がってきていることがわかる。ちょとと過湿気味に育ててしまったのだが根っこは空気を求めて上に上がってゆくことがわかる。セラミスで育てているとこのように根っこの状態が外から分かるようになる。

また葉柄に蜜がついている様子も確認できる。まだ葉っぱは展開していないが無事に根付いたようだ。

B株 枝付きの枝 2023年秋の状態

1年経過してどうなったか。こちらは日陰に置いておいたのだが枝が少し長いこともあって黄変はしかなかった。結果的に枝に蓄えた栄養によって維持できる葉っぱの量が変わってくるということなのかもしれない。

FAQ

パキラの葉が黄色くなったらどうすればいい?

パキラの葉が黄色くなる原因は古くなった葉が自然に落ちるサイクルの可能性もあります。この場合は枯れる兆候ではないので安心してください。ただし土が乾きすぎていたり湿りすぎていたりする場合には注意が必要です。不要な葉は取り除き風通しをよくするとさらに元気に育ちます。

ダイソーで売っているパキラはぶっちゃけどう?

以前はダイソーで売っているパキラは品質が悪く、価格は安かったが根がないものも多い印象でした。しかしながら最近のパキラは品質が上がっていると感じます。しかしその分価格が高くなり、以前のように100円で買えることは減っているように思えます。

パキラは簡単に増やせる?

パキラを増やすための最も簡単な方法は挿し木です。セラミスを買ってきてガラス瓶に刺しておくだけで簡単に挿し木が作れます。挿し木は数年は持つようなので逆に増やし過ぎに注意が必要かもしれません。


Comments

“パキラの葉が黄色くなる” への1件のコメント

  1. […] パキラの葉が黄色くなる ダイソーなどの100均パキラがうまく育たない・100均パキラが枯れてしまう […]

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